「2003.1.29開催 アジア戦略会議」報告

2003年1月29日

030127_01.jpg今回は、3月7日開催の「言論NPOアジア戦略会議シンポジウム」に向けて、「日本のアジア戦略」に対する言論NPO見解をまとめるための議論を行いました。


「アジア戦略会議」では、21世紀の対アジア戦略を日本自身の将来像と結びつけながら描き出すために、幅広い観点に立った議論を進めています。

そうした議論の論点を深めるため、前回の会合までに、中国の現状と外交戦略、ヨーロッパ統合を着実に進めてきたドイツの経験、朝鮮半島情勢をふまえた日本の安全保障問題、FTA構想を中心とした日韓経済関係、日米関係をふまえたアジア全体の安全保障問題、企業人の目から見た日本の対アジア戦略、アジアの通貨・国際金融問題、中国WTO加盟の影響・加速する中国『世界工場』化をテーマに、それぞれの分野の専門家からお話をうかがい、さらに、日本の対アジア戦略を総合的見地から見る議論、および価値観の観点から日本とアジアを見る議論を行いました。

こうして積み重ねてきた議論をもとに、言論NPOでは「日本のアジア戦略への提言」として見解をまとめ、3月7日には、経団連会館・経団連ホールにて「言論NPOアジア戦略会議シンポジウム」を開催します。

今回は「日本のアジア戦略への提言―言論NPO見解」をまとめるにあたっての議論が、会議メンバーによって展開されました。

議論は事務局がまとめた素案を軸に行われ、日本はアジアとどう向き合うかの大きな戦略的見方を日本人自身に提示し、問題点を指摘するような提言が必要なのではないか、日本がアジアのダイナミックな変化の中で孤立し始めているという現状認識をより厳しく打ち出していくべきではないか、また、提言はアジアの人々にも発信し、互いに議論交流できるような形に発展させるべきではないか、といった議論が活発に行われました。 

会員の方には後日議事録を公開いたしますので、そちらを是非ご覧ください。

議論をさらに発展させるために、皆様からのご意見もお待ちしております。

言論NPO個人正会員(基幹会員)の皆様は、「アジア戦略会議オブザーバー」として会議を傍聴できます。ご希望の方は、言論NPO事務局(E-mal: info@genron-npo.net、 TEL: 03-6229-2818)までお申し出ください。

第10回会議の出席者は以下の方々でした。(敬称略)

 福川伸次(電通顧問)
 安斎隆(アイワイバンク銀行社長)
 植月晴夫(三菱商事地域総括部長)
 大辻純夫(トヨタ自動車渉外部海外渉外室長)
 加藤隆俊(東京三菱銀行顧問)
 周牧之(東京経済大学准教授)
 鶴岡公二(政策研究大学院大学教授)
 深川由起子(青山学院大学准教授)
 工藤泰志(言論NPO代表)
 松田学(言論NPO理事)

今回は、3月7日開催の「言論NPOアジア戦略会議シンポジウム」に向けて、「日本のアジア戦略」に対する言論NPO見解をまとめるための議論を行いました。