「議論の力」で強い民主主義をつくり出す
2月13日、都内ホテルにて言論NPOの「第28回メンバーフォーラム」が開催されました。約2年ぶりの再開となった今回は、言論NPOのメンバーであり、現在、米国民主党政権に近い立場にあるアメリカ進歩センター/Center for American Progress(CAP)で日本専門の上級研究員としてご活躍中のグレン・S・フクシマ氏をゲストスピーカーにお迎えし、「米国が日本をどのようにみているのか」をテーマに議論が行われました。
黒川 清氏
(東京電力福島原子力発電所事故調査委員会〔国会事故調〕委員長 )
国会事故調は6ヶ月かけて2012年7月5日に国会に報告書を提出しましたが、このプロセスはすべてウェブでオープンにし、英語の同時通訳も入れて世界中に発信させてもらいました。そういう意味では、立法府に対する提言ということで、日本より、むしろ世界でじわじわと評価が高くなっていますけれども、これはやはり民主制度を機能させる一つの方法なのですね。
2013 / 01 / 09
[ その他 ] [ 日本の将来 ] [ 動画 ] [ 新サードプレイス/旧ON THE WAYジャーナル ]
1月9日放送の「工藤泰志 言論のNPO」は、2013年に入って2回目の放送。新年を迎えて、2013年は日本にとってどんな年になっていくのか?我々国民は何をすべきなのか?そして、工藤は何を目標とするのかなどを議論しました。
参加者:
明石康 氏( 国際文化会館理事長 )
宮本雄二 氏(宮本アジア研究所代表)
武藤敏郎 氏(大和総研理事長)
司会: 工藤泰志(言論NPO代表)
2013 / 01 / 01
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1月2日放送の「工藤泰志 言論のNPO」は、2012年12月末に行われた衆議院議員選挙の結果を受けて、今後、有権者である我々は何に視点を置いて考えるべきなのかを議論しました。
田原総一朗氏(ジャーナリスト)
政治家たちがこの日本の問題についてどういう問題意識を持っているか、どう考えているかについてアンケート調査をして、その答えを発表するということにとても賛成です。だから、私はこれに参加をします。実は選挙の時の国民の一番の不満は、この政治家が何をやるのか、何はやらないのか、どういうことに熱心なのかが分からなくて、投票しなければいけない。これが一番の問題だと思います。政治家が何を考え、何をしようとしているのかが、よく分かるという調査は絶対に必要な調査だと思います。賛成です。
土居丈朗氏(慶應義塾大学経済学部教授)
私たちは政治家に白紙委任はしない、という言論NPOの呼びかけに私も賛同します。
政治不信の1つの表れとして、投票率が低いという話があります。しかし、私は、それは間違っていると思っています。どういうことかと言うと、棄権をするときには、もちろん色々な思いを込めて棄権をするのかもしれませんが、棄権をするということは、政治家に不信感を突きつけるということにはなっていないわけです。その時々の投票した人の多数派に全権委任してしまっている、ということで本当にいいのでしょうか。
田中秀明氏(明治大学公共政策大学院教授)
私は次の選挙で、「政治家に白紙委任」はしません。選挙こそが民主主義の根幹だと思うからです。選挙は、これまでの政治家や政党がやってきたことを、国民が評価できる唯一のチャンスなのです。したがって、そこで国民は政治家がやってきたことをきちんと評価し、それを踏まえて、次の3年、あるいは4年をどう政治家に託すのか。選挙は、民主主義の世界で唯一、国民が自分の考えを表明できるチャンスです。絶対に白紙委任はしてはいけないと思っています。
明石康氏(公益財団法人国際文化会館理事長、元国連事務次長)
私たちが政治家に白紙委任をすることができないということはその通りだと思います。国民一人一人が自分の考えがあり、志があり、願いがあるわけです。代表民主制という制度がある限り、もちろん国民が直接政治家に代わって政治を行うことはできませんけれども、我々は政治家に当然の期待を持ち、注文があり、その枠内で政治家が政治を行うことを要求していいことだと思います。
「私たちは政治家に白紙委任はしない」という呼びかけは、政治も政党も十分に国民の期待に応えられない、つまり、日本が今、大変困難な時期に来ているということから、言論NPOがこの呼びかけを行っているのだと思います。
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