「議論の力」で強い民主主義をつくり出す
近々選挙があるという時に言論NPOが「政治家に白紙委任しない」というキャンペーンを行っています。これについてはその通りだと思います。歴史を紐解くまでもなく、ドイツのナチス政権は、民主的な政権、選挙で選ばれた政権であり、その座に就いた後、政権が思うままに動かしていき、結局独裁政権をつくり、第二次世界大戦に導いた歴史があります。そういう意味で民主的な形をとればそれで政治は良くなる、ということでは絶対ないと思います。
増田寛也氏(株式会社野村総合研究所顧問)
日本の民主主義について私は非常に危機感を覚えます。民意をうまく掬いきれていないという言われ方がされますけれども、確かに最近の政治家の振る舞いを見ていると一体自分たちの信念を持ってきちんとした政治行動をしているのかどうか、そこは大いに疑わざるをえないと思います。
日本国憲法が一番大事にしているのは国会です。国会というのは政治の世界、そして政治を支えるのが民主主義ですね。社会のあらゆるところで民主主義が大事にされなければいけないのですが、肝要は政治、そこに民主主義をどのようにして実現していくかです。
今、日本の問題は何かというと、一つは、政治が極めて不安定だということです。この5年間に総理大臣が5人、つまり1年に1人ずつ出ている、これは大変な問題ですし、これに象徴されるように極めて不安定になっているということですね。加えて、その原因になっていることかもしれませんが、ポピュリズムが横行している。これは与党も野党も両方ともそうなのです。自分たちの選挙のことしか考えない。自分たちの信ずる道を国民に訴えるのではなく、国民にごまをするという態度が見え見えです。これはまさに民主主義の危機だと思っているので、何とかしなければいけない。
こんにちは。日本総合研究所理事長の高橋進です。私は言論NPOの理事もやらせてもらっています。最近私が感じていることを申し上げたいと思います。
日本の政治は本当に何も決められないという状況が続いてきました。その中でようやく消費税の引き上げが決まりました。増税がいいかどうかは別として、モノを決めるということで日本にとっては一つ前進したのは間違いないと思います。
田中弥生です。私は市民社会の研究をしてきましたが、今、もっとも大きな市民社会の変化が日本のみならず、世界で起こっています。それは、政府や誰かに任せるのではなく、社会の課題を自分の知恵と力で解決しようと思う人たち、行動する人たちが増えているからです。ですから、「私たちは政治家に白紙委任はしない」という言論NPOのメッセージというのは、まさに今の時代の潮流に、そして私たちの覚悟を問う、という意味で、とてもピッタリな言葉だと思います。
2012 / 04 / 21
[ NPO ] [ 外交 ] [ 日本の将来 ] [ インタビュー ] [ 新サードプレイス/旧ON THE WAYジャーナル ]
「ON THE WAY JOURNAL WEEKEND」において、工藤がゲストとして、「カウンシル・オブ・カウンシルズ」について語りました。
(JFN系列「ON THE WAY JOURNAL WEEKEND」で2012年4月21日に放送されたものです)
今回の「工藤泰志 言論のNPO」は、番組開始から間もなく1年。この1年間に、政治や社会はどう変化したのか?過去のインタビューなどを振り返りながら総括しました。過去のインタビューは、石破茂氏・小倉和夫氏・梅村聡氏・深川由起子氏。
2月19日、26日の2週にわたって放送予定の JFN「ON THE WAYジャーナル weekend」 は、外務省顧問、薮中三十二さんをお迎えしてお送りいたします。その収録の模様をUSTREAMにて配信いたします。
『国家の命運』がベストセラーとなっている薮中さんに、この国の行方について伺っていきます。
【ゲスト】 藪中三十二(外務省顧問)
【インタビュアー】工藤泰志(言論NPO代表)
【放送時間】 2月9日(水) 午前10時15分~午前11時15分(予定)
※ ライブ配信は終了しました
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「2011年の日本には何が問われているのか」、そして「2011年、言論NPOに期待することは何か」について佐藤玖美氏、渋澤健氏、増田寛也氏、宮内義彦氏に聞いてきました。
佐藤玖美氏(株式会社コスモ・ピーアール 代表取締役)
渋澤健氏(コモンズ投信株式会社会長)
増田寛也氏(野村総合研究所 顧問)
宮内義彦氏(オリックス株式会社 取締役兼代表執行役会長・グループCEO)
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言論NPOは2001年に設立、2005年6月1日から34番目の認定NPO法人として認定を受けています。(継続中)
また言論NPOの活動が「非政治性・非宗教性」を満たすものであることを示すため、米国IRS(内国歳入庁)作成のガイドラインに基づいて作成した「ネガティブチェックリスト」による客観的評価を行なっています。評価結果の詳細はこちらから。
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