世界のパラダイムシフトが起きる中、政府ではない主体による課題解決に取り組む動きが世界各国で始まった |
工藤:言論NPOの工藤泰志です。今、アメリカの外交問題評議会CFRの本部前にいます。今日まで2日間、CoCの会議に世界25カ国のシンクタンクが集まり会議を行いました。
健全な輿論・オピニオンをつくり、課題解決の流れをつくる動きが始まった
今朝は世界の25カ国がグローバル課題に関するこの2年間の調査レポートを発表し、その記念の会議が行われました。国境を越えたシンクタンクが、国境を越えた課題に関して解決のための努力を行い、発表する取り組みは非常に重要だと思います。
そして言論NPOが日本で実践したかったことを世界では既に動いていることを知り、勇気をもらいました。私たちは、日本の中で世界の課題について議論し合う「東京会議」を発足させるために準備を行っています。既にチャタムハウスは「ロンドン会議」を発足させているので、チャタムハウスの代表と議論をしました。またドイツ、ブラジル、インドネシア、インド、米国とも議論をしましたが、世界のそれぞれの国が世界の課題について挑み、健全な輿論・オピニオンを作り、課題を解決する流れを作ることが重要だということを再認識しました。
日本にグローバルな課題について議論し合う言論の舞台を作る動きを
今回はエボラ問題で、WHOの改革について否定的な議論もありましたし、核の問題、ウクライナ問題は大国が力で相手国の主権や領土を侵していく事態をどう考えればいいのか、かなり大きなパラダイムなり、世界のパワーチェンジが起こっている中で、世界がどのような形で平和的な秩序を作り直すのか。その時に政府ではない様々な主体がそれにどうかかわってリーダーシップを発揮していくのかという、言論NPOが考えている問題意識を各国のシンクタンクみんなが持っていました。そうしたチームに言論NPOとして参加できたのは、非常に光栄でしたし、その動きが始まっていることに感動しました。
今回の議論はCoCにとっても4回目となり、具体的なネットワーキングづくりと新しいチャレンジが始まっています。今回の会議を踏まえて東京に戻り、日本の社会の中にグローバルな課題について議論し合うような言論の舞台を作りたいと思っています。そうした覚悟を決めたCFRの前から工藤が報告をしました。
明日からワシントンの要人と議論をして、日本に戻りたいと思います。
ワシントンからの報告 記事一覧
― 多くの手応えを感じた6日間のワシントン訪問を振り返って
― ブルッキングス研究所、マンスフィールド財団、外交問題評議会、ピューリサーチセンター会談報告
― 「カウンシル・オブ・カウンシルズ(CoC)」年次総会(於:ワシントン)報告
― 世界のシンクタンク会議を前に、ワシントンからの報告