3月20日、21日の2日間にわたる国際シンポジウム「戦後70年 北東アジアの『平和』と『民主主義』を考える」終了後、パネリストや言論NPOの関係者が集まり、レセプションパーティーが行われました。
冒頭、代表の工藤から歓迎の挨拶が行われ、パネリストの方々にお礼を述べると共に、会議を裏方で支えたスタッフやボランティアの労をねぎらいながら、「日本でもアジアでも民主主義の成熟を目指すための協力の輪が着実に広がっている」と、今回の国際フォーラムで得られた成果を語りました。
その後、言論NPOのアドバイザリーボードの藤崎一郎氏(上智大学特別招聘教授)が、「本来であれば長期間の準備をして大きな国際シンポジウムの立案をするが、言論NPOは短期間で集中して素晴らしい会議を成功させた」と言論NPOのスタッフやボランティアにも感謝を込めた乾杯の音頭でレセプションが始まりました。
歓談後、まずあいさつに立った、ナンシー・スノー氏(海外米国社会科学評議会・安倍フェロー)は、シンポジウムで世論や世論は操作されることがあり得るとの発言に触れ、「世論調査をしっかりやることで、お互いの情報を共有することで理解が深まる。だから世論調査は必要だ」と述べ、世論調査や有識者調査と組み合わせた今回のような対話は貴重であり、長く続けてほしいと今回のシンポジウムを振り返りました。
韓国の元外交通商部長官の柳明桓氏は、「民主主義の成熟には、市民が主体的に組織するNPOの存在が必要である。平和と民主主義に真っ向に取り組む言論NPOを尊敬に値する」と述べ、今後の言論NPOの挑戦に大きな期待を寄せました。
ハッサン・ウィラユダ氏(インドネシア元外務大臣)は、「民間外交は政府外交を補完的に支えることができる。北東アジアの平和構築は非常に大切であると同時に、東南アジア諸国も懸念している。だからこそ、言論NPOのような取り組みに期待している」と語りました。
中国大使館公使参事官で元中国国際問題研究所副所長である栄鷹氏は、今回のシンポジウムを振り返り、「みなさんの意見を聞き、それをどう理解し、どういった形で提言しているかを考える機会となった。自分にとっての古き良き時代、学者生活を思い返した」と感想を語りました。
そして田中均氏は「政府の方針と異なる意見であったとしても、自らの知的なインテグリティを信じて走り続けてほしい」と、言論NPOにエールを送りました。
その後、クトゥト・プトラ・エラワン氏(平和民主主義研究所所長)、ラヒマ・アブドゥラヒム氏(ハビビセンター所長)、フィリップ・ベルモンテ氏(インドネシア国際戦略研究所政治国際関係部長)からもあいさつがあり、今回の会議を成功に導いたスタッフやボランティアの労をねぎらうとともに、日本の食事やホスピタリティ溢れる人々に感動したとの感想を述べました。
最後に、言論NPOのアドバイザリーボードの宮本雄二氏(元駐中国大使)が、海外から足を運んで頂いたパネリストの皆さんに感謝の意を述べるとともに、「アジアの民主主義や平和を一緒に築いていきましょう」と世界の有識者に協力を仰ぎ、シンポジウムを締めくくりました。