「人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか」(2007年3月発売)
著者:水野和夫 出版社:日本経済新聞出版社 (2007/03) 定価:¥2,310 (税込) |
著者による 「この本の読みどころ 聞き手:言論NPO代表 工藤泰志
本書は『100年デフレ』(2003)、『虚構の景気回復』(2005)の続編として位置付けられる。今回はグローバリゼーションの本質を「資本の反革命」として捉え、グローバリゼーションがもたらす大きな構造変化として、以下の三つを指摘する。
(1)帝国の台頭と国民国家の退場=帝国化
(2)金融経済の実物経済に対する圧倒的な優位性=金融化
(3)均質性重視の消滅と拡大する格差=二極化
本書を通じて最も訴えたかったのは「インフレが全ての怪我を治す時代」は1995年で終わったということである。インフレを前提としない社会・経済構造を構築していくことが21世紀の日本に課せられた課題である。それは「近代日本の転倒生」を通じて、先進国のモデルとなりうるのである。
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