メディアの責任
発言者:木村伊量/添谷芳秀/今井義典/小林陽太郎/山田孝男/劉北憲/熊澄宇/張一凡/範士明 監修:工藤 泰志 定価:¥ 756(税込) |
出版社からのコメント
「メディアの責任」は、第2回北京-東京フォーラムで行われた、日中のメディア対話の内容をまとめたものです。
日中間では、人の直接的交流は極少なく、相手国への認識はメディア報道を主体とした間接情報に依存しています。私たちが行っている日中共同の世論調査でも、中国人の多くが日本を「軍国主義」と思い続け、日本側は中国の台頭に「覇権主義」と不安を強めています。
メディアはむしろ日中間の誤解を増殖させているのではないか、そんな疑問からこの議論は始まりました。今回の日中のメディア対話から、両国のメディアに問われる本質的な論点が、様々な形で浮き彫りになっております。
カバーの折り返し
私たちは、この国に当事者意識を持った真剣で建設的な議論を通じ、しっかりとした民主主義を作りたいと考えています。
しっかりとした民主主義とは視聴率を稼ぎ、ワンフレーズで多くの人を動かす広いが薄い直接的な民主
主義ではなく、議論を積み重ね、それが政策形成を動かすような強い民主主義です。
そうした議論を作り出すために、私たちは様々なテーマの議論をウェブでも行い、質の高い参加型の議論の場を作り出そうと考えています。
この『言論ブログ』では、有識者の発言を公開し、活字とウェブの双方向の議論の展開をめざしていきます。
抜粋
中国人の多くが日本を「軍国主義」と思い続けている。そして、中国の台頭に「覇権主義」と不安を強める日本。メディアは誤解をむしろ増殖させているのではないか。こうした思いから、日本と中国のメディア議論が始まった。
私たちは毎年、日中共同の世論調査を行っている。明らかになったのは、両国の間で人の交流は極少なく、相手国への認識はメディア報道を主体とした間接情報に依存していることだ。交流の遅れは認識を歪め、無理解を構造化させている。それを、メディアは克服できるのか。
報道の自由が制約されている国と、自由があっても同じような紙面を作り続ける国。両国のメディア対話は、メディアに問われる本質的な論点を様々な形で浮き彫りにし始めた。(「はじめに」より)
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