「アジアインフラ投資銀行設立が、日本経済・外交に与える影響とは」有識者アンケート 記述回答編

2015年4月23日


    問3.今回、英独仏など欧州の主要国に加え、オーストラリアや韓国もアメリカの強い反対を押し切ってAIIBへの参加を表明しました。あなたは、米国の対応をどのように評価していますか。

  • 「その他」と回答した人の記述回答


問1SQ.前問のように回答した理由を具体的にお書きください。

「参加見送りの、日本政府の判断は正しい」と回答した方の記述回答

  • 日本の分担金に見合うだけのメリットが得られるのか、特に議事運営どこまで関与できるのかが、はっきりしないため。(男性、40代、地方公務員)
  • 日本がやるべき。(男性、50代、企業経営者・幹部)
  • 情報をもう少し集めても良い(男性、40代、学者・研究者)
  • 山積みする中国国内の課題対応に追われている現実の中で、習金平政権の最大の狙いは中国共産党の一党独裁体制の維持にある筈で、AIIB設立や一帯一路構想を唱えて、国内問題の解決策の一つに繋げていくという意図があるように思える。 言い換えれば、AIIB設立の狙いは、「ASEANを中心にインフラプロジェクトで主導権を握り、中国企業のひも付きプラント輸出によって中国国内企業の過剰生産設備を処理、更にプロジェクト現場に中国人労働者を送り込み自国内の過剰労働力の解消に充てる」ことにあると思える。更に、もう一つの大きな狙いは「大国主義を前面に押し出し、米国主導の国際金融秩序への挑戦を試みること」、即ち、人民元の国際化にあると思える。そのような状況の中で、日本は米国と共にAIIBには参加せず、アジア開発銀行やIMFなど他の機関の改革を進めると同時に、AIIBの組織運営の透明化に向けて影響力を発揮していくべきと思う。 尚、勿論、米国が参加するなら、米国と共に参加して内部からの改革に軌道修正をすべき。 (男性、60代、元企業幹部)
  • 覇権拡大の意図が明白です。信用できない国民です。(男性、80代以上、自営業)
  • まずADBから融資を受けている中国が、なぜ同じアジアのインフラ開発を対象とした同様の機構を創立するのか意図が理解でない。日本は米国と共にADBの主要主導国であり、その融資条件が厳格であるとの理由でハードルが低いAIIBの創立に参加するのは不条理では。(男性、60代、無職)
  • 詳細な仕組みが不明の状態で血税から出資するのは国民に対して不適切。必要なら後からでも加入できるといわれている。(男性、60代、無職)
  • 日本は既存のアジア開発銀行を主体に強化すべき。 単純に遅れたら大変という、想像だけで動く必要はない。加入の場合もお付き合い程度でよいのでは。(男性、60代、会社員)
  • 設立後の運営が不透明であるのであれば、参加は見送るべき。(男性、40代、企業経営者・幹部)
  • コンプライアンスの透明さに疑問が残るから(男性、40代、学者・研究者)
  • お金だけ取られそう(男性、50代、会社員)
  • AIIB運営に関して中国側からの回答がなく。日本政府として態度の表明が出来ない現状では、見送りもやむを得ない。(男性、60代、企業経営者・幹部)
  • AIIBは、中国が、最大の出資国として、恣意的に運営しようとしていることは明白であり、日本が参加しても、負担割合に見合った実質的なメリットは殆ど無いと思う。政治的にも、今中国に屈服する形で参加することは避けるべきである。(男性、70代、無職)
  • ガバナンス、融資先をはじめとして、不透明な部分が多く、アジアのコア国家として慎重に進めるべき。(男性、50代、会社員)
  • 中国が何を狙うのか明確でない以上慎重にすべき(男性、60代、無職)
  • 国際金融システムがダブルスタンダードになり国際金融が混乱する。(男性、60代、学者・研究者)
  • 中国では粉飾決算が横行しており、現地進出している大手会計監査法人も含め、改善の見込みがないところで、まともな融資審査が期待できない。中国が世界経済発展に本当に寄与するつもりなら賛成であるが、尖閣諸島に対する事例のように、自国利益しか考えていないように思え、彼らが真に大義を成そうと思っているとは信じられない。(男性、60代、企業経営者・幹部)
  • 融資先の審査について疑問が大きい。中国の意向で融資した結果として不良債権を積み上げるような気がするが、その責は全体で負うのだろう。参加すべきではないとは考えないが、今回の場合、他の国際機関とは異なり、設立メンバーになるメリットも薄いと思う。(男性、50代、メディア関係者)
  • 大きな財政支出を伴うものであり、慎重に行った方がよいのでは。(男性、50代、国家公務員)
  • AIIBでは中国の存在や主導性、影響力が過大であり、偏った金融機関でしかない。世界銀行、IMF、ADBでは出資率はトップの米国や日本ですら20%以下であることをみれば、中国が40~50%を出資するAIIBの偏りは明白である。日本として道理の通らない機関に参加するのは自らを貶め、中国の野望に荷担することになる。英国、ドイツのように利益に目がくらんで参加する国に足並みを揃えるのは国家としての独自の判断力を持たない、盲従にすぎない。利より理こそ重要である。(男性、50代、メディア幹部)
  • ADBに参加しているのであるし、この段階で無理に参加する必要はない。中国主導の運営にも不信感が残る。(男性、50代、メディア幹部)
  • 他国に比べ日本は拠出金を多額に要求される。(女性、70代、各団体関係者)
  • 参加すれば、巨額の税金を投入することになるが、費用対効果はほとんどないと思われる。参加しないと日本企業が不利益を被るとの意見があるが、現状で、ADBや世銀等において日本国民負担に見合うほど日本企業は潤っていると言うのだろうか?経団連が全額出資して参加するなら、異を唱えるつもりはない。(男性、40代、メディア関係者)
  • 日本政府が言っていることが正しい(嘘が無い)という前提で、「日本政府の判断は正しい」と考えます。内容が不明確であると言うことが第一であり、またそれが全てです。「他国に比し大きなシェアーで出資し、本部を北京に置き、総裁(代表者)を中国から出す」のだとすれば、当然それに見合った、ごり押しをするのが従来の中国のやり方です。内容が明確にならない状態であれば判断できないのは当然でしょう。しかしユーロ圏各国が雪崩を打って参加を表明しているのは何故でしょう?日本政府が考えることくらいは当然他国も考えているでしょう。それなのに判断が180度異なる理由は何なのか?(男性、60代、定年退職者)
  • 但しどこかで参加せざるをえないであろう。これを機会に、IMF,WB、AID等従来の金融体制の改革を進めるためにも努力すべきである。単に米国にフォローすべきではない。日本も覚悟を持って取り組むべきである。(男性、70代、企業経営者・幹部)
  • 3月末の参加の見送りは正しいが、早晩参加すべきである。(男性、70代、自営業)
  • AIIBは中国が国内経済の減速を国外ビジネスの獲得により補う戦略の産物である。 AIIBで獲得した資金を不透明な決済により中国の有利な条件で貸し出し、中国国営企業のビジネスを獲得する戦略である。このため日本は融資の決定や案件の実施に関する管理の透明性や公平性が担保できない限り、AIIBに参加すべきではない。(男性、60代、年金生活者)
  • アジア開発銀行の総裁を輩出している日本は、中国の新しい国際金融機関がアジア開銀との関係をどうするのかをはっきりさせないままAIIBに入る必要はない。(男性、70代、メディア関係者)
  • 中共の舵取りでは危険要素を把握しかねる危うさがある。(男性、60代、会社員)
  • とりえず、様子見でよい。バスに乗り遅れるな、はまずい。(男性、60代、学者・研究者)
  • AIIBの設立理由がいまひとつ明確ではない。既存の体制に不満があるから新制度を発足させるようでならない。単なる勢力争いのように見える。状況を十分に見極める必要ありと思う。(男性、60代、各団体関係者)
  • 中国の銀行ではダメ。世界の銀行としての存在であるべき!(男性、60代、ビジネスコンサル)
  • 内容に不明の点が多く、また中国共産党の影響力をどのようにして排除するのかの具体策が全く見えない。更に過去に中国が締結したほとんどの国際協定等を中国は自らに有利に解釈したことはあっても、それらの合意や協定に完全に従ったことはない。このような観点から、まったく急ぐ必要はなく、自らの意志でこれを見極めたのちに、参加の可否を決定することで十分である。またIMFやADFに不具合があったとしても短絡的にAIIBではなく、これらの不具合をただすことが先である。関連の類似金融機関の乱立は避けるべきである。(男性、60代、学者・研究者)
  • 中国が主導することだから、何か、アンフェアなことがあるに違いないから。(男性、50代、会社員)
  • AIIBの目的には賛同するが、中国主導でどのような内容の機関になるか不明な段階で多額の出資は控えるべきと考える。内容が確定したうえで、参加するための出資が国益にかなうかどうか判断することが望ましいと考える。(男性、50代、会社員)


「政府の判断は誤りであり、参加すべきである」と回答した方の記述回答

  • aiibについては、ニュージーランド首相が言ったように、「内側から監視監督すべき」。(男性、50代、会社員)
  • アジアの大きな金融・経済の動きに日本が参加しないのは不自然。(男性、50代、メディア幹部)
  • メンバーになって、AIIBの体制創りに参加すべきだと思う。特に、楼 継偉、金 立群、朱 光耀のリーダーは、財政、金融、国際金融、会計に精通している。 朱鎔基の生徒でもある。政府、外務省、財務省の懸念は、情報不足からくるものと考える。(男性、70代、監査法人・弁護士事務所の顧問)
  • 加入戦術でやる。米国とともに参加する方向で検討し、欧米先進諸国とともに組織そのもののをコントロール下に置くよう努力すべきである。(男性、60代、学者・研究者)
  • 透明性に欠けるというのなら、イギリス、独逸などと一緒に、創立総会の場で言えばよいから。(男性、70代、無職)
  • 融資機構が複数であれば、融資側にも競争原理が働き、融資機能をより高める道が広がるだろう。 中国の覇権的な意図も、不安要素として配慮することも必要だけれど、アジアの需要について、日本 政府は、しっかり情報を得て判断したとは思われない。そんな印象を受ける。(男性、70代、年金季生活者)
  • 世界の中で歴史の中で位置づけるならば、将来、中国の存在は米国を凌ぐであろう。経済的に。しかし基本的人権尊重は未だ十分でない。望ましい世界秩序を構築していくために参加していき緩やかなアジア共同体を目指すべきである。(男性、70代、無職)
  • 日本政府、安倍の対応はアメリカ金融界追随、中国敵視の極めて政治的な判断を優先させたもので、アジアの興隆・発展に背馳する孤立化を招来するもの。 リーマンショックが招いたアジア各国の金融危機、破たん状況に対して、当時のIMF,世界銀行がとった対応策がどんなに酷い状況をもたらしたか、この教訓を踏まえれば、戦後のアメリカ金融資本の支配。IMF・世界銀行体制から脱した新たな金融体制の確立がアジア諸国にとって重要な課題となってきた。その課題への具体的な対応策が現実化している時に、それに背を向けてどうするのか、日本の企業家、財界もよく黙っているものだと思う。 中国敵視の政治的対応は笑って済ませられない、未来志向から見れば、日本の危機をもたらす臨界点に達している、そして世界のお笑いものになっているのではなかろうか。象徴的事象である。(男性、60代、年金生活者)
  • 中国はすでにアジアの中核国になっている。中国の影響力は大きい。(男性、60代、企業経営者・幹部)
  • グローバルに受け入れられていることに反論する理由がわからない。活動の外にいるよりは中にいて参画し、より社会性の高い機構へと導く役割をすべきであろう。この件に限らず云えることは、世界を分割するのが"よし"ではなく、分割することで"あく"の道をたどることは過去の世界大戦で経験済み。各国が一丸となり現状(その他の世界機構の役割など)を俯瞰し、再整理する時期ではないか。賞味期限(存在意義)をとっくに切っているものがあろう(女性、60代、NPO・NGO関係者)
  • 日本現政府の脳内は「従米隷属」が基本であり「CIA政党=自民党」の型から脱する気概ある政治家は皆無である。⇒「バカが楽してイイオモイする!」には、「言いなり!に邁進するが得!の方程式がある。よって、「馬鹿/アホ」現政権は「これが唯一!」と決めつけ、1%の強欲ドモの為の政策を「決められる政治」に力を得て「粛々」と・・・天罰を与え給えと唯唯、99%は涙する他ない・・「白痴化」された99%は悲惨である。(男性、60代、無職)
  • オバマ大統領の命令には背けなかった。合衆国日本州である。参加はアメリカを離れ中国に近寄ること。本当はアジアのためにそのようにしたかった。中米の間を取り持つ重要な存在になりたかった。それではアメリカはますます覇権を失う。中米の融和でなく対立を選択してしまった。吉と出るか凶と出るか。アジア平和のため独立国として何が出来るのかどう動くべきかしっかりと国会議論して有事に備えなければならない。(男性、60代、学者・研究者)
  • ADB中心でいくが、AIIDを 補完的な位置づけにするような 役割をするべきだった。 (男性、60代、NPO・NGO関係者)
  • 参加しない理由がなく、アメリカが参加する可能性があり、そうなった場合、日本が孤立するだけで、なんの利益にもならない。(男性、50代、無職)
  • 中からしっかり主張しないと変えられない。日本はアメリカのポチと今まで以上に世界から揶揄される。中国と距離がさらにできてしまう。(男性、70代、企業経営者・幹部)
  • 日経新聞報道によれば、昨年中国から、参加と、副総裁就任の要請があったという事です。そうであれば「運営が不透明」などという不参加の理由は全く根拠がない。単にアメリカに追随している自主性の無さだけではないか。(男性、70代、学者・研究者)
  • 中国が主導権をとるのではないか、日本の投資額が莫大(?、このあたりは私十分理解していない)、アメリカが参加しないなどの理由があげられているが、アジアのインフラ整備は必要であり、アジアの主要な一員である我が国は、アジアインフラ投資銀行に参加し、積極的に主導的する方向でアジア地域に貢献すべきだ。(女性、60代、自営業)
  • 参加することで分担金の負担はあるが、創設メンバーとして運営等について口を出す権利を持てる。政治的に中国を敵視するのは政府の勝手だが、その一方で最大の貿易相手国であり領土問題等とはことなる。アジア各国の経済もほとんど華僑財閥に握られており、各国とも中国との関係が強い。だからこそ、AIIBに関わり日本のプレゼンスを見せる意味がある。(男性、60代、自営業)
  • アメリカは議会が認めないので参加できないのであり、協力姿勢を示している。日本はアジアの国であり、中国とは競争と協調関係を築くことが国益にかなうと考える。(男性、40代、メディア関係者)
  • アジアの中心国としての地位を失い、経済の活性化に逆行する。(男性、60代、メディア幹部)
  • 相手が熱望している時に楔を打ち込む、即ち参加という切符を最大限に活用し国益の最大化を図るべきであった。「日本の日本の為の日本による」国益である、他国の為ではない。現政権の冷徹さを欠いた好き嫌い姿勢は新たなと言うか最大の成長機会を逃したと言える。官僚の引っ込み思案で改革を避けて追随を旨とする姿勢から脱する一番のチャンスを失った(尤もらしい懸念を全面に立て、シャカリキになって挑まない姿勢は国を衰退させるだけである)。(男性、70代、無職)
  • いつまでもアメリカの属国である必要はなく、アメリカの覇権主義だけに固執していては将来リスクを負うことになるのではという危惧がある。(男性、50代、自営業)
  • 詳しい事情は分からないが、条件付で参加の意向を示しておくことができればそれでよかったと思う。今後意見を言いにくくなるならば、そのことが日本外交の行動範囲を狭めることとなる。(男性、60代、学者・研究者)
  • 米国に追従すべきでなくアジアの有力国として中国に歩調を合わせることが得策。チャーターメンバー国として運営の基礎づくりに参画すべきだ。(男性、70代、退職者)
  • 孤立する意味はなし(男性、60代、企業経営者・幹部)
  • これからの世界経済の発展のためには中国との協力が必要不可欠である。(男性、80代以上、各団体関係者)
  • 中国とアメリカの政治的力学がどう落ち着くか誰にも予測不能。よって、ADBも維持し、AIIBにも参加するのが外交戦略上は最適。(男性、40代、学者・研究者)
  • アジア経済の発展に日本も貢献すべし。中国政府の勝手にならないように主要出資国の一つとして他出資国と協調すべし。中国の勝手にされるのはアジア諸国も願っていない。(男性、70代、開発コンサルタント)
  • 日本は大国ではない。米中の狭間で賢く生きていくことが必要だ。貿易は日中間の方が日米間よりも大きい。尖閣諸島問題を抱えており、中国とともにアジアのインフラ整備に当たることは緊張を和らげる。さらに、人口減少から国内需要が減少を続ける今日、アジアのインフラという需要を獲得できるメリットは大きい。欧州各国とともに、AIIBを内部から改革していけばいいではないか。(男性、70代、NPO・NGO関係者)
  • 中国とアジアの未来を考えていくためにはここから参加していくべき。(男性、30代、NPO・NGO関係者)
  • 日本の外交的立場は、米国依存型を選択することが最善とは思えない。(男性、30代、学生)
  • アジアのインフラ開発は大事。先の戦争で日本はアジアの諸国に大変なご迷惑をおかけした。インフラ開発の遅れた地域や低開発国には率先して支援の汗を流すべきだ。(男性、60代、NPO・NGO関係者)
  • アジア開発銀行ADBと棲み分けができるので、参加すべきである。アメリカとの関係もありますが、自国の利益を確保するためにも参加する必要がある。日本の税金が無駄に使われるという懸念はあるが、融資である以上無償ではなく利子があるので、投資という観点でも参加するほうがいいと思われる。アメリカとの関係は大事であるが、アメリカがすべてではない。そろそろ、日本の考えで日本が判断をすべきである。(男性、20代、学者・研究者)
  • 何れにせよAIIBは設立される。日本企業にとって大変重要なマーケット。参加しない限り何も対応が図れない。(男性、60代、企業経営者・幹部)
  • 他の参加国は日本がAIIBの中で正当な意見を主張し、中国が独走することに歯止めをかけてくれることを期待している。初めから不参加では、日本の主張も何も通らず、いくら外部から批判しても意味がない。また米国との一体化をここで主張することを正当化する理屈がない。(男性、50代、会社員)
  • 中国の経済力を考えれば、ひとまず参加したほうがいい。これほど多くの国が参加していることも考慮すべきだ。日本が米国とともに孤立する恐れもある(男性、60代、メディア関係者)
  • 日本がアジアにおいて孤立してしまった(男性、20代、学生)


「米国と行動を一緒にするべきであり、米国が参加しない以上、参加すべきではないと思う」と回答した方の記述回答

  • 米国と行動を共にせざるを得ないのが現況だと思います。本来は加盟すべきだと考えますが、米国と異なる方向に進むのは極めて難しい判断です。(男性、60代、メディア関係者)
  • 現在の日本経済の発展は、アメリカとのパートナーシッップによって成り立っているところが大きいと感じる。また、アジアインフラ投資銀行が設立されることで、均一通貨が変わる可能性もあるなら、国際金融経済に大きな影響を与える。(女性、30代、地方公務員)
  • AIIBは中国の都合よる戦略で、米国への挑戦でもある。当面は同盟国として米国に歩調を合わせる段階と考えるが、この先どの様にするかは、状況により判断すべき。(男性、60代)
  • 中国の戦略に乗る必要はないし、コントロールができるとは思われず、危険でもある。(男性、70代、NPO・NGO関係者)
  • 現時点ではそうするほかない。(男性、40代、学者・研究者)
  • アメリカに非協力的な政治家が失脚するリスクが大きいです。(男性、40代、メディア関係者)


「わからない」と回答した方の記述回答

  • 「バスに乗り遅れるな」式の議論は危険だが、国際金融改革への米国のサボタージュも問題。米中双方に改革を促すのが日本の役割。(男性、60代、学者・研究者)
  • 参加しなくてもAIIBの価値を落とすところまでの影響力があるわけでもなく、参加したところで中国主導の状況を崩すような発言力を持っているとも思えない。米国追従のような形で参加を見送ったのもそれほど意外な形ではなく、どれがよかったかは今後の行動にかかってくると思われるので、現時点でどう評価すべきか判断できない。(男性、30代、学者・研究者)
  • 米国への追従ではなく、独自の視点で「日本がアジアの発展に如何にして貢献すべきか」を冷静・客観的に検討した上で、日本独自の判断を主体的に行うべきだったと考える。これまで報道されている「参加見送りの理由」は、米国の対応を気にしながら時間稼ぎを行う為の口実としか思えない。(男性、60代、企業経営者・幹部)
  • 3月末には参加しないという判断で誤りではないと思う。創立後の調達資金の金利動向やオーストラリア、ニュージーランドやイギリス等の発言権を見守る必要があると思う。(男性、60代、NPO・NGO関係者)
  • 日本政府の説明どうりまだ不透明なところがあるのでやむを得ない。中国はまだ国際金融に不慣れであり同時に強引なところが有る。日本が参加することは望ましい事であるが 現状あせる必要はないと思う。望ましいのは 日本が参加した場合 最初の総裁を日本人にする あるいは 副総裁を日本人として次期総裁を日本人とすると公約すれば 世界的信用と信頼を得ることが出来る。中国が総裁を続けるようでは信用信頼性に危惧が生じる。中国中心の国際銀行であるが 中国ソブリンリスクとなるのか  そうはならない。広東省国際信託投資公司が破たんした時 中国は広東省は中国ソブリンではないと言って 逃げてしまった。海外に多大な損失を与えて平気でいる。(1998年)。時間がたったので今の世代はそのことを忘れており 当時中国当局もいずれ皆さんは忘れてくれますと嘯いていました。中国は日本の参加を強く要望しています。良い銀行となるよう協力はすべきでしょう。(男性、70代、企業経営者・幹部)
  • 参加すれば過大な出資を求められるという反対論と、ヨーロッパがこぞって参加した以上は内側からの改革に参加して経済的なアドバンテージも確保すべきという意見とがあるが、どちらもそれぞれ根拠があるようであり、報道されている範囲では判断しかねる。(男性、60代、年金生活者)
  • ADBとの住み分けや協働がどの程度可能か見極めた上で判断しても十分では?とも思うが、ルール作りから携われるのは魅力だったよね(男性、30代、メディア関係者)
  • 作らせたくないなら、徹底して阻止すべきでした。貸し倒れ率の高まりを懸念しているだけで、勢いを止められないなら、もっと問題点を国際社会にアピールすべきではないのか。日本政府の判断は誤りですが、参加すべきかどうかは判断できません。(男性、50代、メディア関係者)

問3.今回、英独仏など欧州の主要国に加え、オーストラリアや韓国もアメリカの強い反対を押し切ってAIIBへの参加を表明しました。あなたは、米国の対応をどのように評価していますか。

「その他」を選択した方の記述回答

  • 覇権国交代の予兆を感じた。アメリカの奮起を期待したい(男性、50代、NPO・NGO関係者)
  • 米国政府の真意がどこにあるのか、現時点ではわからない。何事にも「全員で渡れば怖くない」的姿勢は、過去の遺物 反論で終わらず、討議や整理・改善へと進展することが望ましい(女性、60代、NPO・NGO関係者)
  • アメリカは条件さえ折り合えば参加する可能性がある。(男性、50代、無職)
  • オバマ政権特有の事情のようにも見える。(参加しないことへの見返りがなかったのでは)(男性、50代、国家公務員)
  • 日本と同じであり、利に目がくらむことなく、理を通したといえる。もちろん中国の台頭、国際金融の枠組みに対する挑戦を挫く意図は明白だが、米国の行動は少なくとも英国などより理にかなっている。(男性、50代、メディア幹部)
  • アメリカ議会共和党との問題が一番大きいのでは?今のままだと、いつか頭越しにアメリカが参加することがありうるのでは。(男性、60代、自営業)
  • 中国によるこのようなシステムは、純粋にアジアのためのものになるのかとは思えない。もっともアメリカ主導にいつまで従うのかというのもあるが。(男性、50代、メディア幹部)
  • アメリカの指導力の欠如と中国への対応の見識の動揺(男性、60代、学者・研究者)
  • 気持ちもわかるが、みんなを引き止めることもなかろうて(男性、30代、メディア関係者)
  • 米国自身の国益の判断だと思われるので、特に第3国がとやかく言うべき問題ではないと考える。(男性、50代、会社員)


問5.こうした中で日本ができることは何だと思いますか。

「その他」を選択した方の記述回答

  • アジア開発銀行やIMFという枠組みを強化して欧米先進国とともにAIIBをコントロール下に置く努力をすべきである。(男性、60代、学者・研究者)
  • 日本の懸念を国際社会に明言し、中国に対しては、懸念の払拭への努力を強く促し、 「あいまいな、分かりにくい日本」ではなく、「堂々としたアジアの大国日本」として、存在感を 増す機会としたい。(男性、70代、無職)
  • ガバナンスの姿が見えてから判断し、適切なら参加すればよいのでは。(男性、50代、国家公務員)
  • IMF改善はmustであり、IMF改善をアメリカに対し強力にプッシュする。一方でAIIBに対する疑念を大凡晴らしたうえで参加する。これは独・仏・英と共同歩調でできるはず(彼らも同じ懸念を抱いているはずだから)。基本的に今後アジアにおけるインフラ投資が更に増大し資金不足になることは目に見えていると思われる。その観点から何が必要なのかを日本独自の目で判断してほしい。場合によってはアメリカを説得することも必要。それこそ日本の存在意義であろう。(男性、60代、定年退職者)
  • AIIBに参加し、国際金融システムへの官民のチャネルを多様化すべし。企業レベル、専門家レベルでの米中間の交流は一層活発化し、米国政府がAIIBへの出資を決めるのは時間の問題だろう。(男性、70代、開発コンサルタント)
  • 現段階では不明といわざるを得ない。(男性、50代、会社員)