発言

　工藤氏のもとで8年前に小さな産声を上げた言論NPOは、とてもいい味を出すシンクタンクに成長したのではないでしょうか。政府系ではない、企業の子会社でもない、独立系のシンクタンクが言論の世界で活動を続け、存在感を示すのは生易しいことではなかったと思います。
　しかし、工藤氏とスタッフは持ち前の粘りとバイタリティーで着々と橋頭保を築き、言論NPOはいまや発言力と中立性において、他の追随を許さない存在になったのではないでしょうか。そして、官界、学界、企業、マスコミ、そして海外のネットワークの貴重なつなぎ役としても、既存の組織にはできない役割を果たしています。

　言論NPOの成長を、工藤さんの熱意に惚れこんで活動に参加した一人として誇らしく思います。もっとも、私は生業が忙しく、幽霊理事にすぎませんが。
　今の日本のような状況下では、独立系のシンクタンクが活動を続けていくのが極めて難しいことに変わりはありません。それでも言論NPOが活動を続けること自体が、日本の社会を変えていくひとつの力になるのではないでしょうか。工藤氏とスタッフの皆さんの活躍に心からの賛辞を送り、今後の言論ＮＰＯの更なる進化に期待します。