世界で起こっている変化とは |
言論NPOの工藤です。今、ニューヨークの通りにいます。2日間にわたるCoCの年次総会も終わり、一息ついたところです。
世界の課題解決に取り組む世界23カ国のシンクタンク
さて、今回のCoCの年次総会には、主催者の米国の外交問題評議会や、イギリスのチャタムハウスなど世界23カ国のシンクタンクのトップが集まり、様々なグローバルガバナンスの問題に関して議論が行われました。ルワンダの虐殺から20年ということで、国連の人道介入の問題や、アメリカの盗聴発覚後、問われ始めたインターネットガバナンスの問題、来年の合意に向けて大詰めの協議が始まっている気候変動の次期枠組問題、グローバルな金融規制の問題、グローバルヘルスの課題とWHOの問題、そして、ウクライナの問題がこの2日間、徹底的に議論が行われました。
また、この間、ニューヨークで行われたこともあり、国連の副事務総長や、ニューヨーク連銀の副議長や、ホワイトハウスの安全保障の高官との討議もありました。この全てで、私も議論に参加し、様々な意見交換を行いました。
この会議は、内部の取り決めで内容の詳細は出さないようになっているのですが、それぞれのテーマでグローバルガバナンスの問題が指摘され、その大半でなかなか答えを出せない局面に世界があることが議論になりました。
その課題に対してかなり真剣にシンクタンクが向かい合っている。そして、その解決にそれぞれの組織が、様々なネットワークをつくりながら取り組んでいる。そうした変化が世界では起こっていることに、私もかなり勇気を得ました。
健全なオピニオンの役割の重要性
議論の中では、私たちが日本の社会で提案している、世論という問題も議論になりました。このCoCは今年で3年目になりますが、そうした課題解決に向かう世論を喚起するために、もっと発信力を高めるための取り組みを行っていくことも話題になりました。また、23カ国のシンクタンクのトップが、連携して様々な発言をすることなども議論されました。私は、こういう健全なオピニオンの役割が、世界でも、そして日本でもより重要になってきたという確信を持ちました。
さて、私は会議も終わり、今日から、次の課題に取り組みます。それはこのニューヨーク、そして明日からは、ワシントンに入りますが、多くのアメリカの有識者と、私たちが取り組んでいる、東アジアの平和的な環境づくりに関する、議論を行います。
これらに関しては、また次の機会に報告させていただきます。
以上、ニューヨークからの報告でした。