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「言論NPO」 2004 vol.1 「日本の進路とパワーアセスメント」

「言論NPO」 2004 vol.1 「日本の進路とパワーアセスメント」

発行元:言論NPO

価格:¥ 2000 (税込)


目次

「巻頭言」工藤泰志(言論NPO代表)

日本のパワーアセスメント

論文「アジアの目線から日本の戦略構想の再設計を」
寺島実郎(三井物産戦略研究所所長、日本総合研究所理事長)

論文「日本の国力・ジャパナビリティの評価」
福川伸次 (電通顧問 (旧通産省元事務次官))

論文「日本の「強さ・弱さ」検討のための方法論」
横山禎徳(社会システムデザイナー)

報告「「大国意識なき大国」日本の実力再評価」
言論NPO・アジア戦略会議作業グループ

アンケート「有識者がみた「日本の強さ・弱さと戦略的重要度」」

座談会「何が日本の「強さ・弱さ」なのか」
チャールズ・レイク(AFLACアメリカンファミリー生命保険社長)/ 宮内義彦(オリックス会長・グループCEO)/ 榊原英資(慶応大学教授 (旧大蔵省元財務官))/ 南相祐(アジア開発銀研究所)/ [司会]横山禎徳(社会システムデザイナー)

発言「20年後の中国経済はパワフルに」
周基仁(中国北京大学教授)

発言「日本はアジア重視にパラダイムシフトを」
ステファン・レオン(マレーシア戦略国際問題研究所副所長)

座談会「アジアからみた日本の「強さ・弱さ」
周基仁(中国北京大学教授)/ 張平(中国日報インターネット版社長)/ ステファン・レオン(マレーシア戦略国際問題研究所副所長)/ 李康源(韓国外換銀行シニアアドバイザー/ 白石隆(京都大学教授)/[司会]国分良成(慶応大学教授、東アジア研究所長)

発言「米「帝国」の狙いと世界の「アメリカ化」」
白石隆(京都大学教授)

アンケート「有識者がみた「21世紀の世界の潮流と日本に問われるもの」

日中シンポジウム

第1セッション「日中関係の将来をどう展望するか」
邱暁華(中国国家統計局副局長)/ 楊偉民(中国国家発展和改革委員会計画司長)/ 加藤紘一(衆議院議員)/ 小林陽太郎(新日中友好21世紀委員会日本側座長、富士ゼロックス会長)/[司会]国分良成 慶応大学教授・東アジア研究所長

第2セッション「日中の新たな可能性を探る」
馬建堂(中国国有資産監督管理委副秘書長・教授)/ 劉亜(中国対外経済貿易大学副学長・教授)/ 張平(中国社会科学院教授)/ 安齋隆(アイワイバンク銀行社長(元日銀理事))/ 加藤隆俊(東京三菱銀前顧問 (元旧大蔵省財務官))/ 塩田誠(経済産業省通商政策局北東アジア課長)/ 林芳正(参議院議員)/[司会]谷口智彦(日経BP主任編集委員)

第3セッション「アジアに欧州並みの統合は可能か」
周牧之(東京経済大学経済学部助教授)/ 馬暁河(中国国家発展和改革委産業発展研究所長)/ 陳少峰(北京大学文化産業研究所副所長)/ 張燕生(中国国家発展和改革委対外経済研究所長)/ 横山禎徳(社会システムデザイナー)/ 塩崎恭久(衆議院議員)/ [司会]イエスパー・コール(メリルリンチ日本証券チーフエコノミスト)

NPO問題

発言「民主導の時代とNPOの役割
北川正恭 早稲田大学大学院公共経営研究科教授(前三重県知事)

シンポジウム「「ニッポンNPO」は民の主役になりえるか」
北川正恭(早稲田大学大学院公共経営研究科教授 (前三重県知事))/ 上山信一(慶応義塾大学教授)/ 田中弥生(東京大学助教授)/ 宮本巌(キューラメディクス会長)

巻頭言より

私たちはこの間、二つのテーマで膨大な作業と議論を行ってきた。一つは政党のマニフェスト(政権公約)の達成度評価である。昨年の総選挙から始まった政党のマニフェストの提示は、政治と有権者の間に緊張感のある関係を生み出す上でとても重要な試みだった。政権公約とは政策の内容と実行に関する有権者との契約であり、誓約書になるものでなくてはならない。

ところが、その後の半年の進捗を見るとマニフェストは不十分で、期待された有権者との政策実行への誓約書になっていないことがより明らかになっている。一つはマニフェストを軸に政策を党内で作り上げ、選挙後は政府・与党が一体となってそれを実行するというプロセスがほとんど出来ていないこと。もう一つは依然、選挙対策向けスローガンから脱皮できず日本社会のビジョンに向けた設計図になっていないことである。

今の日本は明らかに戦後形成されてきたほとんどのシステムが持続不可能であり、それを大きく作り直す時期になっている。小泉改革の動きがあまりにも遅く、首相主導の改革に限界が見られ始めたのは、これまで進めてきた構造改革も日本全体のシステムの再設計やビジョンを明らかにしなければ進めない局面にきているからだ。今の日本に必要なのは日本の将来に向けた合意の形成なのである。2年前から私たちがもう一つのテーマとして日本の将来の選択肢を提案するための議論を開始したのはそのためである。

日本の将来に向けた議論は方法論に基づいて行い、そのプロセスtをすべて公開する中で進めている。日本を取り巻く世界の中長期的な潮流とそれが日本に問うているものを見極めて、日本の実力(強さ弱さ)を再評価し、どんな国を目指すのか議論の合意の形成につなげていく。今回、私たちが発表した「日本のパワーアセスメント」はこれら五つの段階うちその第二段階の議論の結果である。「日本のパワーアセスメント」とは私たちの国、日本に対する自己認識そのものである。しかし、その自己認識には当然、アジア諸国など世界とのギャップが有り得る。それらを議論を通じて埋める努力をしながら私たちはこの国の望むべき姿についての議論を開始しようと考えたのである。

その作業や議論の過程の大部分がこの号には収録されている。私たちの議論の試みにご参加いただければ幸いである。

言論NPO代表 工藤泰志


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