7月22日、都内ホテルにて、8月下旬に開催予定の「第5回 北京‐東京フォーラム」に向けた第3回実行委員会が開催され、実行委員・オブザーバー含め総勢41名が出席しました。
まず実行委員長の安斎隆氏(株式会社セブン銀行代表取締役社長)から、「このフォーラムは10回継続して開催されることになっている。今年は経済危機に加え国内政治の激動もあり、今まで以上に困難が多いが、成功に向けて努力していきたい」との挨拶がありました。
運営委員長である工藤泰志(言論NPO代表)は、参加パネリストについて、日本側としては総選挙の影響で政治家の参加が難しくなりつつあるものの、最終的に35人~40人規模の訪中団となるだろうとの見通しを説明しました。また、各分科会のテーマはほぼ確定し、現在は中国側との最終調整を行っているところだとしました。議論内容については中国側の参加者が確定次第、日本側の各パネリストとも個別に話し合いながら詰めていきたいと述べました。
副島利宏氏(三井物産株式会社顧問)からは、本フォーラムの財務状況について、「ファンドレイジングは大変な作業ではあるが、目標のミニマムラインは達成できる見通しだ」との報告がありました。
また工藤は、今年のフォーラムが8月末の衆議院解散総選挙直前の開催となる点を挙げ、フォーラムでの議論に選挙が与える影響についてどう考えるか、出席者に発言を求めました。選挙直前の開催というのは過去に例のない事態であり、政治家の多くが参加不可能になることが予想される中で、出席者からは、全体会議や「政治対話」の運営に支障が出るのではないかといった懸念も示されました。
明石康氏(特定非営利活動法人日本紛争予防センター会長)は、「おそらく日中関係にとって最重要の民間外交のパイプである本フォーラムを、いかにお互いの参加者の質を維持しながら、両国に支障のない形で運営していくかを考える必要がある」と指摘しました。リスクがあるということを認識したうえで、予定通りの内容で開催するという方向性を重視しつつ、中国側の意向を的確につかむことが重要だとする意見も多く出されました。
瀬戸雄三氏(アサヒビール株式会社相談役)は、フォーラムを成功に導くために日本側として最大限の努力をし、状況を明確に説明したうえで、中国側主催者と最終調整を行っていくべきではないかと述べました。工藤もこの意見に賛意を示し、「開催も迫っているのでぎりぎりの調整になるが、参加者と議論の質を維持するためにできる限りの努力をしたい」と述べ、そのために実行委員の全面的な協力を求めました。
1カ月後に迫った「第5回 北京‐東京フォーラム」に関する動きや、まもなく公表予定の「日中共同世論調査」結果などについては、今後も言論NPOのウェブサイト上で公開していきます。
7月22日、都内ホテルにて、8月下旬に開催予定の「第5回 北京‐東京フォーラム」に向けた第3回実行委員会が開催され、実行委員・オブザーバー含め総勢41名が出席しました。