「ギリシャ危機とEUの今後」有識者アンケート 記述回答編
2015 / 07 / 17
[ EU ] [ 経済 ] [ アンケート結果 ]
問.あなたは、EUの将来をどのように予想していますか。【単数回答】
問.上記のように回答した理由を具体的にお書きください。
「政治や財政の統合が進み、より強い共同体になる」と回答した方の理由
- 共同体内の連帯強化は動乱化の兆しある世界ではぜひとも必要であり、賢明なEU指導者の決断を期待する。(男、70代、NPO・NGO関係者)
- 2度の大戦を踏まえて確認された揺るがぬ確たる理念が共有されえいるから。(男、60代、企業経営者・幹部)
- ドイツ・フランス・イタリア・東欧・北欧諸国は、EUを活用することにより、グローバル経済を 生き抜いていくとの強い政治意思があり、後退はしない。(男、70代、企業経営者・幹部)
- これまでも危機をバネにして進化してきたのが欧州統合の歴史である。今回もまた、新たなフェーズへの入り口となろう。(男、50代、会社員)
- 今回のギリシャが今後の対応の良い例になった。EU統合と管理通貨制の関係の議論が進むから。(女、40代、学者・研究者)
- 人為的な制度としてEUは財政の統合まで行かないと経済問題の解決に至らないという合意形成が試行錯誤を繰り返しながら加盟国間でなされると予想しているから。(男、60代、各団体関係者)
- 古代ギリシャの民主主義とキリスト教がEU の土台にあるから。(女、70代、その他)
- EUの本来の目的は政治的財政的統合にあり、そのための通貨統合でもあったから。 かつ弱体化するEUを復興させるには、さらに強い共同体が必要だ。(男、60代、メディア関係者)
「現状のまま変わらない」と回答した方の理由
- ギリシャの「いま」と「これから」に強い関心を持つているのは、イタリアであり、スペインでしょう。EUの枠組みは、そう簡単には崩れないでしょう。ドイツ・フランスの「対応が一致」するか、ここにこれからのカギがあるように思えるのですが・・・。「虎視眈々と狙っている」(?)中国の関わりが気になるところです。「誇り高い」と言われているギリシャの人々が、「過去を見る・いまを読む・そして将来を見通す目を」をもって、切り開いてもらいたいものです。(70代、その他 )
- 構造問題を解決するモメンタムが弱い。(男 50代、会社員)
- 金融統合(通貨統合)と、財政非統合との経済運営上の矛盾、無理が解消していない以上 今回の様な問題は定期的に起こると思われる。 欧州の二つの世界大戦の惨禍を踏まえ、独仏を中心として作り上げられてきた体制を、何としてでも維持していこうとする強い政治的意思がある限りは、問題が起こってもその都度対症療法がなされていき、結果当面は現状が続くと思われる。財政統合は国民国家主権にかかわるもので、簡単には達成できない。(男、60代、企業経営者・幹部)
- 知恵を出し最終的には何とかやっていくと思う(男、60代、企業経営者・幹部)
- 今回のギリシャとEUのやり取りを見ていて感じたのは、どちらもEUという統一体からの"利益"を得ていること。これは今のところ、どちらも手放したくないという点で、結局一致した。その状況は、当分続くと思われる。ただ、中期的には離脱国が出る可能性は大きい。規模が今以上に拡大するころはないだろう。(男、60代、メディア関係者)
- 実質的に、ドイツから南欧への資金の移動があった。(男、50代、学者・研究者)
- 利害関係者が多く、改革の一致点が見いだしにくい。どの国もユーロ離脱はないだろうが、通貨主権と金融政策だけを一元化したユーロ圏の構造的欠陥を修正するのは困難だと思う。(男、50代、メディア関係者)
- EーUの存在の希望的観測も含めて、暫くは変わらないように思う。今後は、EUをモデルとして世界的な規模に成って欲しいと思っているから。(女、60代、その他 )
- 金融と財政が分離しているという根本的な問題は、解決されていない。しかし、EUとして、ギリシャの離脱ではなく、引き続きEU内に引き留めていくという選択をしたことは重要。矛盾を抱えつつも、EUというシステムを維持発展させていくことができるのか、今後も注目していく必要がある。(男、60代、各団体関係者)
- 統一通貨を維持する限り、域内各国の経済力に応じて対外的に通貨面での強弱は出てこざるをえない。したがって、これに対処する何らかの有効な仕組みを工夫するかどうかという問題はある。しかし、大筋から言えば、ジグザグはあるとしても、結局現状から大きくは変わらないだろう。相当長期に見れば、「政治や財政の統合が進み、より強い共同体になる」 可能性はある。(男、60代、学者・研究者
- 統合の方向にせよ縮小の方向にせよ問題をはらんでおり、参加国の合意形成が難しいと考えるため。(男、50代、国家公務員
- 統廃合が進むかもしれないが、ドイツを中心とした欧州政治文化圏は変わらず、ロシア中国そして中東の動きにも影響されながらも、このまま護送船隊路線を進むと思う。リスクを背負って、わざわざ再編などはないと思う。(女、40代、会社員
- 加盟国を増やし過ぎて、余りに肥大化したとは思うが、ヨーロッパの共同体という性格から、離脱も除名も難しいのではないか。より慎重にEUは運営されるようになるのではないか?(男、50代、企業経営者・幹部)
- 統合プロジェクトは進展すると考えるが、そのペースは緩やか。域内の経済格差が改善せず、財政移転の仕組みが遅れるのであれば、現状と大きくは変わらないのではないか。(男、40代、学者・研究者)
- 事象が変わるから。(男、50代、会社員)
- EUは、経済だけで成立しているわけではないので、経済的に合理性が無くても、今の状態は変わらない。(男、60代、学者・研究者)
- 正確には、現在の大きさのままで、より混乱が高まると思っている。 通貨が統合されているせいで、各国とも自国の経済政策の選択肢が少なくなっているから。(女、50代、自営業)
- 離脱の決断は起こりにくい。現在の仕組みに反省が起り変化には慎重になる。(男、70代、自営業)
- 欧州の経済・政治統合を目指す意思はドイツ、フランスにおいては変わらないと思う。ギリシャはその足元をみて対応しているとみている。(男、50代、メディア幹部)
- EUの拡大は性急すぎるきらいがあったが、今となっては拡大EUの維持がEUの存続に不可欠であり、ギリシャの問題は拡大EUの構造的な問題(加盟国の経済的格差)に起因しており無理な拡大が招いた結果であるが、EUの生きる道は現体制を維持すること以外に取るべき道はないので、経済的に問題を抱えた加盟国に今後もギリシャと同じような状況が起こりうるので。(男、60代、自営業)
- 加盟国は現状を必死に守ろうとすると思う。(男、50代、会社員)
- ギリシャの場合は特殊なので、あまり影響はない。(男、20代、学者・研究者
- 将来というのを何処までの長さで定義するかによるが、向こう2~3年の短い幅でいうなら、仮にギリシャが債務返済のための政策実行に失敗しても、ユーロ離脱は有り得てもEUそのもので得てきた果実を手放す方向はいずれの加盟国も望まない、と思うため。(男、60代、自営業)
- 今回の一件によりEUが結束する意義、理念について見直す契機になっていると思うため。 但しより強固な結束力を得るまでには至らないと思います。(男、50代、企業経営者・幹部)
「現状よりも規模がやや縮小する」と回答した方の理由
- ドイツの考え方と南欧諸国の考え方に相違がありすぎると思う(男、60代、その他)
- ドイツの影響力がさらに強まることになりそうで他の加盟国の反発も強まるのではないかと見ている。イギリスの国民投票の動向も今後のEUの行方に影響する。(男、50代、メディア関係者)
- ギリシャはまた同じ轍を踏む。ドイツ国民はやがて堪忍袋が切れる。(男、60代、企業経営者・幹部)
- EUは政治的経済的安定と繁栄を狙って結成されたが、もともと通貨統合という大きな矛盾をはらんでいた。 ギリシャ問題は通貨統合の矛盾に改めて注目させることとなった。すなわち経済強国ドイツがその強さを遺憾なく発揮し、弱いギリシャがついに破産に瀕するところまで追い詰められた。第2、第3のギリシャは何処? この矛盾を解決するにはドイツが主張した「ギリシャが緊縮案を飲まないなら、一時的に(5年程度)ユーロを離脱させる」という考え方の後半部分(「一時的にユーロを離脱させる」)しかユーロを生き残らせる有効な方法はないと思う。今回は結果的に当初の緊縮案を飲んだと同じことになったが、早晩再度同じことが起きると思う。早い内に一時的にユーロを離脱させ、大きく値を下げたギリシャ通貨をベースとして輸出増を図ることをスタートに国内経済全体の回復を実現させ、再度ユーロに復帰させることが現実的である(復帰できないこともあり得るという覚悟が必要)。 ユーロを一時的に離脱したギリシャがロシアと接近したり、ユーロ全体の結束の乱れを嫌うのであれば、ユーロ加盟諸国が更に身銭を切ってギリシャを支援する以外に方法はない。(男、60代、その他)
- 理念は高邁で結構だが、参加各国間の民族性、歴史、文化の違いを一括りにしての 運営にはおのずと限界がある。(男、70代、その他)
- 今回、ギリシャが離脱を回避したとはいえ、根本的問題はなんら解決していない。再び離脱する可能性がある。他の南欧諸国は経済、財政共に改善しており、離脱リスクは小さい。(男、50代、学者・研究者)
- 国家間の力量に差が有りすぎるため(男、70代、その他)
- 全てのEU国が、参加の基準(財政的、政治的)を維持するのは困難になると考えるから。(男、60代、企業経営者・幹部)
- 通貨統合を行う場合、国力間の不均衡を是正する必要があり、このようなことが常態化するから。(男、40代、企業経営者・幹部)
- 共同体のメリットとディメリットが表面化しているだけであり、今後の拡大に陰りがあり、問題国は抜けていくがこのままでいくと思う。(男、60代、その他)
- 国家財政EU規範をクリアできない国家は淘汰される。またそうすることによってのみ、国家なき通貨ユーロはまもられる。(男、70代、企業経営者・幹部)
- 集団行動では、脱落する者に対し、救済する者の数が多くないと持たないと思うが、現状、ドイツだけのような気がする。 このままだと、ドイツが息切れする。 救済される側に立った時、倫理観がある国だけに収束されていく気がする。 ⇒EUが駆け込み寺にならないようにコントロールしていくのでは???(男 50代、会社員)
- 原加盟国はともかく、経済・財政的に大きな差のある国が多く参加しているところに無理があり、しかも格差が縮小する展望もない。一体として存続するのは困難。(男、60代、学者・研究者)
- 財政政策に責任を持つ機関が各国バラバラのまま、通貨が統合されているため、今回と同じような問題がまた発生すると考える~。(男、40代、地方公務員)
- 今のより方では、それに対応できる経済基盤を持たない国は脱落せざるを得ない。(男、60代、各団体関係者)
- 加盟各国の事情が異なる以上、ユーロの為替レートとでは対応できない国が今後も出て来ると思う。 統一通貨の根源的問題である。(男、70代、その他)
- 格差が広がる仕組みを変えなければならない。(男、60代、その他)
- 経済的な問題に全体で対応しなければならない責任に耐えかねる国が出るのではないかと考えられるため(男、20代、学生)
- ギリシャの国民性はヨーロッパでは織り込み済みです。次はイタリアかな。(60代、企業経営者・幹部)
- EUの覇権はそう簡単に崩れない。欧州に10年半駐在して感じます。(男、70代、企業経営者・幹部)
- 国によって競争市場の在り方が異なり、通貨の統一だけでは難しい。(男、60代、学者・研究者)
- EUに加わっていてもメリットがないことが分かったから。(男、50代、その他)
- 今回のケースで、EU維持には、各j国が自国の金融・財政政策がコントロールできなければ、ハンディなしで競争を続けることになる。(男、70代、企業経営者・幹部)
- 各国の反EU勢力が勢いを増すと思うから。(男、10代、学生)
- 今回の騒動で、ユーロの求心力に疑問符がついたのは間違いない。財政緊縮策を強く求めるドイツにの一人勝ちに対する他国のルサンチマンはじわじわと蓄積されていくことも予想される。(男、40代、メディア関係者)
- 原点に立ち返りヨーロッパで戦争をしないための連合としてまとめるため(男、80代以上、その他)
- 規模が大きくなる可能性はない一方、ユーロ離脱などが増える可能性もあると考えるため。また、加盟国のコミットメントのレベルが縮小する可能性が極めて高いと考える。(女、40代、学者・研究者)
- 中ソの侵略を抑止するため徐行態勢が望ましい。(男、80代以上 自営業)
- ユーロへの疑義が頭をもたげ経済統合の面では後退するだろうが、地政学的リスクのヘッジや国際政治の場でのスケールメリットを手放せずある程度維持される(男、30代、メディア関係者)
- 財政などに問題のある一部の国は最終的に離脱すると思う(女、30代、会社員)
離脱国が相次ぎ、瓦解する」と回答した方の理由
- EU設立当初の理念が崩れ、EUであるメリットが失われつつあるから。(男、40代、会社員)
- 成長が続いている間は問題は表面化しないが、成長が停滞し、国民の中での格差が開いている状況が続くことが予想される。そこには、よりナショナリズムを訴える政治的なリーダーが力を超えてゆき、その結果EUは崩壊する方向に動き、ヨーロッパの危機が再度起きてくることが予想される。歴史を大局的に見ると1930年代に良く似ていると思われる。スペイン、イギリス、スコットランド、フランス、からスエーデンまでみていると移民してくるイスラム系の人々に対する民族的偏見が表立ってはいないが深く進行しているので、まさに歴史が繰り返される感が強い。(男、60代、NPO・NGO関係者)
- EUにおいて経済的に安定しているのはドイツをはじめとした数ヵ国に過ぎない。これからイタリアやスペインといったギリシャ同様の財政不安をもつ国々が倒れれば、ユーロ危機が再び起こり、ユーロの解体はまぬがれない。(男、20代、学生)
- ギリシャの問題はEUの抱える基本的な問題点を浮き彫りにしている。ギリシャだけの問題ではなく今後の課題として財政状況の格差をどのように調整するかは難しい問題であろう(男、60代、各団体関係者)
現時点では予想できない」と回答した方の理由
- 債務減免すればEU内が荒れるし、しなければギリシャがもたない。解決策は金利を0%にして、返済期限を実質的に延長できるかどうかだと思う。まだそのような議論になっていいないので、予想できない。(男、60代、メディア関係者)
- 良くなるとは思えない。一番安価な方法は、ギリシャのユーロ離脱であるが、ギリシャは中露の支援をちらつかせると思う。欧州とアジアの中継点にいて、地政学上から見て重要な国であるから、欧州側も神経を使っていると思う。ユーロはドイツ独り勝ちのシステムであるから、その基本に返って見直さざるを得ない。(男、80代以上 その他)
- EUは政治財政の統合が進むのは無理であり、ロシアとの関係も含め一枚岩で重要な意思決定を行うとは思えない。一方、移動の自由やユーロを享受した小国の国民がEUからの離脱を求めるとは考えられない。(男、50代、企業経営者・幹部)
- 今回でギリシャの信用が失われたが、債権側内部でも対立が鮮明化(独仏の協力が成功したとしているが)ユーロ圏内で勝ち組と負け組の対立,特に独への懸念が顕著に、緊縮策に反対勢力を抱えるスペイン、イタリア、の動向がどうなるかわからない。(男、80代以上 その他)
- EUという通貨の統合だけが先行し、そのバックボーンたる財政運営の一体化がなされていない。 また、政治的にも、旧ソ連圏の動きが不透明で、地政学的にその影響を受けやすい。(男、50代、その他)
- 各国それぞれの事情がある中で、複合的な要素がどう作用するか判断できないから 男 60代、NPO・NGO関係者
- 変数が多すぎて判断ができない。(男、60代、企業経営者・幹部)
- EUの問題は、初の多国間での経済統合なので革新的な試みだったと思う。今はまだ何とも見えない。問題は多いが、将来的なアジア共同体問題への示唆を含み、目を離せない。(女、50代、学生)
- EU内各国の国内政策や国民性の違いもあって、地域間格差が拡大し、統合の理想像と現実の乖離が広がり、離脱論が広がると予想するから。国力差が大きい中で、通貨の統一を急いでは弱小国には不利になることがあるので、ギリシャのような国力の国ではユーロから一時的に離脱するのも一策ではないかと考えます。このままでは、ドイツにのみ有利な通貨制度になってしまうのではないでしょうか。(男、70代、NPO・NGO関係者)
- ギリシア支援が継続されるとしても、、財政再建が進まなければ又同じ事態が発生する。(男、60代、ギリシャを加盟させた時期直後に加盟基準以下である財務体質を知りながら放置してきたEUや改善努力を怠って来たギリシャが今後どのように取り組んでいくのか、財務体質の弱い他国をどう扱っていくのか予断できない。結束を強めれば落ちこぼれが、弱めればEUの存在が問われ難しい時期になっていると思う。(男、70代、その他)
- EUとはヨーロッパの人間が理性により、国民国家の枠を超えた共同体を作る試みだと思う。 理性で考えれば、グローバル化する経済に対応し、米国、中国、ロシアなど渡り合うためには、共同体EUとして活動したほうが利点が大きいのは明らか。 国民国家にこだわる各国の国民感情が勝るか、理性的な政治のリーダーシップが勝るか、現時点では判断できない。(男、60代、企業経営者・幹部)
- EUがギリシャ支援を決めた背景には、ユーロ圏の体制を守るという側面があった。ギリシャのユーロ離脱による対ロシア、中国の台頭に対する地政学的な危機感がある。さらにイタリアなどEUの支援を受けて財政再建中の国々が、ギリシャ支援を止めた場合、自国に対する国際的な投資家の離脱というとばっちりを懸念したこともある。EUの決定は、ギリシャの支援策の実行いかんにかかっているため、現時点ではEUの将来を判断することは早計だ。(男、60代、メディア関係者)
- 難しいですね!(男、60代、NPO・NGO関係者)
- 既にEUは均質ではなく、問題ごとに、参加国が異なる、何重かの共同体になっている。 より強い統合を進めるコアの国と、その周辺の国で別れると思う。(女、50代、学者・研究者)
- EUは社会民主的な政体から保守主義の傾向を強めている。反EU の動きが経済の停滞とともに活発化している。その中でブルっセルの官僚機構は着実に進化している。よって、スペイン、ポルトガル、フランスの選挙、英国の投票の結果次第ではブラッセルの反対する勢力が合理的にEUのメリットを認識できない状況がでてくる可能性がある。そなれば離脱国がでてきてその連鎖が始まる。 しかしギリシャのように緊縮財政は嫌だけど最後はそれを認めざるを得ないことを解れば、EUのメリットを享受しようと財政政策を共通化するかもしれない。これからのギリシャの経過がEUの将来を決める。(男、60代、各団体関係者)
- ①EU・ユーロの発足と形成は、二つの世界大戦の発火点となったヨーロッパが再び発火点とならないとした理念の具現化である。②一方、国民国家として国境と体制は変わらず各国は経済のグローバル化の急進展に整合性が取れていない。即ち、グローバル化を順風とした国(ドイツ・オランダ・デンマーク・北欧)と逆風となった国(ギリシャ・南欧)との差異が広がる一方となっている。壮大な理念の推進力と国民国家経済の現実とがぶつかっている。①と②のバランスは不透明・不確かであり、どちらへ傾くのか判らない。とは言え壮大な理念の実現を望みたい。ヨーロッパの紛争・戦争を抑えるシステムが成功すれば、アジアの軋轢・紛争を低減するモデルになる。(男、70代、その他 (具体的に)
- EUではなくユーロ圏という意味であれば縮小するかもしれない。しかし、国民の移動や関税などの制限がないという意味でのEUは現状程度で残るのではないか。小国にとってはロシアとの国境が自国独自ではなくEU全体であるという安全保障は得難いものだろう。(男、60代、その他)
- ギリシャは財政再建を進めても、ユーロを離脱しても、地獄のため。財政再建を怠ってきたツケだが。(男、40代、学者・研究者)
- 判断要素が少なすぎる。(男、60代、学者・研究者)
- マスコミが伝えるデータに、恣意的差異があり過ぎずる。例えば、公務員25%は雑巾を絞るところまで進め7%程度とか。 日本で言えば、東京から地方への財前移転に異論を唱える人が居ないのに、ドイツからギリシャへの財政移転は、悪と誘導するなど、マスコミは悪魔なのですか。財務省の圧力でも有るのですか。 借金を返さない奴が悪いと言う、日本人気質を悪用した世論誘導には、ウンザリです。(男、50代、その他)
- ギリシャ問題で顕在化した財政統合策の欠陥を修復できるのかが不透明である。(男、70代、その他)
- 個別の国家がある以上全体最適と個別最適はいつか必ず破綻する。(男、60代、その他)
- 統合のメリットが各国それぞれに応分に目に見えてこないと、常に分裂の動きが出てくる恐れがあるが、独仏等主要国がリードして行くのではないかと、希望的ながら期待。(男、60代、各団体関係者)
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