言論NPOについて / 発言者:周牧之氏

2006年12月28日

003shu.jpg周牧之(東京経済大学経済学部 助教授)
しゅう・ぼくし
profile
1963年中国湖南省生まれ。85年中国湖南大学電気工学部卒業。中国機械工業部(省)勤務後、東京経済大学へ留学。同大学大学院経済学研究科博士課程修了、経済学博士号取得。財団法人国際開発センター主任研究員を経て、2002年より現職。言論NPO理事。

この1年間、日中関係は物すごくアップ・アンド・ダウンの激しい1年間でした。いろいろな面での交流の状況は、非常に厳しかった局面から、今や首脳会談までできるように、ある程度は回復してきましたが、その日中関係の回復のプロセスにおいて、言論NPOは非常に大きな役割を果たしたと思います。

去年、ことし、2回続けての北京・東京フォーラムでは、日中の新しい交流、コミュニケーションのスタイルが確立できたと思います。責任ある方々の責任ある議論ができるようなプラットフォームを言論NPOが提供することによって、日中間において外交のみならず、さまざまな分野の議論、コミュニケーションを一気に進めることができました。

私は、言論NPOがやったことによって、日中間が本当に新しいコミュニケーションのスタイルを取り入れたということは、歴史的に大きな意味を持つと思っています。ある意味で北京・東京フォーラムは非常に大きな歴史的な意味を持つ会議でした。

先日、私は北京に参りまして北京の政府の高官、あるいは今度のフォーラムに参加した方々から、あるいはメディアからいろいろな話を聞きました。そこで皆さんは、やはり北京で北京・東京フォーラムに対して非常に高い評価をしてくださいました。それを聞いて非常にうれしく思いました。

しかし、日中関係はまだ非常に多くの問題を抱えていて、経済面における大分業、大交流の時代には、日中の政治、政策、あるいは国民感情はまだまだ追いつかない状態にあります。こういう新しいアジアの時代、あるいは新しい日中関係の時代をつくるに当たって、私は言論NPOはさらなる大きな役割を果たさなければいけないと期待しています。

言論NPOを引き続き応援、ご指導してくださるように、どうぞよろしくお願いを申します。

この1年間、日中関係は物すごくアップ・アンド・ダウンの激しい1年間でした。いろいろな面での交流の状況は、非常に厳しかった局面から、今や首脳会談までできるように、ある程度は回復してきましたが、その日中関係の回復のプロセスにおいて、言論NPOは非常に大きな役割を