次の日本をつくる言論

ジャンル : 日本の将来の記事一覧

真の民主主義をめざして、政治家の徹底検証を

 言論NPOの活動には、8年前の「北京‐東京フォーラム」から参加しています。私自身、特に健全な力強い市民社会の必要性を痛感しておりまして、そのためには言論の世界の活性化が必要だと考えています。日本の有権者に対して非常に大きな影響力を持っている新聞社、テレビ・ラジオ局というのは政治家の発言を市民レベルで徹底的に検証するべきです。

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言論NPOには、オピニオンリーダーとしての役割を期待する

 私は、今の日本の民主主義は試練の最中にあると思っています。どういうことかというと、かつて日本の高度成長期には、パイの配分を巡って、民主主義がかなり機能しました。しかし、日本が平和な成熟国家に到達した時点で、国民が大きな問題に関心を持たなくなって、自分の利害に強く関心を持つようになった。これに政治が敏感に反応して、いわゆるポピュリズムのような現象が起こっています。そういうことになると、民主主義はある意味で、民主主義であるがゆえに、自ら、機能のレベルを下げていってしまうことになってしまいます。

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有識者413人の声を公開しました

「次の選挙で何が問われているのか」アンケート調査では、「次の選挙の意味」、「マニフェストの必要性」、「日本維新の会は期待できるか」、「言論NPOの役割」等の設問に関するコメントを有識者413人からいただきました。そのすべてを公開します。

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政党を組織として評価し、監視し、鍛えていく

 私は政治家に白紙委任しないという主旨に賛同致します。近々か、しばらくしてから選挙が行われると思いますが、最近私たちは政治家の個人的資質に着目して、政治家の品定めをすることが多いと思います。しかし、これを改めた方がいいと思っています。むしろその政党の政策決定機能あるいは政策立案機能、政治家をリクルーティングするシステムなど政党の組織により着目して、我々は政党を評価した方がいいと思っております。今、政治家、政党に求められているモノは、国民の民意を汲んで政策を作り、それを政党の総意としてまとめて提示することです。それを単に空理・空論ではなくて、政権をとった暁には、それを実際に実行していくという力が必要だと思います。

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新しい日本を構築するため、質の高い議論の形成に貢献するべき

 私は今、世界は大きな転換期に来ているのではないかと思っています。1989年にベルリンの壁が崩壊したときには、世界は連帯の秩序によって維持され、そして市場経済によって経済は成長すると人々は期待を持ったと思います。しかし最近の状況は、その期待に反してかなり危機的な状況になってきています。

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民主主義の真髄は、政治家と有権者の緊張感ある関係

 近々選挙があるという時に言論NPOが「政治家に白紙委任しない」というキャンペーンを行っています。これについてはその通りだと思います。歴史を紐解くまでもなく、ドイツのナチス政権は、民主的な政権、選挙で選ばれた政権であり、その座に就いた後、政権が思うままに動かしていき、結局独裁政権をつくり、第二次世界大戦に導いた歴史があります。そういう意味で民主的な形をとればそれで政治は良くなる、ということでは絶対ないと思います。

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民主主義の原点に立ち返り、熟慮の上に一票を投ずる

増田寛也氏(株式会社野村総合研究所顧問)
 日本の民主主義について私は非常に危機感を覚えます。民意をうまく掬いきれていないという言われ方がされますけれども、確かに最近の政治家の振る舞いを見ていると一体自分たちの信念を持ってきちんとした政治行動をしているのかどうか、そこは大いに疑わざるをえないと思います。

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国民一人ひとりが参画して政治を指導する時代

 日本国憲法が一番大事にしているのは国会です。国会というのは政治の世界、そして政治を支えるのが民主主義ですね。社会のあらゆるところで民主主義が大事にされなければいけないのですが、肝要は政治、そこに民主主義をどのようにして実現していくかです。

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政策本位の政治の実現に向けて、言論NPOの活動に期待

 今、日本の問題は何かというと、一つは、政治が極めて不安定だということです。この5年間に総理大臣が5人、つまり1年に1人ずつ出ている、これは大変な問題ですし、これに象徴されるように極めて不安定になっているということですね。加えて、その原因になっていることかもしれませんが、ポピュリズムが横行している。これは与党も野党も両方ともそうなのです。自分たちの選挙のことしか考えない。自分たちの信ずる道を国民に訴えるのではなく、国民にごまをするという態度が見え見えです。これはまさに民主主義の危機だと思っているので、何とかしなければいけない。

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山積する日本の問題に対して、自分のこととして考え、議論する

 こんにちは。日本総合研究所理事長の高橋進です。私は言論NPOの理事もやらせてもらっています。最近私が感じていることを申し上げたいと思います。
 日本の政治は本当に何も決められないという状況が続いてきました。その中でようやく消費税の引き上げが決まりました。増税がいいかどうかは別として、モノを決めるということで日本にとっては一つ前進したのは間違いないと思います。

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