第6回エクセレントNPO大賞
受賞者協賛企業インタビュー

2019年1月23日

⇒ 「第6回エクセレントNPO大賞」表彰式 報告へ
⇒ 第6回エクセレントNPO大賞 総評へ
⇒ 「市民賞」審査講評全文へ
⇒ 「課題解決力賞」審査講評全文へ
⇒ 「組織力賞」審査講評全文へ

社会貢献の意欲を持つ社員に そのきっかけを提供することが企業の責任

「第6回エクセレントNPO大賞」
協賛企業

池田肇氏
(野村ホールディングス株式会社 執行役員)

聞き手:田中弥生氏
(「エクセレントNPO大賞」審査委員、大学改革支援・学位授与機構特任教授)


受賞団体の活動現場を自ら訪れ、
どこに参加するか悩んでいる社員に伝えたい

田中:「エクセレントNPO大賞」協賛企業の野村ホールディングス、池田執行役員よりお話を伺いたいと思います。池田さんには、毎回ご参加いただくだけではなく、受賞団体を実際に現地訪問していただいています。

池田:去年、市民賞を受賞した北海道の「アルテピアッツァ美唄」が彫刻家の安田侃さんの美術館を運営されていまして、そこの視察に参加させてもらいました。

田中:行かれてみてどうでしたか。

池田:美術館の概念を変えてしまうようなしつらえに大変感動しましたし、入場料をとらずに、まさに地域と一体となった美術館のあり方、そういうものが、美術館という枠を超えて地域に貢献していると思いました。一度行ったら忘れられないし、また行きたくなる。リピーターの方も非常に多いと聞いていますし、大変貴重な経験をさせてもらいました。

田中:こうやって、協賛企業としてだけではなく、実際にNPOと接点をいろいろと持っていただいているのですが、これは今、どのように活用されようと思っていらっしゃいますか。

池田:企業において、今、働き方改革とかセカンドライフというものが大きな課題になっています。社員も、そういう機会があれば参加したいという潜在的なニーズはものすごくあると思います。ただ、「どこに参加していいか分からない」という悩みがあるのも事実なので、いろいろな団体の活動を拝見させていただいて、そういう現場の声を社員に届けることで、あるいは場合によってはご紹介するようなことで、社員がいろんな取り組みをできるようなサポートをしていきたいと思っています。今はまだ途中ということだと思いますが、そういうことを見据えて、私としてもできるだけ、現場でどういうことが行われて、どういう悩みがあるのか、共有していきたいと思います。


パラレルキャリアが重みを増す時代、
ボランティア活動への会社の後押しが必要に

田中:「人生100年時代」の中で、パラレルキャリアとかセカンドキャリアと言われていて、在職中も、また退職後も、どうしたらいいのかと悩んでいる企業人は少なくないと思います。そういうときに、ボランティア活動を会社が後押しするというのは、とても大事だと思うのですが。

池田:もちろん、非常に重要なことだと思っています。ただ、今回、社員へのインタビューとかアンケートを通じて、社員がボランティアに参加しやすい、あるいは参加したくなるようなプログラムをきっかけとして用意するということは、一歩踏み出す上で非常に重要なことだと思っています。活動を進めていく中で、いろいろ自分自身で見えてくれば、それぞれがそれぞれの活動を深めていくということだと思うのですが、そのきっかけを作るということは、ある意味で社員のモチベーションにもつながっていく話だと思います。
「世の中に貢献したい」と思っている人はたくさんいると思うので、今までの企業人としての経験を、NPO、非営利団体の中で活かせる場がきっとあると思います。それをつなげていくのが我々の責任ではないかと思っています。

田中:とても楽しみにしています。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

池田:よろしくお願いします。

1 2 3 4 5 6