「議論の力」で強い民主主義をつくり出す
・被災地でのボランティア活動に何度か参加した。(50代、地方公務員)
・各所に集まった寄付金を国なり公的機関に集めて透明性を高めて配分する。集まった寄付金を一元化して集約することで早く集められるようにする。配分は一律平等部分と特配を考慮する部分に分けて特に、平等配分は極力スピーディーに被災者に渡るようにする。特配部分は事情を考慮するのに時間が掛るので遅くなるのもやむを得ない。兎に角時間が掛りすぎてせっかくの善意も生きてこない感じがする。(70代、その他・老齢者)
・振り込み詐欺が横行している今の社会では、余りなじみのない団体に寄付をするということには心理的に極めて抵抗があります。メディア等がしっかりした団体のリストを公表することも一法とは思いますが、その団体名を騙った詐欺師も出て来るでしょうから難しい問題です。そのような社会的背景もありますが、寄付金が集まらなかった団体は、寄付をする側が信頼するに足る団体かどうかの判断ができないことが大きなネックになったのではないでしょうか。日ごろの活動や活動報告を通じて胡散臭い団体でないと認識してもらう努力が必要だと思います。(50代、企業経営者・幹部)
・自分が個人として支援しているNPO法人(気仙沼市の漁業団体)に寄付をしました。 一般的には全国のパブリックな団体に寄付すべきだと思いますが、資金的に両方は無理なので普段から支援している団体に寄付をしましたが、寄付金の偏りは仕方のない部分もあると思います。 それよりも寄付金の使途の公開を行い、透明性を高めるべきだと思います。(60代、NPO・NGO関係者)
・寄付市場における寄付金の偏在は市場が本来持つ問題点である。市場の規模が小さければともかく、今回の大震災のように市場に参加(寄付)する市民が全国、あるいは全世界規模というよう拡大すればするほど偏在が大きくなることは自明であり、これを解消する方法はないものと考える。(50代、地方公務員)
・偏在は、あって当然と思います。 実際に、被災地で8ヶ月間活動していますが、的確なことをやっている団体、そうでない団体が混在しています。 個人的には、日本赤十字社に寄付しましたが、何の報告もありません。 被災地でも日本赤十字社から支援金をもらった人には会っていません。 日本赤十字の集めたお金がどうなったかは、どこを見ればわかるのでしょうか。(50代、NPO・NGO関係者)
・解消は難しいが、各団体に関する一般向けの情報提供を充実することで事態の改善が図れるはず。(40代、メディア)
・寄付を募る団体の側において、使途情報の公開を含む情報発信が必要(30代、地方公務員)
・個々に良い活動をしているNPOがたくさんあるにもかかわらず、名前が知られていないため、結局赤十字などに寄付した方が多いと思います。にもかかわらず、その後の赤十字の対応は「一日でも早く」という市民の要請にこたえるものではなく役所仕事に終始したと聞いています。そこで、中間支援のNPOが個々のNPOの活動内容を紹介し、そこで募って、分配するなどの方法がいいかと思います。(50代、NPO・NGO関係者)
・寄付を集める団体が、如何に信頼できる団体であるかを示す必要があると思います。例えば、徹底した情報公開や、外部による評価、また、集めた寄付金の使い道(何処に寄付するか等)の透明化等、自分たちが信頼できる団体であると証明できると良いと思います。(30代、会社員)
・各団体が寄附金の目的や種類をわかりやすく設定し、それを一覧表などで国民の皆さんにわかりやすく示すことが大切だと考えます。寄附の本来の趣旨である国民の皆さんの善意の選択をより明快にすれば、ある程度の偏在は仕方がないと思われます。(50代、国家公務員)
・なかなか難しいかと思いますが、寄付者が寄付を受けた人から、このように使いましたという明確な反応があり、役立ててもらえたという実感が伝わると、良いと思います。寄付者が寄付を受けてどこにどのように使われたか分からない、いつになっても自分たちの寄付が寄付者に渡らないし、被災者が困っている状況が長く続くと、不信感が出て、寄付をしてもどう使われるかという気持ちになると思います。寄付を受けたらできるだけ早く、これに使い、このようになりましたということが寄付をした人に伝わることで、それぞれの思いが生きると思います。(40代、各団体関係者)
・寄付金は寄付者の意向が尊重されるべきものであること、 団体の情報発信力に差があること、 支援活動の優先度は地域によって全くは違う内容になるため、被災地全体を俯瞰した配分基準を定めることは事実上不可能であること等から、 寄付金の偏在は解消されないと考えます。(50代、地方公務員)
・寄付をする口座のようなものを一本化し、分配だけをする機関を創設する。寄付をしてほしい団体はその機関に申請をする。分配機関は非営利で。(30代、会社員)
・一番大きいのはメディアの問題。大きくなくても光っているNPOはあるはずなのに、赤十字やユニセフしか紹介しない、取り上げない。メディア側のNPOや市民社会に関する知識や認識が低い。本当に被災地で活躍し信頼されているNPOを表に出すべき( 20代、各団体関係者)
・団体の活動内容が十分に国民に知られていない。また、団体が集めた義援金等をどのような形で被災者に届け、結果としてどのように使われたかを説明することが必要。(60代、自営業)
・寄付金を集めている団体が、公明正大に使うかどうかの信用性の確認方法が定まっていない。路上の募金などいかがわしいと感じられるものも相変わらず散見される。従来の実績のあるところに寄付するというのが無難な方法である。 エクセレントNPOとは尺度が異なるが、会計的にクリーンな団体のリストなどが紹介される公平なサイトがあればいいと思う。そのようなリストがあれば、その中から寄付の目的に応じた団体を選択しやすくなる。(60代、NPO・NGO関係者)
・具体的な使い道 を示し、また必ず明細も細かく報告する約束をし、その寄付者の選択肢を狭め協賛してもらう。 寄付先の専門。(40代、自営業)
・寄付金が本当に有効に使われているかシステムとお金の動きをわかりやすく公開する必要がある。赤い羽根募金のように肥大化し過ぎた組織では運営費に相当使用されてしまうのではないかとの疑心暗鬼も感じる。(60代、企業経営者・幹部)
・私はNPOがそのような活動を、していることを知りませんでした。また、どのぐらいのNPOがそのような活動をしているかも分かりませんでした。共通の活動なら、NPOが個別に行うのではなくある程度まとまって、広く周知し集まったお金を、NPOの行う活動の規模に合わせ分配しては如何でしょうか? NPOもいろいろな考えがあり、なかなか纏まるのは難しいかもしれませんが、今回の場合目的は「被災者救済」という目的であり、比較的まとまりやすかったのではないかと思います。 個別での寄付は寄付する方も悩みますからこのような事態になったと思います。(40代、その他・失業者)
・寄付は共感の度合いによって集まるものであるから、基本的には、それぞれの活動をどれだけアピールできるかにかかっている。その点で、行政のお金が「遍く公平に」というのとはそもそも異なるものである。 ただし一般大衆向けにはアピールできない活動でも大事な活動がある。そのような活動を発掘して資金提供するには、専門性をもつ資金仲介組織やプログラムオフィサーが必要になるが、これが日本社会には育っていない。この組織や人の育成が必要。またそれにはお金がかかることの社会的理解も重要。(70代、NPO・NGO関係者)
・1.偏在をなくすことは大変難しいと思う 2.できれば受け入れ先を明確にし、寄付金をまとめて受領し、並行して、活動団体を登録させ、審査し(残念ながら必ずはびこるエセ団体の排除のため)、分配することが考えられるが、支援金分配で日赤が立ち往生した現実を見せられると、現実的でないかもしれない。 3.平時に、各NPOが活動実績をアピールしたとしても、寄付者である一般市民に印象付けることは至難の業と思う。やはり、中間組織が必須と思われます。(60代、NPO・NGO関係者)
・寄付金の受付団体について明確な表示がないことである。そうなると従来からの日赤やNHKや役所と言ったものとなる。そこにあるのは公的なモノという目安に頼るしかない。言ってみれば官尊の思考である。であれば、寄付受付団体の資格・認定・公表と集めた寄付金の公表・使途をセットにしたシステムが必要である。なお、今回の寄付金と日赤などの動きに判然としないところがあり、募金額・使途の公表がスムーズになされることが必要である。(60代 、その他・技術コンサルタント)
・寄附をする人・団体、寄附を受ける団体の橋渡しを行う民間非営利団体が機能するよう、民間非営利セクターをあげて支援する。橋渡し団体は、基金を設立し、さらに集まった寄附金を分配するための機構を備える。(40代 、学者・研究者)
・偏在が問題である、という問題意識が無いので、解消の必要性も感じない。 日常の広報努力しか無いのでは?「偏在」等という他力本願な物言いは好かない(30代、会社員)
・どんな活動をするのか、その情報の発信の仕方がまずいのでは。(60代、NPO・NGO関係者)
・日本赤十字等の既存のルートは硬直化しており、緊急の時には間に合わない。多額の寄付金を集めても、それがどこに配分されるかが不透明で、赤い羽根共同募金みたいに思える。この寄付を集めるための組織、人件費や経費にその寄付金がどの位回るのかを公表すべきである。巷では赤い羽根共同募金の約50%は人件費に消えているとの情報がある。既得権益化へのメスも必要である。 大震災など、緊急時には自治体が具体的に寄付が欲しいところを多く上げて、寄付者がダイレクトに選択できるようにした方が良い。 その点では、「桃柿奨学金」は具体性があって非常に良い。11/5の読売新聞で、目標の10億円に対し、既に30億円集まった記事がある。しかも、ここの事務員は経費を最小にするために、領収書発行ではなく、はがきによる受領書で代替している.メールも無く、FAXでの申し込みと簡素化しており、敬意を表したい。(60代、NPO・NGO関係者)
・寄付金の偏在は別に構わないのではないかと思う。(70代、 その他・無職)
・託して安全かつ効果あると思えるとことに寄付が集まるのは当然。集まらないところが あっても、それを偏在と言えるのでしょうか。(70代、メディア)
・寄付金の偏在の意味が理解できないが、 1.寄付を受け取る団体(たとへば被災した市町村)の受取額に偏在があるという意味ならば、適正な配分をする組織を作るべきだと思う。 2.寄付金を募集して上部団体に集めるための出先団体の集金能力に偏差があるという意味ならば、偏差があっても差し支えないように思う。(70代、その他・年金生活者)
・日本には伝統的に「情けは人のためならず」とか「明日は我が身」という互助的な精神が培われていますが、それは身近な人に対する感情が中心となっており、見知らぬ人に対する援助は「お上が行うもの」という意識が強かったと思います。しかしながら、阪神・淡路大震災や東日本大震災を目の当たりにして、同じ人間として何かしなければならないという意識が強まってきたと思われます。但し、これは政府や地方自治体の対応のまずさに我慢がならず、直接手を差し伸べたいという気持ちの裏返しでもあり、手放しで喜べないものがあります。また、寄付に対する税制の硬直性が依然として大きな障害になっていることは言うまでもありません。寄付行為が社会的に認知されるような仕組みを作ることが大切であり、併せて寄付金に係る税制改革をもっともっと進めてゆく必要があると思います。(50代、企業経営者・幹部)
・今回のような一時的な寄付でパブリックな寄付団体よりも、日頃から個別に支援している団体の方が恒常的に今後も拡大していくと思うから。(60代、NPO・NGO関係者)
・日本人の優しさは日本人の伝統であり代々受け継がれていくと思います。(50代、国家公務員)
・少なくとも、被災された方、また被災地を目のあたりにした方は、心の痛みや地域の苦しみを忘れないと考えるため。(50代、地方公務員)
・チャリティなどは確実に増えている。ツイッターの利用など、様々な形態が増えつつある。(30代、会社員)
・行政や企業の社会貢献は部分的である。市民が担っていく文化的精神的な連帯を含めた貢献はより本質的であり、その活動に対する国民の共感が得られる。(60代、自営業)
・根付いては行くと思うが、アメリカのように大きな金額が集まるようになるには時間がかかりそうだ。NPOの活動に対する評価がまだまだ低いこと、自治体などとの協働が不十分で、報酬をもらって活動している自治体からの派遣者や、社協などの人とNPOの活動との相違が一般の人たちには見えていないなどの理由による。(60代、NPO・NGO関係者)
・多くはないが相互扶助の地域活動が見られる。(60代、企業経営者・幹部)
・災害はいつどんな形で襲ってくるか分かりません。どんな形にせよ悲惨な状況です。「何とかしなくては」と普通の人間なら思うし、そうあってもらいたいものです。 また、恩を受けた方はそれを忘れず、必ず寄付すると思います。(40代、その他・失業者)
・多くの人が、寄付をする喜びを経験したのではないか。1回でも寄付をした経験があると、次回からの寄付行為のハードルは低くなる。しかし、すぐに根付くとは限らない。時間や経験の積み重ねが必要。(70代、NPO・NGO関係者)
・赤い羽根や緑の羽根、歳末助け合いといった一般募金が季節行事とした定着していることに加え 内外のNGO,NPOが日常的に募金を呼びかけていて、余裕があれば寄託しようという考えが広がっているから。(70代、メディア)
・寄付が実際、どのように使われたかを、きちんと詳しく報告しない限り、寄付した人は疑心暗鬼になる。 集める時と同じ方法(TV、新聞・・)で、報告してほしい。(50代、NPO・NGO関係者)
・全体として、寄付者に対する被寄付者によるフィードバックが適切になされていないように思える。(20代、会社員)
・寄付を集める団体の活動内容がよくわからない団体の方が多いと私は感じているので、寄付する人の心理として根付いて行かないと思います。(30代、会社員)
・国内外で災害が起きたりした時だけ増えるけど経常的には増加しないだろう(20代、各団体関係者)
・使用明細がわからない。不明慮。(40代、自営業)
・1.異常事態に対しては、日本人の持つ基本的なやさしさが吹き出るが、平常時に同じことをもとめても無理がある。(60代、NPO・NGO関係者)
・募金額・使途の公表が積極的にされておらず、市民に不信感がある。所謂、恣意的になされてないかである。また、金額が巨額になった日赤等の団体は募金を的確に分配する機能(マネジメント)がないと言える。募金に対してどの様な部署があり、政府なりとどの様に連携しているのか、と言ったことに応えていない。募金の配布はすぐれてマネジメントの領分であるにも関わらず、日赤等の公的機関にはマネジメントの形成が不十分である。非常に逆説的な状況であると言える。(60代、その他・技術コンサルタント)
・非常時には寄付金が寄せられるが、NPO等への寄付が極めて少ないのがその証左である。(60代、NPO・NGO関係者)
・折角の寄付金の配分についていろいろ問題があり、人々の助けたいという気持ちに水を差した。そのため 寄付のあり方について疑問を持ち始めた人が多いのではないか。私もその一人だ。(70代、その他・無職)
・寄付金の使途及び成果が不明瞭。寄付金を所謂『ばらまく』のではなく、目的別に寄付を募り、その使途及び成果をFeed-Backしていくことが無ければ、寄付の文化は根付いていかないと思う。(60代、企業経営者・幹部)
・本来の寄付文化は、何も事件事故等がないときから寄付をするものである。そういう文化が一朝一夕に根付くかはなかなか難しい。(40代、メディア)
・欧米と異なり寄付金に対して税法上の優遇措置が充分でないことも一因。 使い道がよく分からないし、なにか政府や県市町村の負担でやるべきことに寄付金が使われているように思われるし、タイミングに問題もある。 公平より効果的が重要。この辺の不信感が足を引っ張ることになることが懸念される。(70代、企業経営者・幹部)
・寄付行為は増えたとしても、文化になり得るか疑問。単なる自己満足の寄付も多いように感じた。寄付の文化が根付いてほしいが。(60代、主婦)
・3の質問と関連するが、寄付を集める団体の普段の活動があまりアピールされていない。寄付金をどう活用しているかという情報開示が活発化しない限り、寄付を積極的に行おうという人は増えないのではないか。(50代、会社員)
・寄付行為そのものは根付くが、それを「寄付文化」が根付いたと捉えられるかは疑問。→→→もとより日本には頼母子講など相互扶助の精神が根付いており、震災に対する寄付もその現れと感じる。しかしながら、それはこのアンケートの主催者が期待しているような「寄付文化」とは別物ではないかと考える。(50代、地方公務員)
・今回の動きがどのように総括され、社会的な世論になっていくかによって、また、そのための意識的な動きがあるかどうかで、相当な違いになっていくと思います。(70代、NPO・NGO関係者)
・その寄付がどのように使われたのかなどの情報公開によるのではないでしょうか。寄付したものが役立っているという感覚が、根付かせるためには必要だと思います。(50代、NPO・NGO関係者)
・寄付の文化はやり方次第で改善できると思います。(40代、各団体関係者)
・寄附に対する意識が高まったのは事実だと思う。しかし、それが「文化」と呼ばれるものになるには、不十分であると思う。→→→寄附文化については、国家の成り立ちや宗教観、社会間の他に、寄附をしやすく(または、受けやすく)するための仕組みの整備が不可欠である。この仕組みには、もちろん税制優遇制度ははいるが、それだけでは不十分であるし、昨今の税制改正がより多くの寄附を誘発するとは思えない。(40代、学者・研究者)
・震災など、世間に寄付すべしの同調圧力が働くときに集まるのは当然。日常モードが広がっていくと元に戻ってしまうのでは?(30代、会社員)
・本当に必要とわかったときは寄付するが、具体的な状況がわからないものには寄付しないと思います。(60代、NPO・NGO関係者)
・アメリカなどで寄付が盛んなのはビル・ゲイツは別格としても、裕福な階級ではなかろうか。したがって、日本でも今後、経済格差が進んで孫正義氏のような人が増えれば寄付は多くなると思うが、そのことが社会現象として望ましいのかどうかはわからない。→→→震災後の人々の行動の中には、感動的なものもあるが、寄付金箱を盗んだり被災者を食い物にしたりする輩もあった。 「衣食足りて礼節を知る」という諺のように、人々は己の経済環境に応じて行動すると思うので、それを矯正するにはしっかりした倫理観が必要と思う。日本人が現在のように新自由主義、市場原理の洪水に呑まれてしまっている現状では散発的な寄付行為は行われても、文化と言えるほどの蓄積ができるかどうかわからない。(70代、その他・年金生活者)
・寄付金の配分について公平を意識して配分のルールを確定するのに時間が掛りすぎたのではないか。むしろ民間に任せて実行させる法が効率的と思う。(70代、その他)
・津波で身内の家屋が全壊認定されました(場所は宮城県)。その身内から、10月に台湾仏教界の方から全壊家屋1戸当たり8万円(だったと記憶してます)の義捐金を直接受領したと聞きました。台湾仏教界は世界的規模で集めた義捐金を「被災者に直接配付してほしい」と日本赤十字社に依頼したが「(日本赤十字社は)被災者に直接配付することはしていないので、直接配りたいなら自分たちで行え」と言われ、被災地自治体の協力を得て(被災者リストに基づき)被災者に対して直接義捐金を配付して歩いたそうです。 この話を聞いて、台湾の方々の行為に感謝するとともに、このような厚意すら受け入れられない日本赤十字社の硬直的な姿勢に大きな憤りを感じました。おそらく「分配の公平性」とか「直接配付するための手がない」、「この団体だけのために特別な行動はできない」というのが拒否した理由なのでしょうが、「被災者がいつ何を欲しているか」という被災者の目線と「被災者に直結するような方法で素早く渡したい」という寄付者の立場に立脚した視点が欠如していたとしか思えません。日本赤十字社も相当頑張って支援活動を行った(現在も行っている)とは思いますが、公平性だけがすべてではない柔軟な対応が出来るよう体質を改善して戴きたいと思います。(50代、企業経営者・幹部)
・大震災の衝撃が大きく、まずは義捐金という形に集中したと思いますが、その義捐金が適切に配分されているとは言い難い状況があったことに、多くが疑問を持っています。 特に生活弱者、子ども、高齢者にどういう支援をしていくのか、今後の社会のしくみづくりに 活かしていくには、何が必要なのでしょうか?(70代、NPO・NGO関係者)
・お金で解決する事象も数多くあります。早く被災者に分配してあげて。日本赤十字の活動がいまいちわからない。(30代、会社員)
・どなたの言葉か忘れましたが、「してあげた恩は忘れてもいい。しかし受けた恩は決して忘れてはいけない」といった方がいたと記憶しています。提供した恩はそれこそ、「恩着せがましい」という事もありますから、記憶から消したほうが良いと私は思っています。逆に受けた恩は一生忘れるべきではないと思いますし、私もそうするよう努力しています。(40代、その他)
・1.認定NPOの要件緩和で、心ある人(寄付者)を増加することはあるとは思うが、私たちのように小さな、でも、まじめに活動し、資金援助を必要としているNPOでも、100名から常時寄付を集めるための人員、仕掛けをつくることは至難。 2.日本はけっして豊かな国にはなっていないと思います。身近な親戚ですら救えない人が多いのではないでしょうか?これからも、宗教的な思い込み(寄付をすることで自分が救われる?)には、なってゆかないと思います。(60代、NPO・NGO関係者)
・本来、この様な問題は新聞・TV等のメディアが調査・分析し提言すべきところである。しかしながら既存メディアは「記者クラブ」というシステムに浸かりすぎて公的な機関への質問力や調査・分析する姿勢が低い。事件報道に偏重するかぎり市民にとって本当に必要な問題を掘り起こすことが難しくなっている。貴法人の動きは既存メディアに対して警告となると思っています。(60代、その他)
・ボランティア活動の行為は、無償の行為そのものが報酬であり、意義がある。NPO法人等のボランティア活動の行為への活動資金を、米国型の寄付行為に委ねる文化は、日本では根付かないと考える。 裕福な人間が寄付する米国型の寄付社会に期待するのではなく、無償でボランティア行為を出来る層、人材を厚くする、即ち自らが寄付をして無償でボランティア行為をする方が日本的な寄付行為と思われる。(60代、NPO・NGO関係者)
・質問3の意図がよく分からない。寄付金を集める団体が偏在することと、寄付金の届け先が偏在することが必ずしも一致するとは思わない。多額の寄付金を集めることができた団体が、寄付をした人々の気持ちをきちんと被災者に届けてくれるのであれば、問題だとは思わない。 多額の寄付金を集めることができる団体が、寄付者のイメージと異なる活動をしているのであれば、問題であろう。そのあたりの検証は必要だと思う。(50代、会社員)
偏在ということは問題ではない。一番の問題は多くの団体が(日赤も含め)集めた寄付金の配分について ほとんど関与せず、あるいは無関心であるということではないか。寄付金を集めるのはよい。しかし集める以上は 集めた金が確実に被災者に届くところまで責任を持って関与してこそはじめて責任を果たしたことになる。 ただ集めるだけでことたれりとする風潮には大いに疑問を感じた。(70代、その他)
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言論NPOは2001年に設立、2005年6月1日から34番目の認定NPO法人として認定を受けています。(継続中)
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