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2015年8月24日

 言論の役割に責任を持ち、この国の課題に言論の力で挑む決意を

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150824_kudo.jpg私たちは、現状に対する強い危機意識を持っています。
その最も強い思いは、この国は、将来に向けた課題に真剣に向かい合っているのか、という危惧です。日本は将来に向けて深刻な課題に直面しているのは、はっきりしているのに、そのための仕事が本格化していない。課題から目を反らし、無関心を装い、そのための努力を怠る。
そうした状況が続く限り、この国の将来を描くこと自体、不可能だと考えます。
私たちにどれだけ時間が残されているか、それはわからない。ただ、その岐路に立っている、ということだけは確かなのです。

私たちが、今回、ウエブサイトをリニューアルし、新しい「4つの言論」を提起するのは、直面する課題に真剣に向かい合い、議論を開始するためです。
日本の民主主義と将来への提案、アジアの平和と世界の課題への挑戦。
私たちが、こうした4つの新しい議論を開始するのは、この国の将来や世界の課題に向かう、新しい流れを作り出したいからです。
14年前、言論NPOという動きを立ち上げたのは、この国の未来や、アジアや世界の課題に対して言論の責任を果たすためです。私たちは、有権者や市民が強くならなくては、この国の政治も将来も強いものとならない、と主張してきました。
それが、どの程度実現したのか、今は「まだ道半ば」としか答えることができません。
しかし、はっきりとしているのは、今、強いさらなる一歩を踏み出さないと、この国の未来を描けない瀬戸際に今の日本があるということです。
だから、言論NPOは、この国の課題に言論の力で、本気で挑もうと考えています。
それが私たちが今回提起した4つの言論なのです。

私が、ここで提起したいのは「責任」ということです。
国会の論戦でも多くの場でもこの間、「言論の自由」という言葉は何度も聞きましたが、「言論の責任」を問う声はわずかです。日本の将来に向かって新しい挑戦は大切ですが、権利や利益を主張するだけでは、この今の課題を乗り越えることはできません。いま問われているのは、「責任」なのです。
だから私たちは皆さんに、こう問いたい。
「それぞれの分野でまず自分の責任を果たそうではないか」と。
政治は日本の課題に真剣に取り組んでほしい。将来に向けた政党間の質の高い競争が必要です。
ジャーナリスト、学者は、この状況に警告を提起し、議論を始めるべきです。
そして市民こそが、当事者として課題の解決に主体的に参加すべきなのです。
それぞれが課題に正面から向かい合い、真剣に議論を行い、力を合わる。その新しい流れをいま始めなければ、この国の将来は切り拓けない。
そのために、私たちは議論を開始します。
言論NPOは、課題解決に向かう多くの声を集め、議論の舞台を作り出し、政治に解決を迫り、その声を世界に伝えます。
そうした言論の役割に、私たちは「責任」を持って取り組むつもりです。

2013年5月 1日

 日本の将来を考える上では有権者の覚悟こそ必要

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※本原稿は明るい選挙推進協会が発行する「Voters13号」に寄稿した原稿です

 言論NPOは昨年12月の衆議院選挙において、各党の政権公約、いわゆるマニフェストの評価結果を公表した。

 私たちのマニフェスト評価は2003年の小泉政権下の総選挙から始まり、今回で5回目となる。評価は8つの評価基準に基づいて毎回行われており、評価作業には各分野の学者や専門家など約40 名の方が参加。また言論NPOに登録する約4,000人の有識者(メディアの編集幹部、学識経験者など)に評価内容をアンケートでフィードバックしてもらい、最終的には「マニフェスト評価書」として、一般有権者に公開している。

 先の選挙では解散までの時間の制約もあり実現できなかったが、通常はマニフェストに関する政党間の公開討論会をインターネット中継で行い、評価のプロセスは可能な限り有権者に公開している。


 私たちが政党の公約やその実行の評価に取り組むのは、有権者が主権者として自ら政策を判断し、政治を選ぶ、そうした緊張感ある政治をつくりたいからである。マニフェストはそうした国民に向かい合う政治を生み出すための道具であるべきだが、その品質が前政権であまりにも悪く、マニフェスト自体の信頼が崩れ、マニフェストという言葉を公約集から外す政党まで表われた。ただ、私は、有権者主体の政治そのものが否定されたとは考えていない。

 であるならば、道具の品質を上げることを有権者が政党に迫るしかない。私たちが選挙の際に評価結果を公表し続けるのは、そのためである。

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2012年1月 1日

 2012年、決断の年です。言論NPOは具体的な一歩を踏み出します。

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 新しい年の幕開けです。皆さんはこの年に、どのような思いがありますか。
 2012年、私は、この新しい年こそ、私たち有権者が日本の課題や未来を、きちんと決断しなければならない年だ、と思っています。

 今年、世界ではアメリカ、ロシア、韓国などの主要な国で大統領選が行われ、中国では指導部が交代します。日本でも総選挙は避けられない事態になっています。
 しかし、新年、私たちに覚悟が問われているのは、国際政治のトップの交代時に直面したからではありません。

 この国自体が、現状のままでは国家破綻が避けられないほど統治の混乱が深まり、新しい変化が問われる局面になっているからです。

 それは、政治のトップ交代だけで解決できるような段階ではなく、政治自体の転換を私たちに迫っています。この状況が誰の目にも明らかになり、決定的な転機となったのは、昨年、2011年だと思います。

 3.11には東北で大震災が発生し、原発事故はメルトダウンという異常な事態に陥りました。にもかかわらず政府の対応は遅れ続け、被災地の多くが未だに困難の最中にいます。そして年末には、消費税の増税を決断しようとする首相に対して、民主党の国会議員が相次いで離党する騒ぎになりました。

 多くの人は感じたはずです。この国の政党政治は機能不全に陥り、私たちの代表として機能していないのではないか、政治に安易に期待するだけでは、この国が直面する課題に答えを出せないばかりか、自分たち自身の生活や未来自体に重大な影響をもたらすのではないか、と。これまで遠い世界に感じていた政治やこの国の現実を自分の問題として考えてみなくては、と思った人も多いでしょう。

 新しい年に、その課題の全てが持ち越されているのです。


 私たちに問われているのは、「民主主義とは何か」ということだと私は考えます。
 本来、政治家とは私たちの代表であり、選ばれた政治家は有権者の代表として国の課題に挑まなくてはなりません。その業績評価の場こそ選挙なのです。

 民主統治には、そうした緊張感が必要だと、私は考えてきました。
 問題は、私たちがそうした意識で政治を考えてきたのか、ということです。
 私は野田首相が、これまでの政権が先送りし続けた消費増税にこだわることを評価しています。財政破綻や、高齢化の中で行き詰まった社会保障を立て直すことは、この国に差し迫った深刻な課題だからです。 


 しかし、多くの政治家はいろいろな理由をつけてこの増税、つまり国民への負担の話を避け続けます。政治家という職業を失いたくないからです。

 一度、私も政治家たちに聞いたことがあります。答えは、そんな話を持ち出したら、選挙で勝てるはずはない。有権者は有識者とは違うというものでした。

 有権者を言い訳にして、政治が決断を避け続ける。こうして、この国は国家債務がGDP対比で200%にもなり、これから高齢化が急な坂を上るように進んでも持続可能な仕組みすら提起されず、国家破綻が指摘される事態にまで来てしまいました。

 こんな政治を当たり前と考えたら、出口を見出すのは不可能でしょう。
 今の政党政治は、政策でまとまっておらず、権力を維持するためだけに集まっている"烏合の衆"です。昨年の年末、離党者が民主党から相次いだのは、その矛盾を抑えられず、党の分解が始まったということです。
 これを私たちは政局として見るのではなく、民主主義の問題と見るべきなのです。
今の政党政治は、国民の代表として課題に挑む、そうした仕組みになっていない。つまり、民主主義がうまく機能していないのです。

 私は、こうした政治はもう変えなくてはいけない、と考えます。


 昨年の年末、言論NPOは、有識者を対象に緊急のアンケートを行いました。その結果は、これからの日本を知る上で示唆的なものでした。
 9割の有識者が、新しい年は「日本の将来に影響を与える重要な1年になる」と判断し、その課題として「財政破綻」と「原発」と、「政党政治の立て直し」を挙げています。
しかし、今年予想される総選挙後の「政治の姿」に関しては、既存の民主党や自民党への政権交代を予想する人は少なく、それぞれ4割近くが、「政界再編」と「不安定な政治の継続」を予測しています。
 政治の変革が問われているのに、その出口が見えない。
 こうした迷路に入り込むのは、この変革を政治にまだ期待しているからです。しかし、新しい変化を、政治の世界に期待するのは、もう無理だと私は考えます。

 では、誰がこの状況を変えられるのか。
 それは私たち有権者しかない、と私は考えます。
 これまで何度も触れましたが、民主主義とは私たちの人権や平等にもっとも適した制度ですが、 それ自体、不安定さや危うさを持っています。
 この不安定さは、大衆の空気に支配され、それに迎合する政治や扇動する政治を期待してしまうことにあります。
 こうした不安定さに私たちが流されてしまったら、この国は破局しかありません。


 では、どのようにこの状況を変えるのか。
そのためにも、これまで政治家を選んできた、私たちがまず変わらなくてはなりません。そして、政治家にお任せするのではなく、私たちが当事者として考え、決断し、それを政治に迫るしかない。その結果で、選挙での判断を決めることになる。
そうした良循環を、政治の世界につくり上げるしかない、と私は考えます。


 言論NPOは、次の10年に向けて2つの目的を掲げています。
 「強い民主主義」「健全な輿論の形成」です。

 強い民主主義とは政治家にお任せする民主主義ではなく、私たち自身が当事者として考え、政治を選ぶことです。そのためにも雰囲気に流されるのではなく将来に向けて責任ある意見を言い合う、そういう議論が必要です。

 そのための触媒役に、私たちはならなければいけない、と考えているのです。
健全な社会には健全な言論や議論の舞台が不可欠です。これまでのこうした原点を大事にしながら、さらにそれを進化させて、議論の力で、この国に目に見える変化を起こさなくては、と考えています。

2012年、言論NPOは、そのための具体的な一歩を踏み出します。

2011年4月22日

 なぜウェブサイトを全面リニューアルしたのか ― 言論NPOの10年目の覚悟

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認定NPO法人 言論NPO代表  工藤泰志


 言論NPOは、2011年11月に設立10周年を迎えます。この間、言論NPOは、「健全な社会には健全な言論が不可欠」との立場から、『議論の力』でこの国の民主主義をより強いものにするため、この国が直面する課題解決や政府の政策実行やマニフェスト評価、そしてアジアとの民間対話に取り組んできました。

 私たちはこの10年目を迎えるにあたり、「新しい覚悟」で日本の未来に向けた議論づくりに取り組むつもりです。私が「新しい覚悟」と申し上げたのは、未曾有の大震災を受けて、この国は被災地の救済から復興にかけ、待ったなしの困難な取り組みに直面しているからです。このプロセスは、被災地の問題にとどまらず、これまで様々な課題解決を先送りしてきた、日本自体の未来をかけた「復興」だと考えております。


 この困難の中で私たちは二つのことを発見しました。一つは多くの市民の連帯感や支援の大きさです。一人ひとりの市民によるこうした行動は、この国の困難や未来に対する市民の覚悟の現れだと私は思います。一方で、この危機の局面にあっても、政治がそれに十分に対応できないという、統治の脆弱性も思い知らされました。

 この二つの発見は、いまこそがこの国の未来をかけた正念場だということを、意味しています。政治を安易に選んでしまうことの怖さ、そしてこの苦難に多くの国民がそれぞれの立場で真剣に立ち向かっていること。私はそこにこの国が未来に向かって大きく変わる可能性を強く感じます。そのためにも、私たち自身はここでそれぞれの覚悟を固めなくてはならないと思うのです。


 言論NPOにとっての10年目は、まさにこの国が未来に向かう起点であり、私たちは『議論の力』でその役割を果たそうと考えているのです。

 私たちが、ウェブサイトを全面的にリニューアルしたのは、日本の「復興」にむけて今こそが最後の局面という、強い思いがあるからです。政府の取り組みを厳しく監視するだけではなく、この国が直面する課題の解決策をみんなで考え、その答えを出さないといけない。議論の中から、この国を変える大きな変化を起こしたい。そのためにも、いま、議論を始めなくては、と考えたのです。

 私たちが目指しているのは、当事者としての自覚をもった「強い市民社会」の形成であり、当事者意識を持った「強い民主主義」の実現です。そのためにも、言論NPOはこの日本の「復興」に真剣に向かい合い、この状況を乗り越える議論を提起し、また、日本が抱える様々な課題解決ためにみんなで一緒に考える、議論のプラットフォームとしての役割を、より一層全力で果たしていく覚悟です。

 私たちのこうした覚悟や取り組みにご理解をいただき、ぜひ私たちの取り組みにご支援、ご参加いただきますよう、お願いいたします。
 

2010年3月11日

 「エクセレントNPO」が市民社会を強くする

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言論NPOと「非営利組織評価基準検討会」が提起する、「エクセレントNPO」を軸とした強い市民社会づくり。今、なぜ市民社会が問われているのか。エクセレントなNPOはなぜ必要なのか。そして強い市民社会に向けた「良循環」とは。工藤が語ります。

 「エクセレントNPO」が市民社会を強くする

 このたび、「『エクセレントNPO』とは何か」というブックレットが発売になりました。このタイトルを見て、「おや?」と思った人がほとんどではないでしょうか。というのも、「エクセレントNPO」とは、このブックレットにおいて私たち非営利組織評価基準検討会が初めて使い、提案するものだからです。さらに、「強い市民社会への『良循環』をつくり出す」というサブタイトルについても、「どういうことなんだろう」と疑問に思った方が多いはずです。私たちの提案の詳細についてはぜひブックレットを見ていただきたいのですが、ここでは、検討会が考える「エクセレントNPO」とは何なのか、強い市民社会のための「良循環」というものがどのように実現するのか、ということについて、少しご説明したいと思います。

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2010年1月 1日

 新年、あけましておめでとうございます

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 新しい年、、私が思うのは今年こそ、日本が未来に向かって挑み始める年にしたいということ。ある意味では私の決意表明でもあるが、この国は未来に向かうどころか、今の日本の課題に答えを出せず、ツケを未来の世代、つまり若者に飛ばし続けて、漂流している。この無責任な流れをもうこのままにはしたくない、そう本気で思うのだ。


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2009年11月13日

 「北京‐東京フォーラム」で学生たちは何を思ったのか

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 先日開催された「第5回 北京‐東京フォーラムin大連」には、日本から5名の学生インターンが参加しました。学生たちはこの歴史的な舞台に参加して何を感じたのでしょうか。フォーラム閉幕直後の11月3日深夜、会場のホテルで彼らに話を聞いてみました。

<発言者(学生インターン)>
石田由莉香、楠本純、河野智彦、角陽子、水口智
<司会>
工藤泰志(言論NPO代表)

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2009年11月 4日

 フォーラム全日程を終えて

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 フォーラムを終えてまず感じているのは、ようやく折り返し地点に来たなということです。日中関係が最悪のときにフォーラムを立ち上げて、当面は10回開催することを中国側と合意しています。これを軌道に乗せるまでに5年かかりました。次の5年はこの成果の上に立って、さらにこの対話を前進させなくてはなりません。これからは抽象的な議論でお互いの考えをぶつけ合うのではなく、具体的な課題解決や、日中やアジアの未来に向けて具体的な何かが動き出すような対話をつくっていかなければいけない。これは「大連宣言」にも盛り込まれたことです。

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2009年11月 1日

 いよいよ今夜、フォーラム開幕です

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左・チャイナデイリー高岸明氏

 工藤です。いま、大連にいますが、こちらはとても寒いです。北京では大雪が降っていて、飛行機の運航状況にも影響が出ているようです。そのような中、私たちは第5回目となる日本と中国の対話を、今日の夜から始めます。

 今回のフォーラムは、政権交代があり政治状況が大きく変わっている日本と、経済的な台頭がますます高まっている中国が、アジアの未来に向けて新しい関係をつくることができるか、あるいはそのための準備を始められるか、ということが大きなテーマとなります。

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2009年8月11日

 日本の政治は未来を競っていない

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マニフェスト評価 詳細はこちら

 私たちのマニフェスト評価の作業は、有権者に選挙の際に一つの判断材料を提案したい、ということで6年前から始めています。
そこにはある目的があります。政治に何でもお任せするような政治ではなく、有権者が政治を自ら選んで判断していくような、強い民主政治を作りたい、という強い思いです。
この気持ちが、言論NPOが真っ先に取り組んだマニフェスト評価の原点にあります。
そのために私たちの評価は、あくまでも「国民との約束」にこだわっています。政治が国民に提案する公約が約束としてふさわしいのかを、形式や実質の二つの側面から八つの評価基準を用いこの7年の間に5回にわたって評価してきました。特に、今回はその評価作業をオープンにするため、10分野で自民党と民主党の政策別討論会を事前に開催する中で、評価作業を行いました。

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2009年6月29日

 「自民党×民主党 政策討論会」にご意見をお待ちしています

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自民党と民主党の政策討論会がいよいよ明後日(7月1日)に迫りました。政治の舞台もこの数日、解散に向けて急に慌しくなっています。まさに有権者が問われる局面になってきました。
そこで、この討論会を成功させるため、もうひとつ、皆さんにお願いがあります。
今回、私たちが予定している10テーマに関して、皆さんの意見や質問をこの討論会にぶつけていただけないか、ということです。私はその中から重要な論点を直接、政治家にぶつけるつもりです。

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2009年6月19日

 いい加減なマニフェストは許さない

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 目前に迫った衆議院選挙では政権交代が問われます。そうである以上、選挙は日本の将来に向けた課題解決で二つの政党が政策を競う形で行われるべきと考えます。

 言論NPOは、政府の政策実行を評価するしくみをつくり、有権者に判断材料を提供するため、2003年に「評価委員会」を立ち上げ、これまで4回にわたって政権の実績評価と政党のマニフェスト評価を行ってきました。

 ところが、これまでの政党のマニフェストはまだ有権者との約束と言えるようなものではなく、また約束を軸に政治が動いているわけでもありません。

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2009年6月12日

 「強い民主主義」をつくるため、あなたの定額給付金を寄付していただけませんか

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 私たちは6月1日より「あなたは、日本の未来のために、投票と納税だけで十分だと思いますか」という少し変わった呼びかけを開始しました。
 日本の政治は「未来」を語れず、課題解決に向かい合わず、その場の対応だけに追われています。
こうした日本の政治を私たちの力で変えていこう、という強い思いがあります。

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2009年1月15日

 麻生政権の100日評価結果で考えたこと

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言論NPOは先日、「麻生政権100日評価」のアンケート結果を公表しましたが、この結果で何が明らかになったのでしょうか。

工藤 こうした調査では消極的な傾向が出やすいのですが、麻生政権に対する100日後の支持率がここまで低いとは、率直にいって想像外でした。11%ですから。しかも今後への期待もかなり低い。

麻生政権に本来期待されていたのは、なるべく早く「解散・総選挙」をして、「民意に基づいた政治」を回復させることですが、そのタイミングをズルズルと失い、経済対策に関してもそれに対する期待や信頼を集めていない、それがこうした結果になったと思います。

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2009年1月 1日

 日本こそ「根本的な変化」が必要 認定NPO法人 言論NPO 工藤泰志

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2009年 新年あけましておめでとうございます。

新しい年、世界では経済危機の影響が広がり、アメリカでは1月20日にオバマ大統領が誕生します。歴史的な危機への対応と新しい秩序に向けた変化。その世界的な大きな流れの中で、私がこの新しい年に思うことは、日本の政治にこそ「根本的な変化(チェンジ)」が必要だということです。
私が、日本の政治に「根本的な変化」が必要だと考える最も大きな理由は、今の日本の政治、あるいは政治家が、今ある危機に誠実に対応する意思すら欠いていることです。
つまり政治が機能していない。その象徴が、世界的な危機が日本経済に直撃する中で国民を代表して取り組むべき国会が、「言論の力」を失っていることです。

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2008年12月 7日

 日本の民主主義が危ない(学生インターンとの対話)

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学生: 2008年も終わりに近づいていますが、言論NPOでは来年に向け、今どんなことに取り組んでいるのですか。

工藤: 議論の「仕込み」をしているところです。私は今まさに言論側の役割が問われていると思っています。最近、言論NPOを応援していただいている人にお会いした時にもそれを、よく言われのですが、私にもここで議論を始めなくてはという強い思いがあります。

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2008年9月18日

 第4回 東京‐北京フォーラムを終えて

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 今回のフォーラムは今までの3回に比べて分科会の議論は質の面でも数段良くなったと思います。それは日中間の現状の課題解決に皆が向き合う、という本気の議論にかなり近づいたからだと思います。第1回のフォーラム開催の時には、日中対話なんかやっても中国は建前的な議論しかしないから、本音の議論になんかなりっこない、と皆に言われました。確かに僕もそう思ったし、中国側も自分の政府の立場で説明することが議論だという感じが強かったのも事実です。今回も、実は新しく来た人の中には、そのような説明口調になる人もいました。ただ、それにもかかわらず、実際の舞台では議論がかなり噛み合った。これはどういうことなんだろうと思って考えてみると、やはりこの「東京‐北京フォーラム」は、日中の参加者が本音で議論する舞台なんだという意識がかなり定着してきたのではないか、と僕は思います。

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2008年9月15日

 今回の調査結果をどう見るか

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9月8日の記者会見で日中共同世論調査の分析結果が発表されましたが、工藤さんは今回の調査結果をどう見ていますか?

これについては是非僕たちのWebサイトを見て頂きたいんですが、今回の世論調査はかなり重要な内容になったと思っています。3年前に僕たちがこの世論調査をした時は、反日暴動が中国であって、世論調査を実現するということ自体が難しかったんですね。でも、僕はやっぱり、デモをはじめ色んな形で抗議している中国の人たちがどういう意識なのかを知りたかったんです。この世論調査を行うことで、その民意をきちっと正確に僕たちが理解出来るし、その上で今の政策課題にきちっと取り組むことが出来るので、その内容を僕たちは非常に重要視していたんですね。

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2008年9月 2日

 福田首相の辞任表明について

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Q. 福田首相が辞任表明しましたが、その点に関してどう思いますか?

驚きました。8月19日に僕は総理と会ったんですけど、そのときは、非常に前向きだったし、国会のことも語っていたからです。僕たちの東京-北京フォーラムに関しても非常に関心を持っていました。今年は特に日中平和友好条約30周年という、日本と中国が国交を回復した歴史的な区切れのときで、今の時期の意味もわかっていらっしゃった。そういう意味で非常に驚いたというのが今の心境ですね。

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2008年8月22日

 福田総理を表敬訪問して   

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福田総理を表敬訪問されたとのことですが、感触はいかがでしたか?

非常に感触は良かったと思っています。僕としてはやはり総理にもこの対話に参加していただきたいと思っているのですが、国会の事情があるので本当に来れるのかまだ確証はありません。ただこのフォーラムの重みというか、民間対話の重要性というのは、総理も非常に考えていただいておりましたので、私も来ていただけるのではないかと非常に期待しています。

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2008年8月14日

 テレビ朝日のメールマガジン

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 毎日暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
 北京オリンピックで連日熱い戦いが繰り広げられていますが、僕は一か月後に迫った「東京-北京フォーラム」の準備で、毎日汗をかいて飛び回っています。
 さて、先日、友人に頼まれてテレビ朝日のメルマガにこんな文を書いてみました。皆さんのご意見をお聞かせください。

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2008年7月24日

 北京から報告です

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 北京での1日目が終わりました。今日は、大使館や、対外友好協会の陳昊蘇(ちんこうそう)さん達と会ったんですが、そこで感じたことは、日中関係はかなり改善してきたということです。議論の中で、日中間の課題に向きあい、解決するような知的な交流のレベルをこの数年の間に上げることが重要だということを、日中の多くの人が思っていることを知りました。僕たちのフォーラムが他と違う点は、交流や友好ではなく、今の日中関係でネックになっていることを真剣に議論し、話し合う対話の舞台を作り上げたということです。そういう意味で、「東京-北京フォーラム」が非常に重要だという認識を多くの人たちが共有し、また期待されていることを痛感しました。現在、オリンピックや地震の対応もあり、中国側は要人の渡航制限をしています。にもかかわらず、中国側からは大規模な訪日団が組まれようとしています。このフォーラムは、両国民に対して議論の内容が全て公開されます。両国の国民が、日中間やアジアの未来について考えてくれるような判断材料を提供したいと思っています。

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2008年7月13日

 民主党との政策討議『マニフェストフォーラム』について

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 民主党の国会議員と言論NPOのマニフェスト評価委員が激突するフォーラムが、いよいよ明日開催されます。皆さんがこれをご覧になっているときはもしかするともう終わってしまっているかもしれませんが、政党に政策を直接問うという試みは、僕たちのマニフェスト評価作業にとっても初めての試みです。僕たちが特に問題視しているのは、日本の政治が日本の課題解決に取り組むよりも、選挙を意識した攻防に明け暮れていることです。特に政権交代を求める民主党の政策は支持できないという声が多いということが、僕たちの行ったアンケートからも明らかになりました。民主党はいったい何を考えているのか。そこで僕は民主党の政調会にネクスト大臣との議論を要望しました。

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2008年7月 3日

 工藤の活動報告―「第4回 東京‐北京フォーラム」に向けて

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 6月30日は「東京‐北京フォーラム」の分科会の打ち合わせで、東京大学に行ってきました。数えてみるとフォーラム当日まで、あと70日ほどしかありません。中国はその前にオリンピックもあり、今は地震の問題もあります。しかもこのフォーラムはオリンピックの直後に開催されるということで、これはまさに歴史的なタイミングです。私たちのこの民間対話は、日中関係を大きく、太いものにして行く可能性を秘めているものです。

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2008年1月 1日

 新年 あけましておめでとうございます。 工藤泰志

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言論NPOの工藤です
新しい年をどのようにお迎えでしょうか。
私たちが、この言論NPOという非営利組織を立ち上げて
7回目のお正月となります。

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2007年3月17日

 講演録:「地域再生とパートナーシップ ~『公』の担い手とNPOの役割~」(その4)

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2007年3月16日

 講演録:「地域再生とパートナーシップ ~『公』の担い手とNPOの役割~」(その3)

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2007年3月15日

 講演録:「地域再生とパートナーシップ ~『公』の担い手とNPOの役割~」(その2)

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2007年3月14日

 講演録:「地域再生とパートナーシップ ~『公』の担い手とNPOの役割~」(その1)

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2月19日(月)、青森県主催のパートナーシップ・フォーラム2007において、基調講演をさせていただきました。
そのときの内容を、今日から4回にわたって公開させていただきます。

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2007年2月 2日

 首相は何を約束したのだろうか

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昨夜、久しぶりに北川正恭さんと会い、弁当をいただきながら、二人で長い時間話し合った。その際に、少し気になっていたことを聞いてみた。
「そのまんま東は早稲田で弟子だったの?」
新聞記者も来て同じ質問をしたそうだが、答えは会ったことも、教えたことも無かった、である。
でも、自分は気がつかなかったが、マニフェストの大会の会場の隅で真剣に話を聞いていたそのまんま東氏の姿を見かけた人はいたという。
北川さん、かなり嬉しそうで、「彼は、たけし軍団の代わりにマニフェストを宮崎に連れて行った。もうマニフェストをかけない候補は当選できない・・」と、
一気に話していた。

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2007年1月24日

 工藤のアンケート分析4 -最終回-

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この分析も今回が最後となる。ここからは安倍政権の100日間の実績に関する評価について分析を試みたい。

まず、安倍政権の100日に関して全体評価を行うために、回答者には安倍氏の首相、リーダーとしての適格性として、
①人柄
②リーダーシップと政治手腕
③国民に対するアピール度、説明能力の3項目
さらに政策軸として
④実現すべき理念や目標
⑤すでに打ち出されている政策の方向
⑥実績
⑦安倍政権を支えるチームや体制 のあわせて7つの質問を行った。

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2007年1月22日

 「そのまんま東当選」で思ったこと 

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そのまんま東氏にはもちろん面識はないが、彼の知事就任には納得している。
選挙中、宮崎の人はかなり慌てていたようで、友人の中には、東氏が万が一当選したら、福岡へ引っ越しするしかないと本気で言うものまでいた。
そういう友人たちは今、どうしているのかな、と意地悪くも思うが、
私が東氏を期待したのは、別にいい加減な気持ちからではない。
彼のマニフェストを読んだからである。

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2007年1月18日

 工藤のアンケート分析3 -官僚とメディア関係者の支持率の差には別の要因が寄与している-

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回答者の安倍政権への認識を明らかにするために、私たちは様々な設問を組み立てている。この設問は可能な限り、言論NPOが持つマニフェスト評価の評価基準に準拠して構成されている。

支持率の設問に加えて、私たちは
①安倍政権は何を目指す政権か分ったか
②安部政権に本来求められている役割は何か
③その役割の実行は期待できるか
の3つの設問を導入している。この設問を安倍政権への支持率に加えて分析することで、回答者の安倍政権に対する現状認識を明らかにしようと考えたのである。

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2007年1月16日

 工藤のアンケート分析2 -安倍政権への支持率と期待の変化-

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私たちの調査結果は新聞各紙でも取り上げていただいた。そこでの論調は大体が、安倍政権への支持率が一般の世論調査と比べても著しく低いこと、さらに官僚とメディアの認識動向にかなりの落差が見られることなどに集中している。
官僚が安倍政権に甘いのか、メディアが安倍政権に厳し過ぎるのか。一般の新聞記事を判断材料にしているブログなどでの議論は、この問題に関心が集まっている。

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2007年1月 9日

 工藤のアンケート分析1 -アンケートの分析前に断っておきたいことが二つある-

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昨年末から、正月を挟んでようやくこの週末で安倍政権の集計結果がまとまり、9日結果を公表することができた。まずこの試みへの皆さんの協力にお礼を言いたい。

年末の慌しい中、多くの方が回答に寄せていただき、正月が終わっても回答が事務所に届いている。これらは最終的にデータに反映させるつもりだが、とりあえず、350人の集計結果をここで公表したい。

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2007年1月 1日

 新年 明けましておめでとうございます。

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新年明けましておめでとうございます

新しい年があけました。いかがお過ごしでしょうか。

私は、この新しい年は二つの点で、非常に重要な年だと考えています。
今年は地方の首長選挙や参議院選挙が行われます。
これを私は有権者が日本や地域の将来や持続で決断を問われる年だと考えています。
これは逆の立場から言えば、政治が日本や地域の将来で有権者の合意を
形成する努力を行うべき年でもあるわけです。

ところが、どうでしょうか。
日本の政治はそうした日本の将来に向けた提案とその実行のための施策を
私たちに説明しているのでしょうか。

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2006年12月28日

 安倍政権の100日評価アンケートご協力へのお礼

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安倍政権の100日評価の集計結果がなんとかまとまったのは、12月28日夜。
年末の慌しいときに、アンケートにご協力していただいた方に感謝します。
それにしても年末の3週間足らずの急の試みに、現役の記者さんや官僚の方も含めて350人に回答、あるいは発言をしていただいた。
この全ての内容は新春、全て公開しますが、
多くの人の本音の発言を読んで、私自身、刺激を受けました。
こうした声を大事に、新年はしっかりとした政策論議を行おうと、気持ちを新たにしています。

安倍政権は躓きっぱなしで、もう少し時間をおいても、と思ったけれど、
どんな政権も100日経ったら有権者の厳しい監視の目にさらされる。
政治と有権者との間に、そんな緊張感ある関係を
作りたいと思いました。
今日は一次速報として設問の一部を公開します。

■ 一次速報をみる(PDF) ■

2006年7月 3日

 なぜ言論NPOは「非政治性、非宗教性」に関わる自己評価を公表したのか

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この度、私たちは日本のNPOの活動にとって大きな意義があると考える、ある提案を行いました。

私たちが行っている言論NPOの様々な活動について自己評価を行い、その評価結果をウエッブ上で公開したことです。今回はそれを少し説明させていただきます。

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2006年5月17日

 「メディア評価ブログ」立ち上げにあたって

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今回は、今週、新たに立ち上げた「メディア評価ブログ」について報告させていただきます。
私はこれまで何度か、日本で今、問われているのは民主主義のあり方だと主張してきました。これは言論のあり方と密接に結びついています。

私は、ワンフレーズで多くの人を動かす、直接的で薄い民主主義を全て否定はしませんが、議論を積み上げ、その中で日本の政策形成を動かしていくような、強い民主主義のダイナミックな動きが必要だと考えています。

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2006年3月27日

 遅くなりましたが・・・「ただいま」 その2

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工藤泰志

3月の北京は途中、大雪になったり青空が見えたりで、気候は不安定でしたが、相変わらず道路には車があふれ、その列は深夜まで途切れることはありません。
ちょうど全人代開催中であり、市内のあちこちに公安の車を見かけます。

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2006年3月23日

 遅くなりましたが・・・「ただいま」 その1

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早いもので、前回、中国の北京に向かう直前にブログを初めて書いてから、10日以上も経ってしまいました。

北京での話をなかなか皆さんに報告できず、またまた反省をしていますが、
実はこの北京滞在中に懸案の「北京ー東京フォーラム」の東京大会の日程が決まりました。

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2006年3月 8日

 お久しぶりです、工藤です

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工藤ブログが始まってから、
なんだか躊躇して、なかなか書けませんでしたが、
映像だけではなく、文字でも言いたいことを書けという
お叱りを各方面からうけたこともあり、これから適宜、私は今進めている
言論の試みを書きたいと思います。

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2006年1月12日

 代表工藤が、iTV クミズ・フレンドに出演

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itv.gif代表の工藤が、iTV クミズ・フレンドに、出演しました。佐藤 玖美氏(株式会社コスモ·ピーアール  代表取締役)がホストをつとめるこのプログラム。言論NPO設立に込めた思いなどを、熱く語っております。

2005年12月31日

 言論NPOの新年の決意

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新年明けましておめでとうございます

 2006年は、私たちが「言論NPO」を立ち上げてから5年目の年になります。
私たちが目指したのは、当事者意識を持った質の高い議論や政策論争の健全なマーケットを作り出し、日本の言論に存在感と緊張感を取り戻すことでした。
 この間、私たちは日本の政治と有権者の間に政策の実行をめぐる緊張感ある関係を作り出すために国政マニフェストと政府の政策実行の評価を3回行い公開してきました。
 また対アジア戦略を軸に2030年の日本の将来構想をまとめるために作業を進め、政党側と議論を行ったほか、政府レベルで関係悪化が続いている中国との間で民間版の継続的な議論のプラットフォームを昨年夏、中国の4大新聞、チャイナディリーと北京大学国際関係学院と提携し実現させました。

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2005年12月30日

 言論NPOフォーラム「日本の医療制度をどう再設計するか」を終えて

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 医療改革は先の選挙でも争点とならず、医療という国民に最も関心があるにもかかわらず、またまた選挙後に案がだされ、ほとんどこれに対する議論がなされていない。

 私たちも議論は遅れたが12月に大綱がまとまったのを背景に評価の視点から関係者を招き、フォーラムを行ってみた。政府案は皆保険制度を守る立場で、制度設計の変更に踏み込んでいる。

 こうした設計の変更の背景には、感染症から、生活習慣病を主体とした病気の変化がある。

 これと、高齢化に伴う財政負担をどう辻褄を合わせるかが、今回の大綱の目的だが、この日の議論を聞いていて、まだまだ不十分だと感じた。

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 第1回地方再生戦略会議を終えて

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 地方の自立や再生は、今、三位一体改革の議論に集約され、ある意味で思考停止がなされているように思います。地方が権限、財源の移譲で自らの地域を経営していくことは地方分権の視点からも大切ですが、三位一体の流れだけに振り回される形で、地方はこれまで例のない、高齢化や人口減少の中で地域をどう経営していくのか、解を見出していないようです。地方では経済的に辻褄があわず、政府の関与がないと存在できない自治体もあります。そうしたところは例外なく高齢化も急ピッチで進んでいます。

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2005年12月29日

 マニフェスト評価ウェブの開設にあたって

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 日本の政党などがマニフェスト(政権公約)を掲げて選挙を行うようになって3年が経とうとしています。これまで言論NPOは3回にわたって、政党のマニフェストの評価やその後の政権与党の政策実行の評価を行い、公表してきました。私たちがこうした評価作業に取り組んだのは、日本の政治と有権者との間に政策の実行を巡る緊張感ある関係を作り上げたいと考えたからです。

 今回、このマニフェスト評価の内容や議論を言論NPOのウエッブサイトでも公開することにしました。

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2005年10月 1日

 はじめに

このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - はじめに

言論NPOの工藤です。

私は3年半前に、一般のメディアでは十分な役割を果たしていない質の高い真剣な議論を行うために、言論NPOというNPO(非営利組織)を立ち上げました。

この8月は、総選挙でのマニフェストの評価公表、さらには日中の新しい議論の舞台となる「北京-東京フォーラム」の北京での立ち上げなど、かなり慌しい夏でしたが、もうひとつ、この間、準備を行ってきたプロジェクトがついに動き出します。

私たちが行っている様々な議論を今後、ウエッブでも可能な限り、公開し、インターネット上に議論の舞台を作り出すために、ウエッブを刷新し、その全ページをブログ化することにしました。
私自身は、運動の中で考えたことなどを公開する「工藤ブログ」を担当しますが、そのほかにも言論NPOに参加する有識者が発言を行う「言論ブログ」も近く立ち上げます。

総選挙は終わりましたが、この国は将来に向けて様々な改革が必要となっています。この動きを一人の政治家に任せるのではなく、私たち有権者が主体的にかかわることも大切です。

そのために様々な議論を提供したいと思っています。