2009年「第7回非営利組織評価基準検討会」 報告
11月17日、第7回目となる「非営利組織評価基準検討会」が都内で開催されました。本検討会では「望ましいNPO」に求められる条件とその評価基準について、今年4月より活発な議論を重ねてきました。これまでの「市民性」「社会変革」に関する議論を踏まえ、今回からは3つ目の条件である「組織の安定性」をテーマに議論が行なわれました。
会議には言論NPO代表の工藤泰志のほか、片山信彦氏(ワールド・ビジョン・ジャパン常務理事・事務局長)、多田千尋氏(東京おもちゃ美術館長、日本グッド・トイ委員会代表)、堀江良彰氏(難民を助ける会事務局長)、田中弥生氏(大学評価・学術授与機構准教授)が参加しました。
出席者からは、組織の発展段階によってガバナンスのあり方や組織経営上の課題が変わるため、評価の際にはこの点を考慮する必要があるのではないかといった意見に加えて、経営の安定性が重要である一方で、社会が抱える課題の解決に向けて、非営利組織が常にイノベーションを起こしていくことの必要性も忘れてはならないとの見方が示されました。
また、理事会と事務局の役割分担など、「ガバナンス」にかかわる評価基準については参加者から、各々の組織での実践を例に様々な意見が出されました。
言論NPOでは今年度末に向けて、「望ましい非営利組織」の評価基準を策定することを目標に、この「非営利組織評価基準検討会」や、非営利セクターの関係者による座談会などを通じて準備を進めています。具体的な議論の内容は、今後もホームページ上で随時発信していきます。
文責:インターン河野智彦(東京大学)