【謹賀新年】2015年、日本の民主主義を問う / 工藤泰志(言論NPO代表)

2015年1月01日

工藤泰志

 あけましておめでとうございます。
 言論NPO代表の工藤泰志です。
 昨年は、言論NPOの活動にご理解とご協力を賜り、ありがとうございました。


 さて、新しい年を迎えました。皆さんは、今年はどのような年になると思いますか。
今年は第二次世界大戦が終わってから70年という節目の年となります。私は、この2015年は日本の民主主義が問われる、極めて重要な1年になると感じています。

 昨年末の衆議院選挙では、自公合わせて326議席を獲得し、今後4年間は現在の政権が続くこととなりました。一方で今回の選挙では、日本が直面している課題に対して、どの政党が解決してくれるのか、誰を信任すればいいかわからず、政治の側も選択肢を提示できなかった。そうした日本の政党政治の惨憺たる光景に、多くの有権者は悲観し、52.66%という戦後最低の投票率につながったのだと思います。

 ですが日本はいま、財政再建や外交など、あらゆる分野で将来に向けた選択を迫られています。政治が日本の課題に対して有効な解決策を提示できないのであれば、この国は非常に困難な局面に陥ってしまう。日本の将来にとっての本当の勝負が2015年であり、これからの4年間なのです。そうした局面に日本が直面していることを、私たち有権者は当事者として考えなければいけません。

 私は、課題に真正面から取り組む政治というのは、待っていれば誰かが作ってくれるものではないと思います。私たち有権者や市民が、それを求め続けなければ実現しない。そのためにも、言論NPOはこれまでにも増して、有権者に向かい合った形で、いろいろな議論を開始していき、それを政治にぶつけていきたいと思っています。

 新年最初の議論として、「2015年、日本に問われている課題と言論NPOの果たす役割」と題し、言論NPOのアドバイザリーボード・メンバーから問題提起をしていただいています。有権者一人ひとりがまず日本の現状に向き合い、ちょっとした勇気を持って声を上げていくことで、この国の将来を切り開いていくことができるのだと、私は考えます。

 言論NPOは、そのための舞台作りに新年、全力で取り組んで参ります。

 本年も、何卒よろしくお願い致します。

2015年1月1日
言論NPO代表 工藤泰志