福岡県庁「NPOとの協働に関する職員研修」 ~「公」の担い手とNPOの役割~ 講演レポート

2007年4月27日

4月25日(水)、福岡県吉塚合同庁舎にて、代表の工藤が「NPOとの協働に関する職員研修 ~『公』の担い手とNPOの役割~」と題した講演をしました。

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この講演は、地方分権を進める中で、市民主体による公(おおやけ)の担い手としてのNPOと、自治体など行政との協働のあり方についての理解を深めることを目的とした職員研修として開催されました。

講演の中で工藤は、地方が自立するには民側の意識改革が不可欠であり、その中で民側が担う公としてのNPOが持つ可能性や、自治体など行政とのパートナーシップのあり方について述べました。

工藤は、NPOと行政のパートナーシップのためには、NPOの経営上の自立が不可欠であり、行政の効率化のみのアウトソーシングの発想では、NPOが行政の下請け化の悪循環に陥ってしまうことを、英国など海外の実例も踏まえて指摘しました。

それを解決するためにはNPOが自立し成長するための制度設計が求められており、NPO自身も委託だけではなく、寄付、自主事業などの資金基盤を多様化する努力が必要であること、さらに言論NPOが採用している「自己評価システム」を取り上げながら、NPOが市民に開かれる形でガバナンスを強化する必要性を強調しました。

また工藤は、米国の70年代の雇用増が起業家やNPOなどにまかなわれていたことを指摘し、NPOに問われているものもイノベーションであり、NPOにはその可能性があることを自らの苦悩や模索を交えながら説明しました。

さらに、NPOの可能性や様々な知的なコミュニティが全国にも広がっていることを説明し、これからの地域再生に向けて、地元のNPOが主体性を発揮しながらもそうした動きとの協働することの大切さも説明しました。

(文責・小林まや)

 4月25日(水)、福岡県吉塚合同庁舎にて、代表の工藤が「NPOとの協働に関する職員研修 ~『公』の担い手とNPOの役割~」と題した講演をしました。
 この講演は、地方分権を進める中で、市民主体による公(おおやけ)の担い手としてのNPOと...