「2011年 日本に問われていることは何か」「言論NPOに期待すること」
武藤敏郎(大和総研理事長)
工藤: 2011年と言論NPOに何を期待していますか。
武藤:オピニオンリーダーが今、不在なんです。日本は。政治は司令塔不在、民間はオピニオンリーダー不在。だから、オピニオンリーダーの役割を言論NPOに期待する。
工藤: そうですね。そういう人がいないと、日本を変えられないですね。
武藤: このオピニオンリーダーという意味は、やはり、国民を超えた政治というのは出現しないんですよね。国民のレベルよりよりよい政治を望んだところで、所詮は無理なんです。と僕は思います。民主主義の一つの欠陥なんだけどね。国民と同じような政治しか実現できない。そういう意味で、国民の質を高めるしかないんですよね。政治から高めるというのは、ちょっと手順が逆だと僕は思う。そういう意味で、時間はかかるんだけど、工藤さんのやろうとされている、言論から立ち上げていこうというのは、私は処方箋としては全く正しい処方箋だと思います。で、問題は、効果的にそれをどうやってやるかということになると、難しいですよね。でも、一緒に考えてやりましょうよ。