日本の将来にとって岐路となる2015年
~言論NPOの課題解決に向けた取り組み~

2015年1月09日

動画をみる

日本の将来にとって岐路となる2015年
~言論NPOの課題解決に向けた取り組み~

⇒ 動画をみる


言論NPOの工藤です。改めまして新年、あけましておめでとうございます。
さて、私は今、インドネシアのジャカルタにいますが、27℃と非常に熱い日が続いています。2015年、言論NPOの取り組みの第一声はジャカルタからお送りします。


インドネシア訪問の目的とは

私が今回、ジャカルタを訪問した目的は2つあります。1つは、言論NPOがこれまで行ってきた「アジアの平和づくり」、そして「民間外交」についてアジアの人たちと議論をしたいと考えたからです。特に、東南アジアの人たちとこうした問題を共有して、いろいろな取り組みを一緒にできないかと思っています。

一方で、インドネシアはデモクラシーという問題に取り組んでいる国でもあります。言論NPOは、有権者が強くならなければ日本は変わらない、という思いで日本のデモクラシーを強く機能させるために様々な活動を行っていますが、こうした取り組みを、インドネシアを始めとして、アジアの人たちとも議論ができないか、と考えたのが2つめの目的です。

昨日、インドネシアを訪れ、私たちの取り組みに対して、いろいろな人たちと意見交換を行いました。アジアの人たちと共有した価値をベースに、課題解決に向けた議論ができるという手応えを感じているところです。


日本の将来を考える上で大きな岐路となる2015年

先日、年末年始に行った有識者アンケート結果を公表しました。その結果、2015年は「決定的とまではいわないが、日本の将来に影響を与える重要な1年になる」、「日本の将来に影響を与える、決定的な1年になる」との回答を合わせると、8割を超える人が2015年は日本の将来を考える上で、大きな岐路になるのではないかと考えていることが分かりました。私もまさにその通りだと思っていて、日本は将来に向けて、課題解決に真剣に取り組む局面に入ったと思います。アベノミクスが成功し、日本の経済が成長できるか、という点も大きな問題です。過剰な金融緩和が続く中で経済の再生に取り組み、財政再建への答えを出し、高齢化社会が急速に進む中で社会保障の大きな改革に踏み込むことができるのか。そして、こうした問題に対する答えを出せるのか、多分、今年が本当の意味でも勝負になる年だと思います。私たちは未来に向けて、本格的な議論や動きに入らなければいけないのだと思っているところです。


日本や世界の課題解決に向けた、2015年の言論NPOの取り組み

東京からインドネシアに向かう飛行機の中で、今年、言論NPOはどのような取り組みを行っていけばいいのか、ということを考えていました。1つは戦後70年を迎える節目の年に、日本がアジアや世界に対して何ができるのか。私は「平和」や「民主主義」という問題を認識し、解決に向かっていくのか、ということも1つだと思っています。一方で、日本の未来に向けて、多くの人たちとの対話を始めたいと思っています。日本の未来を有権者が考えるためには、有権者が自分たちの家族や地域、そして未来に対しての考えを持ち、その実現に向けて課題解決に取り組まなければいけないと思います。そのための対話の場をつくっていきたいと思っているところです。

今回、インドネシアの後、インドを訪問することになっています。その後、帰国し、すぐに北京に行くことになっています。これまで行ってきた韓国、中国との対話に加えて、他のアジア諸国やアメリカを含めた対話を行うことを計画しています。

同時に、戦後70年に向けた議論を開始します。私たちは「オピニオン」や「言論」という役割、それは14年前に言論NPOを立ち上げたときの初心に戻って、議論づくりやオピニオンというものに責任を持った取り組みを開始していきたいと思っています。そして、私たちは今年、日本が未来に向けて重要な一歩を踏み出せるような流れをつくり出さなければ、と思っています。

私たちの今年の取り組みは、東南アジアの訪問から始まりますが、それは、日本の役割が、日本の未来だけではなく、アジアや世界に対しても大きな責任を担っていることを強く感じているからです。ただ、私たちのこうした取り組みは、日本の多くの市民やオピニオンに携わっている人たちの協力がなければできないと思います。

私たちは様々な形で、多くの人たちにそうした議論に参加してもらえるような場をつくり、皆さんの意見も取り入れながら議論を開始してきたいと思っています。

ということで、ジャカルタから、2015年の第一声をお届けしました。私たち言論NPOの2015年のチャレンジに、ぜひ期待して注目していただければと思います。