言論NPOは創業以来、日本の民主主義の課題に取り組んでいます。「私たち市民が強くなることで民主主義を強く機能させたい」というのが私たちのミッションだからです。有権者と政治を繋ぐために、選挙時の公約評価・マニフェスト評価や、民主主義の関する議論を行い、アジアや世界のシンクタンクとの対話も行っています。
世界では民主主義国の後退が指摘され、その有用性が問われる事態になっています。また、日本でも政治とカネの問題が後を絶たず、政治不信が高まる事態になっています。
言論NPOが毎年行う世論調査や、世界のシンクタンクと連携して実施する「55カ国の民主主義に関する世論調査」などでは、日本の国民の多くが政治家や政党に課題解決を期待しておらず政治家を自分たちの代表とすら思っていないこと、政府・政党・国会などへの不信が世界的に見ても大きな声になっていることが明らかになっています。さらに、若い層を中心に民主主義自体への懐疑的な見方が強まっています。
こうした状況を反映して、2019年秋、日本の政治学者約10氏らで「日本に強い民主主義をつくる戦略チーム」を立ち上げ、国会や政党、選挙、さらにメディアや市民社会など、日本の民主主義の仕組みの点検や議論を開始しました。民主主義の修復や信頼回復、より強靭なものにするためにどのような改革が必要なのか、民主主義の困難に立ち向かう議論を行っています。