評価が高かった安倍・オバマ首脳会談 ―米側に伝わった日本の日米関係重視

2013年3月14日

 工藤:ワシントンは寒いです。私は今、米議会の上院に来ています。先ほどの会合でも、アメリカ、アジアのリバランスのことや、尖閣の問題などについて議論してきましたが、日本と違う認識なので、少し驚いています。オバマ政権のアジア、太平洋のリバランスということが、議会でもなかなか理解されていないということでした。逆に、日本の政局のことをかなり聞かれました。

 先日の安倍総理とオバマ大統領の首脳会談への評価が非常に高いものでした。こちらに来る前に立ち寄ったヘリテージ財団の研究者も同じことを言っていました。日本が日米関係を非常に重要視している、ということがアメリカに伝わっているのは非常にいいことだと思います。しかし、今後、日米関係をどういう方向に持っていくのか、という議論の作り方を考えないといけないな、と思いました。これから下院にも行くのですが、上院の議員は、日米関係を発展させたいという気持ちを持っていました。しかし、その論理構成をどうするのか、宿題を得た感じがします。

 いずれにしても、こういう対話は重要だと思いますし、言論NPOみたいな組織が日本にあるということに、アメリカの皆さんは非常に驚いていました。やはり、民主主義を強くするためにも、中立で独立のシンクタンクの役割が重要だと思っていますので、色々な人たちと話をして、改めて頑張ろうと思いました。また、報告します。