工藤:CSIS(米戦略国際問題研究所)のジョンソン中国部長と1時間ほど議論してきました。非常に面白かったです。アメリカではオバマさんが再選され、中国では習近平さんが新しい国家主席に選出されて両大国の新政権による初めての首脳会談が9月に行われるとのことでした。アジアの大きな変化の中で、アメリカはどのように中国と付き合っていくのか、将来へ向けて新たな協力関係が模索されるのか、今後の成り行きが注目されます。しかし、ジョンソン部長によれば、アメリカのアジア・リバランスの政策が順調に進んでいないそうで、大きく修正される可能性があるのではないか、ということでした。
それから、尖閣問題に関しては、何とか大丈夫だろうという認識でした。ただ、中国は経済的な改革をかなり進めないといけないということを指導者は知っています。しかし、それが順調にはいっていないようで、中国経済がうまく構造改革を進められるかどうか、強い期待感を持ちながらも注意して見守っていくようです。ジョンソンさんを初めとして、これからいろいろな人たちと会いますので、ワシントンでの対話を、私たち言論NPOが行う対話に活かしていきたいと思います。