「第17回言論NPOメンバーフォーラム/ ゲストスピーカー:園田博之氏」報告

2009年7月19日

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 7月6日、第17回目となる「メンバーフォーラム」朝食会が開催されました。ゲストスピーカーとして、自由民主党の政務調査会長代理である園田博之氏をお招きし、言論NPOのメンバーや協力者の方々を前に、日本の政治状況や次回選挙に向けたマニフェスト、さらには政界再編などについて語っていただきました。


 園田氏はまず、今の日本の政治の混乱に触れ、「経済が深刻になっているときに政治が踊らされていてはいけない。あまりバタバタせずに、景気を回復させ、国民生活を守ることを最優先に考えて仕事をしていくべきだ」と述べました。また策定を急いでいるマニフェストについては「際立ったことをやるのではなく、自民党らしく、着実に取り組めることを盛り込んでいく」と語りました。政府が今後進めていく経済対策については、「2010年度からの景気回復」を前提としてどのような対策が必要なのかを考えていくという方針を改めて述べました。さらに社会保障、特に見直しが急がれる年金制度に関しては、国会内に超党派の機関をつくって議論を深めていく必要があるとの見解を示し、消費税は財政再建ではなく、社会保障制度の充実に充てていくとの考えを強調しました。


 その後出席者から、園田氏に対していくつかの質問や意見が出されました。「日本の将来の成長基盤をどうつくるかなど、ビジョンを語ることが求められているのではないか」との意見に対しては、園田氏も同意したうえで「責任政党としては、理屈だけでは済まないようなことも考えていかないといけないが、来年・再来年を心配する国民の声にも同時に応えていく必要がある」としました。「構造改革の流れをどう総括するのか」との質問には、既存の制度を壊したという点は大きな成果であったと評価するいっぽうで、壊した後のビジョンがなかったことは問題であったとしました。

 言論NPO代表の工藤泰志は「公務員をどう使うかという、政治と行政との関係をどう考えているのか」と問いました。園田氏はこれに対し「今のバランスは悪くない」と答えたうえで、公務員に根本的な問題があると考えるのは間違いで、いい人材をどう育て、政治がそれを使いこなすリーダーシップをどのように発揮していくかが重要だとの考えを示しました。

 最後に園田氏は政界再編についても触れ、「小選挙区制の長所が最大限生かされ、政権交代が当たり前になるような状況に到達するにはまだ10年くらいかかるのではないか」としたうえで、「個人的には、いい人材が集まるような強力な集団が政治改革を牽引していくことが望ましいと思う」と語りました。

 7月6日、第17回目となる「メンバーフォーラム」朝食会が開催されました。ゲストスピーカーとして、自由民主党の政務調査会長代理である園田博之氏をお招きし、言論NPOのメンバーや協力者の方々を前に、日本の政治状況や次回選挙に向けたマニフェスト、さらには政界再編などについて語っていただきました。