発言
「チェンジ」を求める国民の期待を背負って、民主党政権が誕生した。もちろん、「チェンジ」はあくまで手段であり、目的は、魅力ある国づくりだ。しかしながら、これまでのところ、そうした国の未来を切り開く道筋は、全くといっていいほど見えてこない。自分たちが目指す国の姿について、明確な認識がなければ、経済にせよ外交にせよ政策立案の柱が立たない。「市場原理主義はいけない」とか「コンクリートから人へ」といったキャッチフレーズはよいとしても、具体的な肉付けがなければ、単なる言葉遊びになってしまう。政治の責任は重いが、究極の責任は政権交代を選択した国民にある。この重大な局面で、言論NPOは、望ましい国の姿を徹底的に問う作業を行ってはどうだろうか。
平野 英治
トヨタファイナンシャルサービス株式会社 取締役
1973年日本銀行入行。国会・広報担当審議役(97年)、国際局長(99年)、理事・国際関係担当(02年)を経て2006年退任。同年6月トヨタファイナンシャルサービス取締役に就任。
トヨタファイナンシャルサービス株式会社 取締役
1973年日本銀行入行。国会・広報担当審議役(97年)、国際局長(99年)、理事・国際関係担当(02年)を経て2006年退任。同年6月トヨタファイナンシャルサービス取締役に就任。