1月15日(水)、都内ホテルにて言論NPOの「第3回モーニング・フォーラム」が開催され、言論NPOのアドバイザリーボードである明石康氏(元国連事務次長)、川口順子氏(元外務大臣)、宮本雄二氏(元駐中国大使)、武藤敏郎氏(大和総研理事長)を始めとして、企業経営者など約50名が参加しました。
ゲストスピーカーに岸田文雄外務大臣をお迎えし、「安倍政権における外交戦略とアジア外交の位置づけ」についてご講演いただきました。
その後、参加者間で活発な意見交換が行われました。出席者からは、日中首脳会談がいまだに開けない状況を指摘した上で、「首脳会談実現に向けた国内の障害として世論の存在があるのではないか」、また、「この問題にどう対応しようと考えているのか」と質問がなされました。他の出席者からは、「靖国参拝自体が外交問題とならないように、外交力を強化する必要があるのではないか」との提案がなされました。
さらに「70年前の敗戦は何だったのか、日本の社会がもう一度考えて議論するべき」、「死者に対する考え方が日中間で文化的に違うことを理解すれば状況が変わるのでは」などの意見が出されました。
最後に工藤から、第1次世界大戦が勃発した1914年の雰囲気と現在の東アジアにおける雰囲気の類似性を指摘した上で、「政府外交を動けなくする世論ではいけない。国民が課題解決をしたいという認識を持つことが必要である」と当事者意識の重要性を指摘しました。そして、「民間の立場から政府外交の環境を作っていく言論外交を昨年以上に進めていく」と今年の抱負を述べ、会を締めくくりました。
※モーニング・フォーラムは、言論NPO会員、および会員からご紹介いただいた方のみの限定イベントです。月1回のペースで各界からゲストスピーカーをお招きして開催します。
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