10月2日(水)、都内ホテルにて約30名が参加し、言論NPOの「第1回モーニング・フォーラム」が開催されました。ゲストスピーカーとして石破茂氏(自由民主党幹事長)をお迎えし、「今後の日本の進路」と題して、外交・安全保障から経済政策まで幅広いテーマの議論が行われました。
まず石破氏は外交・安全保障をめぐる環境について戦後から冷戦期の軍事的なパワーバランスを振り返ったうえで、冷戦終了後にはその均衡が崩れ、領土、宗教、民族、経済格差などをめぐる対立が顕在化してきたことや、テロリズムのような国家以外の集団による脅威が拡大していることを指摘しました。その上でロシアや中国、米国の動向を含めた現在の東アジア情勢を解説し、集団的自衛権や自衛隊の装備面などで、日本は現状に対応した安全保障上の基盤を整える必要があると述べました。
特に中国との関係については、相手をただ非難しても何も変わらない、日本側の安全保障体制をまず整備して隙を無くする必要があると指摘しました。その上で中国側の国内事情にも触れ、「中国が安定的に発展していくことがこの地域の利益であることは決まっており、そのために日本も何ができるかを考えていかねばならない」と述べました。
最後に今後の日本政治のあり方について、当面は消費税や経済対策に集中する一方で、将来の安全保障の議論などに対応する準備が必要であると述べました。難しい課題についてもわかりやすく説明し、国民の反応を聞きながら政策を改善するサイクルを回すのが政治家の役割である一方で、主権者である市民もただ要望を出すだけではなく自分が為政者であればどうするかを考えながら投票してほしい、と希望を述べてスピーチを締めくくりました。
その後の質疑応答では、消費税引き上げ、法人税制などの現政権が取り組む課題や、政治家に求められる国民への説明力について、出席者との間で真剣かつ活発なやり取りが交わされました。
※モーニング・フォーラムは、言論NPO会員、および会員からご紹介いただいた方のみの限定イベントです。月1回のペースで各界からゲストスピーカーをお招きして開催します。
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10月2日(水)、都内ホテルにて約30名が参加し、言論NPOの「第1回モーニング・フォーラム」が開催されました。ゲストスピーカーとして石破茂氏(自由民主党幹事長)をお迎えし、「今後の日本の進路」と題して、外交・安全保障から経済政策まで幅広いテーマの議論が行われました。