「2011年 日本に問われていることは何か」「言論NPOに期待すること」/ 発言者:宮本雄二氏

2010年12月18日


50年経っても安心できる国の基礎をつくる第一年に

宮本雄二氏宮本雄二(前駐中国大使)

 一番日本にとって問われていることは、日本がどういう国になり、どういう生き様の国になるかということだと思います。国際的な関係、それについてはあまり心配なさらないで、とにかく自分の国をいかにして立派な、それから、10年、20年、50年経っても安心できる日本の国にするという基礎をつくる第一年。そのためには、何をしなければいけないのか。単に経済政策だけではなくて、日本の民主主義というものを、いかに根付かせるか。民主主義の根本は、議論をすることなんですよ。だから、「言論」が重要なんです。そして、非常に重厚な質の高い市民社会ができあがって初めて、日本の民主主義というのは完成に近づいていくんですね。そのための第一年に言論NPOの工藤代表とともに、私も一生懸命やりたいと思っています。

 ですから、2011年、何が大事か。日本がどういう国になって、何をするかという覚悟を決める年だと思います。