今回の鳩山政権の「100日評価」は、安倍政権、福田政権、麻生政権に続き4回目になります。今年は8月の衆議院解散総選挙で民主党への政権交代が行われ、マニフェストを軸とした政策実行のプロセスが問われ始めています。そのため、鳩山政権やその政策課題の評価にとどまらず、閣僚の評価や連立与党3党のマニフェスト自体の評価を問う設問も盛り込まれています。
アンケートで浮かび上がった鳩山政権の100日時点での評価は、鳩山首相の指導力への疑問等もあり、回答者の半数が発足時と比べると「期待以下」と回答し、今後の政権運営についても「期待できない」と見る人も半数に及んでいます。政権の実績に対する評価でも「内政、外政いずれも評価できない」とする見方が4割にのぼり、鳩山政権がこの100日で手がけた29項目の政策分野のうち「適切」あるいは「今後期待できる」という回答が半数を超えたのはわずか6項目という結果となりました。
首相のこの100日間の「実績や資質」に関わる8項目を5点満点で見たときの平均は2.4点で、その中でも指導力に対する評価は特に厳しいものとなっています。
この他、先の選挙で民主党など与党が掲げた主要な約束に対する現時点での判断を尋ねたところ、「高速道路の段階的無料化」「子ども手当」「農家への戸別所得保障」「公立高校の授業料の実質無料化」といった民主党の主要な公約に関しては、約7割が「修正」や「取りやめ」を求めていることもわかりました。
<調査手法と回答者の属性について>
アンケート調査は2009年12月上旬から約2週間の日程で調査票の郵送やメールの送付によって行われ、言論NPOの活動にご参加、あるいはご協力をいただいている各分野の有識者、ジャーナリスト、企業経営者、官僚など324人から回答をいただきました。
回答者の属性は、男性が84.9%、女性が13.9%となっています。年齢別でみると、10代が0.0%、20代が11.4%、30代が9.9%、40代が21.9%、50代が22.2%、60代が20.4%、70代が11.1%、80代が0.9%です。回答者の職業は、公務員が6.5%、サラリーマンが18.8%、企業経営者が8.3%、企業幹部が7.4%、マスコミ関係者が13.0%、学者・研究者が8.3%、NPO・団体関係者が12.7%、政治家が1.2%、大学生が7.4%、自営業が3.7%、自由業が1.2%、その他が9.0%となりました。
「鳩山政権100日評価」 有識者324人の発言集をみる
アンケート調査は2009年12月上旬から約2週間の日程で調査票の郵送やメールの送付によって行われ、言論NPOの活動にご参加、あるいはご協力をいただいている各分野の有識者、ジャーナリスト、企業経営者、官僚など324人から回答をいただきました。
回答者の属性は、男性が84.9%、女性が13.9%となっています。年齢別でみると、10代が0.0%、20代が11.4%、30代が9.9%、40代が21.9%、50代が22.2%、60代が20.4%、70代が11.1%、80代が0.9%です。回答者の職業は、公務員が6.5%、サラリーマンが18.8%、企業経営者が8.3%、企業幹部が7.4%、マスコミ関係者が13.0%、学者・研究者が8.3%、NPO・団体関係者が12.7%、政治家が1.2%、大学生が7.4%、自営業が3.7%、自由業が1.2%、その他が9.0%となりました。
「鳩山政権100日評価」 有識者324人の発言集をみる
100日時点での鳩山政権の支持率は33.0%(不支持率41.4%)、半数が発足時と比べると「期待以下」と評価。今後の政権運営についても半数が「期待できない」と回答しています。
政権交代による政治の変化への期待から、鳩山政権には発足当時から高い期待が集まっていましたが、この期待が、100日時点でかなり落ち込んでいることが明らかになりました。
鳩山政権を「支持する」という回答は33.0%で「支持しない」の41.4%を下回る結果になりました。この傾向は、自民党政権下で早期退陣となった福田政権の100日時点で言論NPOが行ったアンケート調査結果(支持率31.9%、不支持率41.2%)に近いものでした。
また、発足時に抱いていた期待と比べて、100日時点での鳩山政権をどう思うか尋ねたところ、「期待以下」という回答が52.5%と半数以上にのぼりました。「期待通り」と答えた人は18.5%と2割以下にすぎず、「期待以上」はわずか3.1%にとどまりました。また、「そもそも期待していなかった」も2割程度(23.1%)となっています。
では、鳩山政権は誕生時、どんな役割を期待されたのでしょうか。鳩山政権に本来期待されていた役割を問う設問で最も多かった回答は、「既得権益に基づいた政治や行政の構造を徹底的に壊すこと」 (46.0%)と「新しい時代に即して社会全体を組み替えること」 (45.7%)でした。「米軍基地を沖縄、あるいは日本から移転させること」(0.3%)や「対等な日米関係を構築すること」(3.4%)との回答は5%以下にとどまりました。
さらに「鳩山政権の今後の政策運営に期待できるか」という問いに対しては49.4%が「期待できない」と回答しており、「期待できる」と答えた人は15.7%にすぎませんでした。
また、内政、外政問題に対する鳩山政権の取り組みで最も多かったのは「内政、外政いずれも評価できない」の40.1%で、「内政は評価できる」と回答した人が32.7%とそれに続きましたが、「外政を評価できる」とする人はわずか3.7%にすぎませんでした。
首相の「100日間の実績」や「首相の資質」は5点満点で2.4点。「人柄」への評価は高いものの、「指導力」は1.7点と自民党末期の麻生政権に並ぶ水準です。
続いて、100日時点で見た鳩山首相の資質や政権の実績に関して、①首相の人柄、②首相の政策決定におけるリーダーシップや政治手腕、③首相としての見識、能力や資質、④政権として実現すべき基本的な理念や目標、⑤既に打ち出されている政策の方向性、⑥これまでの政策面での実績、⑦鳩山政権を支えるチームや体制づくり、⑧国民に対するアピール度、説明能力、の8項目について、「よい」(5点)「ややよい」(4点)「ふつう」(3点)「ややよくない」(2点)「よくない」(1点)と「わからない」の6段階で評価してもらいました。
今回の評価ではこの首相の資質を問う8項目の評価を5点満点で点数化してレーダーチャートで表示しています。
この8項目の平均は2.4点で、自民党の安倍、福田、麻生の各政権の100日評価と比較すると麻生政権の1.8点、福田政権の2.3点、安倍政権の2.2点をわずかに上回っています。最も評価が高かったのは「首相の人柄」の3.4点でしたが、「指導力や政治手腕」への評価は1.7点と極めて低く、回答者の76.9%が「ややよくない」あるいは「よくない」と回答しています。この水準は自民党末期の麻生政権の1.6点に並ぶ水準です。
実績やチームづくりも、それぞれ2.1点と低い水準ですが、過去3政権と比較してみると、「基本的な理念や目標」(2.7点)、「政策の方向性」(2.6点)などについては比較的高い評価が与えられています。
鳩山政権がこの100日で手がけた29項目の政策分野で、「うまく対応できておらず、今後も期待できない」が半数を超えたのは普天間の基地移転等11項目に及んでおり、「適切」あるいは「今後は期待できる」との声が半数を超えたのは6項目にすぎませんでした。 次に鳩山政権がこの100日の間に行った29項目の個別課題への対応や政策などに関して、回答者に評価を求めました。それぞれの課題に対し、この100日時点で「適切である」「うまく対応できていないが、今後期待できる」「うまく対応できておらず、今後期待もできない」「わからない」の4段階で評価してもらいました。
その結果、「適切」との回答は全ての項目で少なく、うち18項目は10%未満の回答でした。最も多いのは「行政刷新会議による無駄削減の動き(事業仕分け)」の30.6%でした。また、「適切」と「うまく対応できていないが、今後期待できる」という回答が合わせて半数を超えた項目は、わずか6項目とどまりました。
一方、「うまく対応できておらず、今後も期待できない」との厳しい見方が半数を超えたものは11項目にのぼり、特に「政策実行を巡る国民新党、社民党との連立与党間の調整」(80.9%)、「在日米軍の普天間基地移転問題」(78.1%)、「中長期の成長戦略と財政再建の道筋」(66.7%)、「政策決定における首相のリーダーシップや統率力」(66.0%)などが目立ちました。
閣僚の評価で「プラスの評価」が半数を超えたのは「実行力」で前原、仙谷、藤井の3大臣、「官僚を使いこなす能力」では藤井大臣のみ、「国民に対するアピール度」では前原、仙谷の2大臣でした。「わからない」が3分野で共通して多かったのは中井、千葉の2大臣です。
鳩山政権の16名の閣僚(首相を除く)については、「実行力」「官僚を使いこなす能力」「国民に対するアピール度」の3項目を「非常に評価できる」「どちらかといえば評価できる」「どちらともいえない」「どちらかといえば評価できない」「全く評価できない」、さらに「わからない」の6段階で評価してもらいました。
まず「実行力」に関して「非常に評価できる」と「どちらかといえば評価できる」とのプラスの回答が合わせて半数を超えたのは、前原国土交通大臣、仙谷行政刷新担当大臣、藤井財務大臣の3氏だけでした。「どちらかといえば評価できない」「評価できない」との回答が相対的に多かったのは福島消費者等担当大臣(43.5%)と、国家戦略担当の菅大臣(35.1%)でした。
「官僚を使いこなす能力」については、「非常に評価できる」と「どちらかといえば評価できる」の合計が半数を超えたのは財務大臣の藤井氏(50.3%)だけでした。逆に「どちらかといえば評価できない」「評価できない」との回答が相対的に多かったのは福島大臣の45.7%、長妻大臣の31.8%でした。
「国民に対するアピール度」でプラスの評価が半数を超えたのは、前原大臣の71.3%と仙谷大臣の53.4%でした。いっぽうで「どちらかといえば評価できない」「全く評価できない」というマイナスの回答が相対的に多かったのは農水大臣の赤松氏(37.7%)と福島大臣(37.0%)、文部科学大臣の川端氏(34.9%)などです。郵政改革担当大臣の亀井氏に関してはプラスの評価が43.2%、マイナスの評価が37.0%と見方が分かれています。
また、3項目について「わからない」との回答が共通して多かったのは国家公安委員長の中井氏と法務大臣の千葉氏でした。
鳩山政権が「来年の参議院選挙までに優先して取り組むべき課題」として最も多かった回答は「経済成長戦略」と「目指す社会像とその政策体系の提示」でした。また、現在、鳩山政権が国民に説明を問われている課題で、最も多かった回答は「日本の今後の経済成長に向けた戦略」と「民主党が目指すべき社会と改革の目標、そのための中長期の道筋」です。 次に、来年7月の参議院選挙までに鳩山政権が今後優先して取り組むべき課題や、現在、鳩山政権が国民に説明を求められている課題についても尋ねました。
まず、来年7月の参議院選挙までに優先して取り組むべきもの、解決すべきものについて最も多かった回答は「経済成長戦略」の55.9%で、「目指す社会像とその政策体系の提示」が54.9%でほぼ並びました。さらに、「在日米軍普天間基地の移設問題」(43.8%)、「中長期の経済再建の道筋」(37.7%)、「マニフェストの見直しやつくり直し」(35.5%)などが続いています。
民主党マニフェストの目玉政策であった「子ども手当の創設」や「公立高校授業料の無償化」、「高速道路の無料化」などを挙げた人の割合はいずれも1桁台にとどまりました。
また、鳩山政権が現在、国民に説明を求められているものとして、最も多かった回答も「日本の今後の経済成長に向けた戦略」の52.5%で、全体の半数を超えています。「民主党が目指すべき社会と改革の目標、そのための中長期の道筋」(44.8%)、「選挙時のマニフェストの何を守り、何を修正するのかを明らかにして『政府の約束』として説明すること」(37.7%)や「基地移転に伴うアメリカとの関係悪化の改善と対米外交の進め方」(36.1%)などがそれに続きました。
4割の人が「鳩山政権は来年7月の参議院選挙まで」と回答しています。 「鳩山政権はいつまで続くか」という設問では、4割近い38.6%の人が「来年7月の参議院選挙まで」と考えていることがわかりました。「来年7月の参議院選挙から、衆議院の任期満了まで」と答えた人は32.1%で、「衆議院の任期満了後も続く」と、次回の衆議院選挙後も続くと考えている人はわずか6.4%でした。「わからない」との回答も22.1%ありました。
今の日本の政治に変化を期待している人が多い一方、現実の政治については「ポピュリズムが一層強まる時期」と不安視する回答が多数を占めました。
鳩山政権の100日を見た段階で、日本の政治の現状について判断を求めたところ、約4割にあたる40.7%の人が「これまでの政治を一度壊し、新しい国や政府、社会のあり方を模索する時」と回答し、日本の政治に変化を期待していることがわかりました。しかし、こうした変化に対する期待が、現状の二大政党制を軸とした政治の変化とはなかなか結びついてはおらず、むしろ、政治の混乱に不安が広がっていることがわかりました。
39.5%の人が、今の政治を「未来の選択肢が政党から提起されないまま、サービス合戦や官僚たたきに明け暮れ、ポピュリズムが一層強まる時期」との回答しており、「政治的な混迷や空白の始まり」との回答も27.2%と、3割近くにのぼりました。また、「既成政党の限界が明らかになり、政界再編や新しい政治に向かう過度期」と見る人も29.9%となり、これに対して、「日本の改革のビジョンや課題解決の競争によって、本当の二大政党制をつくりだす時期」と、二大政党制の実現を期待する声は17.6%にとどまっています。
4割以上が今後の民主党に「期待できない」と感じていますが、今の自民党にも7割が「期待できない」と答えています。また、4割は既存政党自体に失望していることがわかりました。
さらに、今後の自民党と民主党への期待感についても聞きました。まずは今年8月の総選挙で野党となった自民党の今後について「期待できる」と答えた人は「非常に期待できる」(0.9%)、「どちらかといえば期待できる」(10.8%)との回答を合わせても11.7%にとどまりましたが、「どちらかといえば期待できない」(42.0%)、「全く期待できない」(24.7%)との回答は合わせて67.6%と、7割近くにのぼりました。
期待できない理由として最も多かったのは「古い党の体質から抜け出せず、党の刷新への覚悟が感じられないから」の52.8%、次に多かったのは「日本の未来に対して対立軸を示しきれず、攻めに転じる力が見えないから」の38.9%でした。
同様に、民主党についての評価を尋ねてみたところ、「非常に期待できる」(4.3%)、「どちらかといえば期待できる」(25.3%)との回答は合わせて29.6%でした。しかし、「どちらかといえば期待できない」(31.2%)、「全く期待できない」(13.3%)との回答は合わせて44.5%と、「期待できる」との回答割合を上回りました。「どちらともいえない」との回答も22.8%ありました。
期待できない理由としては、「連立の枠組みに縛られすぎていること、さらに党内も右から左まで立場が様々であり、政策実行の統合力に疑問があるから」(41.7%)、「政策の方向は選挙対策色が強く、ポピュリズム的な対応が目立つから」(41.0%)、「政党として日本の将来や成長政策に向けた構想力に乏しく、政策立案能力に疑問があるから」(34.0%)が特に多くの回答を集めました。
さらに、現在の日本の既存政党への期待感を尋ねる設問では、「期待していない」(38.6%)との回答が「期待している」(23.5%)との回答を上回りましたが、「どちらともいえない」と答えた人も32.4%にのぼっています。期待していない理由としては「既存の政党は新しい日本に向けた構想力が乏しく、課題解決能力が不足しているから」との回答が52.8%と、圧倒的多数を占めました。「既存の政党は異なる意見が党内に混在するなど、組織として体をなしていないから」(19.2%)などがそれに続いています。
政権交代によって新しい政治に向けた動きが期待される一方で、自民党・民主党を含む既存政党そのものに限界を感じ始めている人も多いことがわかります。
選挙時の民主党のマニフェストの実行に関しては、半数を超える60.5%が「部分的に修正すべきだ」と回答しています。また「全面的につくり直すべきだ」との回答も23.1%となっています。
ここからは、与党が2009年8月の選挙で掲げた「マニフェスト」を現時点でどう評価するかについていくつかの質問を設けました。
まず、総選挙の際、民主党のマニフェストを支持して投票を行ったかどうかについて「マニフェストの内容を支持したから、民主党に投票した」と答えた人は13.0%にとどまりました。いっぽうで「民主党に投票したが、マニフェストの内容は重視しなかった」との回答は16.4%、「民主党に投票したが、マニフェストの内容には疑問や反対の気持ちがあった」との回答は27.2%でした。「民主党には投票しなかった」と答えた人は39.2%と4割近くにのぼりました。
これを「民主党に投票した」と答えた183人の中で見てみると、「民主党に投票したが、マニフェストの内容には疑問や反対の気持ちがあった」という回答が半数近い48.1%にのぼっています。「マニフェストの内容を支持したから、民主党に投票した」という回答は最も少ない23.0%でした。 次に、選挙時のマニフェストの実行に関して尋ねたところ、最も多かった回答は「部分的に修正すべきだ」で、全体の半数を超える60.5%にのぼっています。「全面的につくり直すべきだ」との回答も23.1%となっています。
これに対して「内容にも満足しており、実現すべきだ」あるいは「選挙で国民に問うた以上、内容にかかわらず実現すべきだ」と、そのまま実現すべきだと答えた人はそれぞれ2.5%、6.2%にとどまりました。
マニフェストの修正やつくり直しが必要な理由としては、「約束した財源確保に成功しておらず、国債増発に頼るしかなくなっているから」との回答が最も多い39.9%を占めました。「政策間の整合性がばらばらで、何が優先されているのかわからないから」(31.7%)、「選挙の約束は『ばら撒き』リストになりがちであり、特に今回はその傾向が強いから」(31.4%)などがそれに続いています。
民主党の選挙時の主要マニフェスト42項目で「修正して実施すべき」と、「実施すべきではない」との回答が合わせて半数を超えているのは18項目でした。「高速道路の段階的無料化」「子ども手当」「農家への戸別所得保障」「公立高校の授業料の実質無料化」など民主党の主要な公約に関しては、約7割の回答者が修正や取りやめを求めています。 次に、選挙で民主党が示したマニフェストの主な項目(計42項目)について、そのまま実行すべきか、修正が必要か、あるいは止めるべきかを尋ねてみました。
「公約通り実施すべきだ」の回答が半数を超えたのは、「国が行う契約を適正化するため、情報公開を義務付け、契約の事後検証等を行う『監視等委員会』を設置する」(70.1%)など14項目で、「修正して実施すべき」と、「実施すべきではない」との回答が合わせて半数を超えたのは18項目でした。
「修正すべき」と「実施すべきでない」を合わせた回答が特に多かったのは、「高速道路の段階的無料化」の79.1%、「子ども手当」の76.5%、「農家への戸別所得保障」の71.0%、「公立高校の授業料の実質無料化」の69.7%で、民主党が重点政策として掲げた政策に修正や取りやめを求める声が多いことがわかります。
「実施すべきではない」という回答が最も多かったのは「高速道路の段階的無料化」(59.3%)、「派遣労働者の常用雇用を拡大し、製造現場への派遣を原則禁止する」(41.0%)などでした。 「修正して実施すべき」との回答が多かったのは「子ども手当」(44.1%)、「主体的な外交戦略を構築し、緊密で対等な日米同盟関係をつくる」(41.0%)などでした。
社民党や国民新党の主要公約の中でも、在日米軍基地の縮小や中小企業支払い猶予制度には「支持しない」との回答が多数を占めています。
最後に民主党と連立政権を組む社民党、国民新党のマニフェストの主要項目についても、現時点での支持、不支持を尋ねてみたところ、まず社民党マニフェストの主要項目(7項目)について「支持しない」の割合が半数を超えたのは、「沖縄などの米軍基地の縮小・撤去を進める(普天間基地の閉鎖・返還、「グアム移転協定」の廃棄を要求)」(54.6%)、「温室効果ガスを2020年までに30%、2050年までに80%削減する(いずれも90年比)」(51.9%)、「労働者派遣法を抜本改正する(2か月以下の労働者派遣の禁止、製造業派遣の原則禁止)」(51.5%)でした。
また、国民新党のマニフェスト8項目に関して聞いたところ、「支持しない」が「支持する」を上回ったのは、「郵政民営化を見直す」の不支持55.9%(支持20.7%)、「中小企業向けに、最長3年の支払猶予制度を新設する」の不支持55.2%(支持は16.7%)、「無利子非課税国債を発行する」の不支持50.6%(支持は17.6%)の3項目でした。
⇒詳細な「鳩山100日評価結果」はこちら
【調査に関するお問い合わせ】 このアンケートに関してご不明な点などがございましたら、言論NPO事務局までお問い合わせください。
(TEL:03-3527-3972 担当:宮浦・高田)