安倍政権実績評価 個別項目の評価結果 【地方再生】
評価項目 | 評価 | 評価理由 |
「道州制基本法」の早期制定後5年以内に道州制導入。その間、国県市町村の役割整理、基礎自治体の機能強化図る |
2 | ・自民党道州制推進本部の道州制推進基本法案の修正案が、原案では、5年程度の準備期間を経て道州制に移行するとしていたが、全国町村会など地方側が強く反対していることに配慮し、期限を撤回するなど全体的に後退した内容になっている。 ・国のあり方を根底から見直し、統治構造を根本から改める改革であるにもかかわらず、基本法案では国の事務について「国家的危機管理その他国民の生命、身体及び財産の保護に国の関与が必要なもの」や「真に全国的な視点に立って行わなければならないもの」などとしているだけで、国と地方の役割分担等、国民にとって道州制の具体的なイメージが共有できる説明が全く行われていない。さらに、国の出先機関の廃止、中央府省の解体再編を含めた中央政府の見直しについては明確に記載されていないし、「道州の立法権限」等、現行憲法との整合性が不明確な箇所もある。 |
国から地方への権限、財源等の移譲を促進 |
2 | 都道府県から市町村への権限移譲も併せた57項目の見直し案を新たに決定、廃案になった第3次法案と併せて国会に提出するなど「義務づけ、枠づけ」改革の続行はしているものの、国出先機関の事務・権限における地方への移譲については、 検討課題にあげられていない。 |
一括交付金は廃止し、地域の経済や雇用増のための新交付金制度を検討する |
3 | ・一括交付金の廃止は、公約で示した通りに、しかも迅速に実施しているため、実行力という点では評価できる。しかし、一括交付金は、地域事情に応じて自治体が使い道を選べるものであり、特定の用途にしか充当できないという制約はあるものの、不必要な公費支出の防止につながり、地域の自立を促す効果もあるので、地方分権を推進する上でメリットは大きい。これに代わり、各省庁が細かく使途を定める「ひも付き補助金」が復活したが、これは自治体の要望や事業計画を受けて国が補助金を細かく配分する旧来のやり方で、分権の流れに逆行している。すなわち、J-ファイルの「地方行財政・地方分権」という上位項目との整合性に疑問がある。 ・新交付金制度についても、公約で示した通りに、迅速に実現した。 |
新地方成長モデルを確立するため、都道府県の産学官が決定の事業に当面5年は国が支援。 |
3 | 地域の経済成長・活性化に向けたアイデアは豊富に示しているが、まだ具体化されている段階ではない。 |
郵政は新たな事業展開と3事業のユニバーサルサービスを確保する |
3 | ・郵政民営化委員会が認可した住宅ローンなどの新規事業の認可については、金融庁からの認可が下りていないため、当初目指した4月開始は断念。環太平洋経済連携協定(TPP)の事前交渉では、米国が日本郵政の業務拡大を強く警戒。今後の新規事業の申請や認可は見通しがつかず、その他具体的な動きはほとんど見られない。 ・安倍首相、新藤総務相、橘総務大臣政務官が国会答弁等で繰り返し郵政3事業のユニバーサルサービスの確保を強調。 |
判断基準
1点:未着手、または断念 2点:着手したが、実現の展望がなかったり、既に修正が行われているにもかかわらず、 そのことが国民に説明されていない 3点:着手し、予定通り進んでいないが、一定の成果を上げている 4点:着手し、予定通り進んでいるが、目標を達成できるかは現時点では判断できない 5点:着手し、予定通り進んでおり、実現の方向に向かっている各分野の点数一覧
安倍政権通信簿は2.8点(5点満点)
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