【vol.2】 緊急インタビュー『日本の株価下落を、どう読むか』

2002年9月12日

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■■■■■言論NPOメールマガジン 
■■■■■Vol.2
■■■■■2002/09/12
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言論NPOは、日本の政策課題について本物の責任ある議論を、ウェブ、雑誌、フォー
ラム等で展開しています。人任せの議論では決して日本の将来は切り開けないからで
す。政策当事者や財界人らが繰り広げる、白熱の議論の一部を皆さんに公開します。
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●INDEX
■ 北城恪太郎×横山禎徳 対談『企業のガバナンスをどう構築するか 第2回』
■ 榊原英資インタビュー 『政治の介入を排除し規制緩和を徹底せよ 第2回』

─TOPIX─
■ 緊急インタビュー『日本の株価下落を、どう読むか』
  宮内義彦(オリックス会長)、松井道夫(松井証券社長)、深川由起子(青山学
  院大学助教授)
■ 9月6日 「道路問題を考える知事座談会」報告
       岩手・増田、三重・北川、和歌山・木村、鳥取・片山の4県知事参加
■ 8月28日「第1回アジア戦略会議」報告

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■ 北城恪太郎×横山禎徳 対談『企業のガバナンスをどう構築するか 第2回』
  北城恪太郎 (日本アイ・ビー・エム会長)
  横山禎徳 (元マッキンゼー・アンド・カンパニー・ディレクター)
                       司会 工藤泰志・言論NPO代表
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小泉政権の改革は一言でいうと、肥大化した官のシステムを壊し、民間の経済を立て
直すところにあります。ところが、株式市場を初めとしたマーケットはこの間、逆に
縮小し、民間経済の活性化は進んでいません。私たちはこの原因の一つは企業経営の
ガバナンスの問題にあると考え、この7月から議論を行ってきました。4月のみずほ
フィナンシャルのシステム障害も相次ぐ企業の不祥事もそこに論点があります。日本
アイ・ビー・エムの北城恪太郎会長とマッキンゼーの横山禎徳元代表はこの「みず
ほ」の問題を題材に具体的なガバナンス構築のあり方を提言します。


●経営トップと取締役会の関係性の矛盾

横山 今の日本の企業の状況というのは、おそらく1930年代にできたものであっ
   て、それ以前はきわめてダイナミックな資本主義が見られました。会社の乗っ
   取りもあれば、プロキシー・ファイト、いわゆる委任状合戦もあり、経営トッ
   プをスカウトしたり更迭したりといったことも起こっていた。ところが大政翼
   賛会をきっかけとしたのか、そういった状況が変わってしまって、それ以降の
   経営、戦後の経営は今のような状況なのです。財閥解体後に株の持ち合い制度
   ができ、しかもそこへ金融機関も入ってきて、金融機関との株の持ち合いとい
   うふうになっていった。

   これは経営者にしてみれば、非常に安定的で、楽だったと思うんですね。しか
   し株式の持ち合いがだんだん減ってくると、それを投資信託と年金が置き換え
   るようになってきた。その場合、株主は外国人投資家の割合が多くなっている
   が、彼らは非常に揮発性の高い株主と言える。外国人株主が多い企業のリスト
   を見れば、ステート・ストリート・バンクとかチェースなどマスター・トラス
   ティーが並び、さらにミューチュアル・ファンドが並んでいますが、彼らは高
   い運用益のみが目標で、この企業は投資先としてダメだと思えばさっさと消え
   ていく。企業のガバナンスが言われるようになったのは、今、株主がそのよう
   な人たちに変わりつつあるからで、企業はこれまでどおり昔ながらの経営をし
   ていくわけにはいかなくなっているのです。

   だから、ガバナンスというのは、別に崇高な話をしているわけではなくて、も
   のすごく現実的な話なんです。ステークホルダーはたくさんいるけれど、今、
   「従業員のため」と言っていたら企業がうまく回るかどうか。「株主のため」
   と発想した方が良循環ができるでしょう。ただ、その一方で株主だって、そん
   なに立派な精神をもっているわけではありません。アメリカの極端な例です
   が、株主の価値を最大にするために、一番業績がいいとき、株主価値が一番高
   いところで売り払ってくれと要求が出たりする。株主がそこまで言うのはどう
   かと思いますが、経営者は自分の意思をもちつつ株主の要求にどこまで応える
   か、そのバランス感覚が必要になっている。

北城 そうですね。今の利益を最大にしたいという株主もいれば、ずっと株をもつか
   ら長期的に株主価値、企業の価値を高めてほしいという株主もいます。機関投
   資家には各期で業績を報告しなければいけないから短期の要請もあると思いま
   すが、ここで私が言いたいのは、株主にいろいろな人たちがいるのはともか
   く、株主が今の経営者の経営がダメだ思ったとき、交代させる仕組みがあるか
   どうかです。

工藤 交代させて、新しい経営者を決める仕組みですね。

北城 ええ。日本の企業にもそういった仕組みはあるはずなんですね。株主総会で取
   締役が選ばれ、取締役が社長、会長を選ぶ。商法にも仕組みはそう書いてあり
   ます。しかし、社長、会長が取締役候補を選んで、それが株主総会で認められ
   るのが現実ですから、結局、社長、会長の経営がおかしくても取締役は反対で
   きない。自分の任命権者が経営をしているわけですから。経営トップが行って
   いることがおかしいと思ってもそれに反対する仕組みがないのです。

横山 私は企業の組織設計というのを50以上手がけましたが、多くの日本の企業の組
   織図を見ると、まず一番上に会長があり、次に社長が書かれていますね。

北城 そして取締役会は横のほうに書いてあります。

横山 アメリカの企業の組織図では、取締役会、ボード・オブ・ディレクターズが一
   番上に書いてあるんです。翻って日本では、取締役の位置付けが従業員の延長
   でしかない。先ほどのお話のように、取締役たちは経営トップから「もういい
   よ」と言われないかとびくびくしながらその席にいるわけです。

北城 その仕組みを直さずに、ガバナンスを何とかしなくてはと言ってみたところ
   で、それは個々の企業の問題になり、立派な経営者が来れば立派な経営が行わ
   れるし、おかしな人が来ればおかしな経営になってしまう。それが今の日本の
   実状だと思いますね。

工藤 そういう仕組みを変えなければという経営側の動きも見えますが、なかなか進
   まないようです。

北城 それは本来なら株主からのいろいろな圧力や市場の圧力で変わるものだと思う
   のですが、結局、戦後50年ずっと今のような仕組みでやってきたから、急に変
   えるのは大変ですよ。社長、会長が取締役を任命するんだという意識が染み付
   いているから、その仕組みを変えようにもなかなか前には進まないでしょう。

横山 だから株主が経営者を更迭するなどということは、今の企業では起こり得な
   い。そもそも、後継者をだれがどのように選ぶかというところさえ不透明なの
   です。本音は別として、アメリカの企業が全く透明だとは言いませんが、しか
   し、建前をきちんと言うのは間違いない。例えばシティコープがジョン・リー
   ドを選んだ時、その以前からリストン会長が「シティコープは銀行ではない」
   と言い始めていた。ジョン・リードのリテール・バンキング部門はシステムの
   償却負担で赤字を出していたが、黒字転換したところで、「後継者をジョン・
   リードにしたい。なぜなら彼はバンカーではないから」と言った。むろんリス
   トンはジョン・リードに後を継がせたいと前々から思っていたのでしょうが、
   理屈をきちんと説明して株主を納得させ、取締役会の承認を得て決めた。そん
   な仕組みは日本にはあまりないと思います。

北城 米国のほとんどの企業では、独立した社外取締役 - 独立というのは、取引先の
   トップとか銀行のトップ、系列グループなどのトップではなくて、一人ひとり
   の見識から株主の意向を代表する取締役 - が半数以上いるから、彼らに納得の
   いく説明をしない限り、後継者の決定がなされません。現役の経営トップは自
   分が後継者にふさわしいと思う人間を育てますが、独立した社外取締役に客観
   的な評価を伝え、その賛同を得てから選ばれます。確かにその仕組みがあるか
   ら、透明性も高まりますね。そういう意味では、コーポレート・ガバナンスを
   言うときには、だれを次の経営のトップにするか、あるいはだれを次の取締役
   にするかといったことを議論する場が必要で、それは社内の人ではなくて、株
   主の目で考えられるような人たちがやらなければいけません。

   また、企業の内部で不正が起きていないか、経営の仕組みがしっかり動いてい
   るか、そういったことを見る監査委員会も必要でしょうし、トップの給料など
   経営者の業績を評価し処遇する仕組みも必要でしょう。日本の場合はトップが
   自ら減給したり昇給したり決めてしまうわけで、こういうところも本来なら独
   立系の人が行うようにしなくてはいけないと思います。


                           ──次号へつづく──


●上記の記事はウェブサイトにも掲載されております。
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■ 榊原英資インタビュー『政治の介入を排除し規制緩和を徹底せよ 第2回』
  榊原英資 (慶應義塾大学教授)
                       司会 工藤泰志・言論NPO代表
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日本の民間経営は本来、株主や顧客などのプレッシャーに晒され、それに応えようと
して経営を行います。97年に始まった「日本版ビックバン」はそうした市場規律を生
かした経営に転換するための市場改革でした。いわば、経営のガバナンスとビックバ
ンは表裏一体のものです。ところが、日本版ビックバンは昨年、その最終年度を過ぎ
たのにも関わらず、むしろ個人投資家は市場から離れ、大阪ではナスダックが撤退し
ました。金融庁の検討部会でも新しい金融市場の構築について議論が進められ、提言
も出始めましたが、いわばビックバンは成功していないのです。その原因はどこに
あったのか。当時、財務官としてその議論の中心にいた榊原英資・慶応義塾大学教授
が再評価しました。


●銀行の失敗

工藤 銀行がここまで深刻で、再び公的管理に陥る状況は想定していらっしゃいまし
   たか。

榊原 当初は考えていなかったですね。自由化に主眼を置いていましたから。

工藤 でも、自由化が招いた競争により惨憺たる状況に陥った。

榊原 けれども、都市銀行は自由化を望んでいたんです。もちろん外為法改正なんか
   は反対しましたけれども。

工藤 しかし、収益を上げる前に、もともとあった不良債権の重圧が......。

榊原 それは、過去のしがらみを銀行経営者が絶てないところに相当な問題があるわ
   けです。不良債権の問題も同じ。銀行の株式保有を例に取ると、これは早いう
   ちに株を売るべきなんです。体力のあるときに売らなければいけないんだけれ
   ども、売るのが遅い。なぜ売っていないかというと、過去のしがらみなんで
   す。株をもつことによってほかの商売をやっているところがあるわけです。そ
   んなことをやっているから、株式市場で経営を左右されてしまう。

工藤 ようやく今、持ち合い株を少しずつ売りに出している。そうすると、マーケッ
   トが崩れ、株の含み損も出てくる。

榊原 そのくらい、マーケットが崩れないように売れますよ。

工藤 でも、銀行の人たちは無理だという。古い依存関係はまだまだ根強く残ってい
   るんです。

榊原 それを断ち切らなければいけない。日産だってゴーンさんが入ってきて系列破
   壊をやったわけでしょう。銀行もそれをやらなければいけないわけです。

工藤 ならばこそ、銀行の株持ち合い解消などを含めて、間接金融側のシナリオを描
   いておくべきだったのではないかと思うんです。

榊原 僕は内部にいたけれども、フェアに言って、シナリオが描けなかったとは思わ
   ない。そこそこの自由化はできたし、新規参入も進んだ。銀行の側で失敗した
   とまでは言えないのではないのかな。確かに、従来のように銀行が守られなく
   なったのは、やはり金融ビッグバンが原因でしょうけどね。ただ、銀行を倒す
   ことがいいことだと思っているわけではないですよ。ソフトランディングが一
   番いいんだけれども、たとえハードランディングになるとしても、再編はしな
   ければならないというのが行政の目的ですから。銀行の場合、97~98年にか
   けて、結果としてハードランディングになってしまったということです。

工藤 そのリカバリーのために銀行は合併を繰り返し、4大銀行に落ち着いた。

榊原 そう。でも、あれは新しい時代の合併ではない。新しい時代の合併は、片一方
   が破綻、片一方がのむことなんです。

工藤 片寄せすることですよね。

榊原 小さい方が大きい方をのんでもいい。例えば、シティバンクの場合はトラベ
   ラーズにのみ込まれたわけでしょう。自由化された社会とは、本質的に競争社
   会ということなのに、そこでみんな対等にやろうなんて思うからうまくいかな
   い。

工藤 日本は国難があると必ず、鉄鋼会社もそうですけれども、国内企業でなんとな
   くまとまって資本を増やす傾向がありますね。

榊原 本来は外資との合併がなければいけないんです。ヨーロッパだってそれがあっ
   たし、アメリカだって随分ヨーロッパ企業と結びついている。日本だけが、み
   んな日本連合。日産がうまくいったのは、やむを得ずだけれども、ルノーと組
   んだからでしょう。新しい血が入ってきて、新しい発想が入ってくるからうま
   くいくわけです。日本特有のナショナリズムというか、閉鎖的な部分が問題な
   んですよ。金融は今グローバルな商売ですから、日本連合だけでは絶対うまく
   いかない。


●銀行はシステムの構築を急げ

工藤 金融ビッグバンの後にIT革命が起こりました。その中で、例えば松井証券に
   見られるようなネット取引が出てきた。銀行はそういった時代の趨勢にあまり
   対応していませんね。

榊原 けれども、ネット取引が最後までうまくいくかどうか分からないよ。ソニーも
   ネットバンキングをやっているけど、店舗を作らないというやり方に疑問を感
   じます。物理的なアウトレットが全くなくてバンキングができるかどうか。シ
   ティバンクの場合は店舗があって、インターネットでも取引ができる。多様な
   メニューの1つとしてインターネットがあるというのは、これから非常に重要
   なことだと思います。しかし、インターネットだけでやるのは、確かにコスト
   は低くなるけれども、本当にサステイナブル(接続可能)かどうか。IT革命
   というのは若干バブルな部分がある。だから、ITを利用した金融も、当然バ
   ブリーな部分がありますよね。

工藤 僕はすでに一部利用しています。ネットバンキングも含めて、今後銀行はどう
   なっていくんでしょうか。先進国に行くと、銀行のカードなんてどこでも使え
   るし、ショッピングでも使えたり、金融サービスを得ている実感が十分わきま
   す。日本はある意味で遅れていますよね。

榊原 みずほ問題ではっきり出たんだけれども、日本の銀行はシステムがうまくでき
   ていない。これは銀行だけではなく、システムを外注しない日本の体質に問題
   がある。まず外注することでシステムが安くなるんです。それに加えて、シス
   テムを変えるときには、組織を新しいシステムに対応して変えなければいけな
   いんです。ところが、日本ではシステムの方を組織に対応させようとする。海
   外の技術者に聞くと、日本のソフトが一番大変だという。なぜかというと、日
   本は汎用ソフトを使わないからなんです。自分の組織に合わせてソフトをつ
   くってしまう。そもそもシステムとは何かということを、日本人は分かってい
   ない気がします。例えば、コストダウンが必要なら、汎用性のあるシステムを
   構築し、市販されているソフトをうまく使わなければいけない。自分の組織に
   合わせてシステムを変えてしまうと、ソフトウエアをつくるコストは2、3倍に
   膨れ上がってしまう。しかも、特定のハードウエア会社と結びついてそれを
   やっている。だから、本来の意味でのシステム志向になっていないわけです。


●証券会社の失敗

工藤 中小企業保護行政の介入を断ち切り、銀行だけが適正利ざやを取るという形で
   はうまくいかないのでしょうか。日本の戦後は間接金融依存、すなわち顧客を
   ベースにしてありましたから、顧客が直接市場で資金調達できる仕組みや、ベ
   ンチャーに資金が流れる仕組みなどの整備を進めるほうが先なのでしょうか。

榊原 それはまず銀行がやらなければ。ダメなものは断ち切らなければいけない。

工藤 そうすることが、日本経済の体力を強化するという認識を一致させなければい
   けませんね。

榊原 ところが政治の側では一致していない。弱い者は助けろと。政府が弱者救済に
   動かなければならないのは認めますが、私企業にそれを期待してはダメだと
   言っているんです。銀行は私企業なんだから。

工藤 一方、直接市場に目を向けると、公正なルールの下で個人が参加するという当
   初のイメージは、昨年の最終年度段階では実現できていないですよね。

榊原 投資ファンドが大きく伸びるチャンスはあったんですがね。ところが、証券会
   社がそれをぶっ壊してしまった。例えば、野村証券は1兆円ファンドで多くの
   投資家に損をさせた。にもかかわらず、証券会社だけが手数料で儲けているわ
   けです。証券会社が経営の形を変えなければ、投資家は市場に参加しようとし
   ないでしょう。野村ホールディングス社長の氏家純一さんが一度やったんで
   す。要するに、アウトスタンディングアマウントに合わせて手数料を取る方式
   ですね。1回ごとの取引ではなくて、残高に合わせて手数料を取ると。でも、
   結局うまくいかなかった。

工藤 新しい証券会社が出てなければいけないわけですね。

榊原 そうです。従来型の株屋ばかり。よく言うんだけれど、投資家に儲けさせるの
   は、別に買いだけで儲けさせなくてもいいわけでしょう、売りで儲けさせたっ
   ていい。ところが、政府も証券会社も遅れている。売りは悪いことだという発
   想なんです。先日も「空売り規制」で処分を受けるところが出た。どんどん株
   価が上がっていく時代じゃないんだから、売りも視野に入れないとやっていけ
   ない。そもそも、投資家が何を考えているか、どうやって投資家に得させるか
   という発想が金融機関にはまだないですね。

工藤 チェックという意味も含めて、金融監督の側にも投資家保護という観点が欠如
   している気がします。どうしてなんですか。ビッグバンで証券業界は変わると
   思われたんですか。

榊原 少なくとも財政と金融を分離したわけだから、ビッグバンはよかった。検査と
   監督を主な業務とする金融庁が独立したことで、目的は十分果たしたと言える
   のではないか。

工藤 しかし、投資家保護のイメージがあったのならば、検査に人手が必要となるの
   は自明のことだったのでは......。

榊原 検査員の数が足りないという指摘はあたっていますが、検査の質はよくなった
   と思います。問題は監督の方ですね。検査の結果が反映されない監督行政を
   やっている。


                           ──次号へつづく──


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─TOPIX─

■ 緊急インタビュー『日本の株価下落を、どう読むか』
  宮内義彦(オリックス会長)、松井道夫(松井証券社長)、深川由起子(青山学
  院大学助教授)

日本の株価下落の要因、求められる経済政策について3氏が語った。
オリックスの宮内義彦会長は、現在の状況を「終わりの終わりが、始まった」とし、
松井証券の松井道夫社長は株価下落の原因として、マーケットが縮小し、「死」に近
づいていることを指摘した。青山学院大学の深川由起子助教授は、韓国の経験をふま
えて議論に参加した。

https://www.genron-npo.net/

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■ 9月6日 「道路問題を考える知事座談会」報告
       岩手・増田、三重・北川、和歌山・木村、鳥取・片山の4県知事参加

言論NPOでは、道路関係4公団民営化論議についての議論を開始しました。
今回の4県知事による道路問題の議論を皮切りに、今後も戦後日本の国土設計の見直
しと地方分権の具体的進め方について本格的かつ具体的議論を発展させていきます。

https://www.genron-npo.net/jp/summary/frameset/020906_c_01.html

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■ 8月28日 「第1回アジア戦略会議」報告

来春の政策提言に向けて、いよいよ9月から月2回のペースで具体的な議論がスタート

会議のメンバーに加えゲストスピーカーを招いての専門的視点に立った議論を展開
し、政策提言につながる論議を深めていきます。
また、会議の内容はウェブサイトに公開し、それに対する言論NPO会員の意見を会議
にフィードバックするインターネット連動型会議を進めていきます。

https://www.genron-npo.net/jp/summary/frameset/0208_c_02.html

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   言論NPOは、ウェブサイト以外に、出版、政策フォーラム、
   シンポジウムなど、多様な活動を展開していき、
   自由闊達で質の高い言論活動を通じ、日本の将来に向け、
   積極的な政策提言を繰り広げていきます。
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