2007.9.14開催 アジア戦略会議 / テーマ「第3回 北京-東京フォーラムを振り返って」

2007年9月14日

070914アジア戦略会議
 今回のアジア戦略会議では、「第3回 北京-東京フォーラム」を大きな前進と総括。これをさらに大きな議論の舞台へと発展させていく上での今後の課題を議論。

 9月14日のアジア戦略会議は、8月28、29日に北京で開催された「第3回北京・東京フォーラム」を振り返り、今後の議論形成に向けた課題を討議しました。既にこのフォーラムも第3回を終え、一昨年の第1回と比べても、当時の予想を上回る発展を遂げていますが、ここでは、今回の第3回で得られたものは何か、到達した成果は何であり、今後どう展開させていくのか、その上での課題は何かといった論点が話し合われました。


 最初に、代表工藤より、今回の第3回でこのフォーラムは大きな段階に入り、日中間のチャネルとして広く認知され、日本側パネラーの多くの方々も満足しているなど、成功を収めたといえること、それに対し、中国側の対応には色々と問題があり、2つの課題が見えてきたとしました。

課題のひとつは、これだけのフォーラムを担っていく上での中国側の体制の弱さであり、それは中国側も自覚しているということです。

もうひとつは、日本側からは企業関係者なども多数参加し、中国ではテレビも含めメディアでは大きく取り上げられるなどの状況も踏まえ、議論のコンテンツについて、よりしっかりした準備を行い、これを継続的に発展させていく仕組みをつくる必要があるということです。

 そして、このチャネルを継続させたいという皆さんの思いを踏まえ、10月にパネラーが集まる機会を設けて意見を聞き、その結果を受けて11月には中国側と協議したいとしました。


 次に、メンバーから様々な意見が出され、総じて、今回のフォーラムは成功との総括がなされました。今後の課題としては、例えば、これだけの議論ができる場となった以上、今後は、それぞれの分科会が日中共同で世界にメッセージを発信していくべき段階に入ったこと、そのためにも、議論の内容についてより早い段階から日中間でも準備を進めるべきこと、今回、パネラーを含めこれだけ多くの日本側参加者が同じ思いを共有したことを基盤に大きな議論のプラットフォームへ発展させることも検討すべきであること、アジア戦略会議で積み重ねてきた日本の将来像などの議論をぶつけるなど、同会議とこのフォーラムとの有機的なつながりを確保すべきことなどが論点として出されました。


 また、このフォーラムをいずれ「アジアのダボス会議」として積極的な参加を促せる仕組みをつくることへの期待や、中国側と合意したメッセージをチャイナデイリーなどに出して発信していく必要性なども表明されました。


 今回は、中国側が5年に一度の大きな人事の時期を迎えていた事情もありましたが、今回日本側が示した努力や成果を受けて、中国側でも政府のより高いレベルでのコミットメントが行われることが期待されています。ただし、他方で、これが政治レベルの会合に偏ることなく、言論NPOの特性を生かしつつ、特に、現在のトップレベルの次の世代の人々の参加を促すことも必要との意見も出されました。


 このフォーラムの第4回は、北京オリンピックが開催される来年に東京での開催が予定されており、今後、それに向けて具体的な時期やテーマの設定を検討していくこととなります。


 また、来る9月21日(金)には18:30より虎ノ門の日本財団ビルにて、今回の第3回「北京-東京フォーラム」の報告会が、出席したパネラーの参加を得て開催されますので、ご関心のある方はぜひ、ご来場ください。

▼「報告会のご案内」はこちら

070914_ajia_2.jpg


今回の出席者は以下の方々でした。(敬称略)

福川伸次(機械産業記念事業団会長 元通産省次官)
安斎隆(セブン銀行社長 元日銀理事)
横山隆(三井物産株式会社食料・リテール本部長補佐)
松田学(財務省〔東京医科歯科大学教授〕、言論NPO理事)
工藤泰志(言論NPO代表)

 9月14日のアジア戦略会議は、8月28、29日に北京で開催された「第3回北京・東京フォーラム」を振り返り、今後の議論形成に向けた課題を討議しました。既にこのフォーラムも第3回を終え、一昨年の第1回と比べても、当時の予想を上回る発展を遂げていますが、ここでは、