【総合評価】
1年目
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2年目
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3年目
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4年目
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5年目
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2.6点
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2.0点
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2.2点
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2.5点
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2.3点
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【個別項目の評価】
評価対象の政策 |
2013
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2014
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2015
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2016
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2017
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原子力規制委員会によって新規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原発の再稼働を進める
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2
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2
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3
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エネルギー基本計画を踏まえ、徹底した省エネ、再生可能エネルギーの最大限の導入、火力発電の高効率化などにより、原発依存度を低減させる ※1
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2
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2
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3段階の電力システム改革を完遂し、エネルギー供給構造の一体改革を推進する
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3
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3
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3
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3
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地球温暖化を食い止めるため、パリ協定の実施に貢献する
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2
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1
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2
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2
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2
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※1 前回の2つの項目を統合した項目になっている
太陽光や風力などの再生可能エネルギーの最大限の導入、徹底した省エネの推進を図る。
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3
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3
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2
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エネルギーミックスの将来像を速やかに示す。
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2
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評価の視点 |
これまで原子力発電を基幹エネルギーとして位置付けてきた日本のエネルギー政策は、2011年3月の福島第一原発事故を機に大きな変容を迫られている。2014年4月閣議決定のエネルギー基本計画においては、原子力を「重要なベースロード電源」と位置付けて再評価し、2015年8月には九州電力の川内原子力発電所1、2号機(鹿児島県)が再稼働。2016年12月現在までに合計5基が再稼働している。 しかし、原発立地自治体の選挙では再稼働に否定的な民意が示される結果が多いように、原子力リスクは多くの国民が感じている。また、現状では新規増設・リプレースが困難なことや、「40年で廃炉」の原則を考えると、中長期的に原子力への依存度を低減していくことは避けられない。 そこで政権が今後の日本のエネルギー政策において、原子力をどのように位置付け、そのためにどのような取り組みをしてきたのかをまず評価のポイントとする。そこでは、政府が今後の原子力政策についてどのような説明をしているのかを加味していく。 それと同時に、再生可能エネルギーの普及や、安定的なエネルギー供給のための電力システムの整備も含めた長期的なエネルギー政策のビジョンを描き、それに向かってどのような道筋で進んでいこうとしているのかも確認する。 一方、環境問題とりわけ地球温暖化対策も重要課題である。第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)において、1997年採択の京都議定書に代わる2020年以降の地球温暖化対策の新たな枠組みとなる「パリ協定」が採択され、世界は地球温暖化の防止に向けて新たな一歩を踏み出した。一方、2017年に誕生したトランプ米政権は、パリ協定からの離脱を発表するなど、温暖化対策に逆行する動きも見られる。 そうした状況の中で「ポスト京都で主導的な役割」を果たすために日本として、どのような目標と貢献策を打ち出しているのかを評価のポイントとする。 さらにエネルギー政策、環境政策両方に共通した評価の視点として、これまで打ち出してきた計画と整合性が取れているかどうかを確認する。例えば、エネルギー分野では「エネルギー基本計画」、環境分野では「環境基本計画」などがあるが、それらにおいても様々な方針が示されている。したがって、しっかりとその路線に沿って政策が動いているのかを確認していく。従来の計画と異なる方向に進んでいる場合では、その修正理由を説明しているかどうかを確認する。 |
【エネルギー・環境】個別項目の評価結果
原子力規制委員会によって新規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原発の再稼働を進める。 |
2点 4年評価:3点 |
公約通りに再稼働は進めている。しかし、「20~22%」目標との間に乖離がある原発の安全対策を強化した原子力規制委員会(規制委)の新規制基準が施行から4年を迎えた。これまで安全審査に合格したのは6原発12基で、このうち実際に稼働したのは九州電力川内原発の1号機、2号機、四国電力伊方原発3号機、関西電力高浜原発の3号機、4号機の合計5基である。事故時の住民の避難計画を審査の対象にしていないなど、新規性基準の是非には議論の余地もあるが、公約で示した通り新規制基準をベースとした再稼働は進めているとはいえる。 ただ、政府は、2014年4月閣議決定の「エネルギー基本計画」を受けた翌2015年の「長期エネルギー需給見通し」では、2030年の電源構成の見通しとして、原発の比率を「20~22%」と決めている。5基の稼働では原発比率は2%にすぎず、現状と計画の間には大きなギャップがある。 20%に達するためには35基程度の再稼働が必要となる。しかし、原発立地自治体の民意は再稼働に否定的なものが多く、さらに審査に合格したとしても実際に再稼働が進んでいくかどうかは不透明である。そもそも、福島第2原発を含む19基に至っては再稼働の申請すらできていない状況である。 また、再稼働は進めているものの、現在の状況では、「20~22%」目標との間に乖離がある状況の中、どのようにして目標実現に向けて原子力政策を進めるのか、政府からは説明がなされていない。これは説明責任の観点から問題がある。 |
エネルギー基本計画を踏まえ、徹底した省エネ、再生可能エネルギーの最大限の導入、火力発電の高効率化などにより、原発依存度を低減させる エネルギー基本計画を踏まえ、徹底した省エネ、再生可能エネルギーの最大限の導入、火力発電の高効率化等により、原発依存度を低減させる。【出典:2016年参院選公約】 |
2点 4年評価:2点 |
「20~22%」目標は遠いが、政府は真正面からの議論を回避している経済産業省は8月、総合資源エネルギー調査会の分科会を開き、国のエネルギー政策の方針を定めた「エネルギー基本計画」の改定に向けた議論を始めた。 2014年4月に策定された現行のエネルギー基本計画は、旧民主党政権が掲げた「原発ゼロ」を撤回した上で、原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、原子力規制委員会(規制委)の規制基準に適合した原発の再稼働を進める方針を盛り込んだ。これを受け、2015年7月に政府が閣議決定した「長期エネルギー需給見通し」で、2030年度の電源構成における原発比率を20~22%と決めた。 ただ、原発の運転期間40年の原則にのっとれば、2030年には15%程度となる。では、その5~7%差の部分を埋めるためには何をすべきなのか。具体的な計算を示すと以下のようになる。 現在、原発は42機ある。現行法通りに40年で廃炉になると、2030年の12月末に40歳未満の原発は、現在建設中の2基を含めて20機しかない。その稼働率をかなり甘く見積もって70%(原発事故前の2010年は62%)としても15%程度にしかならない。そこから「20~22%」にするためには、「新増設やリプレース(建て替え)」か「20年の運転延長によって運転期間を60年にする」しかない。 ところが政府は、新増設は否定している。ベストミックスを議論した「長期エネルギー需給見通し小委員会」では全く議論していないし、今回の分科会の資料においても、「新増設」の文字はなかった。世耕弘成経済産業相も「計画の骨格を変える時期ではない」と述べている。 そのため、積み上げ方は、40年から60年に運転期間延長するしかないが、運転期間延長で7ポイント積み上げ22%にするためには20機のうち15機を延長する必要がある。しかし、そもそも現行の原子炉等規制法では「60年運転」は例外的なものにもかかわらず、これを常態化させるのは問題である。さらに、老朽化によるリスクを最小化する上では、最新鋭の設備を使用することが重要となるが、日本の原発設備は最新鋭とはほど遠い。 こうした状況の中、政府は真正面からの議論を回避し、目標実現に向けた具体的な展望を示していないが、こうした姿勢は説明責任上問題がある。 再エネ比率の目標は低すぎる。また、エネルギー基本計画との整合性にも欠ける再生可能エネルギー(再エネ)に関して、「長期エネルギー需給見通し」では、電源比率を2030年に22~24%とするという目標を設定している。 この点、2012年7月の「固定価格買取制度」(FIT)の開始以来、再エネ発電の能力は2016年12月末時点で制度開始前に比べて2.7倍に増え、再エネ比率は15%まで上昇した。特に好調なのが太陽光で、今年4月の改正法施行に伴い、制度利用の認定を受けながら着工しない事業者の計画約2766万キロワット分を失効させたにもかかわらず、稼働済みの案件や認定済み案件の出力合計は6100万kWとなり、2030年度の想定導入量6400万kWに迫っている。 しかし、そもそも22~24%という元々の目標設定が低すぎる。再エネについては高コストとされているが、今後普及に伴いコストは低下し、さらなる積み増しは可能なので、それを見込んだ内容とすべきであろう。加えて、固定価格買取制度の見直し等を行う改正FIT法が成立したり、原発の廃炉費用のための賦課金を新エネルギー事業者にも課すなど、再エネ導入を阻害する政策的な動きが見受けられ、現行エネルギー基本計画の「再生エネの導入を最大限加速」という方針には沿っていない。 省エネは進捗がみられるが、社会全体でエネルギーを大量に消費する構造を変えるには時間がかかる省エネについては、経済産業省は1月に省エネルギー小委員会が中間取りまとめを発表し、省エネ法による規制と省エネ補助金等の支援措置の両面から制度的対応について検討し、施策を拡充する方針である。特に支援に関しては、企業単独の従来型省エネ対策が限界に近づいていることを踏まえて、生産工程を対象にした大規模な省エネ設備投資や複数企業の連携などの高度な省エネ対策を後押しし、産業界全体として省エネを深掘りするのが狙いとしている。省エネの「徹底した推進」に向けて様々な取り組みを進めているものの、社会全体でエネルギーを大量に消費する構造を変えるには時間がかかるため、目標を達成できるかは現時点では判断できない。 増加要因、減少要因双方が見られる石炭火力石炭火力については、「長期エネルギー需給見通し」では26%としているが、2016年度推計の電源構成では31%程度となっている。加えて原発の再稼働が進まない中、石炭火力はベースロード電源となり、さらに現在40基以上の新設計画が進んでいる。 一方、温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」で、日本は2050年までに温室効果ガスを80%削減する目標を掲げているが、二酸化炭素排出量の多い石炭火力発電所が増えれば、パリ協定達成を妨げる可能性がある。そこで環境省は8月に中部電力の武豊火力発電所(愛知県)の重油火力から石炭火力への建て替え計画の見直しを求めるなど厳しい立場を取っている。さらに、石炭火力の採算性が低下したことにより、新設計画の見直しや中止の動きも出始めている。 このように石炭火力を増加させる要因、減少させる要因の双方が見られるが、そうした中で政府の議論からは石炭火力の位置付けをどう考えているのかは明らかではではなく、今後の石炭火力の動向も現段階では判断できない。 エネルギーミックスには不断の見直しが不可欠なお、「長期エネルギー需給見通し」にも今回の電源構成案の実現には不明な点もあるとして今後、少なくとも3年ごとに電源構成を見直すことも明記されている。そもそも、最適な電源構成は、社会状況や地政学、技術の進展などにより常に変動するものであり、将来にわたって固定化できるものではない。上記のように原子力、再エネ、石炭火力いずれについても変動要素があり、電源構成を形成するための境界条件は常に変動している。そのため、固定的な電源構成を確立することなく、不断の見直しを行う姿勢が重要であるといえる。 |
3段階の電力システム改革を完遂し、エネルギー供給構造の一体改革を推進する 三段階の電力システム改革を完遂し、エネルギー供給構造の一体改革を推進することにより、エネルギーの安定供給を確保して国民生活の安全・安心を実現する |
3点 4年評価:3点 |
小売り自由化から1年間の切り替え率は10.1%経済産業省は8月、第5次電力システム改革の第2段階である電力小売りが全面自由化されて約1年経った今年5月時点の契約切り替えが約634万件に達し、このうち、自由化で参入した新電力への切り替えは約353万件だったと発表した。切り替え率は10.1%となり、自由化が始まった昨年4月の1.5%から8.6%伸びたことになる。 東京ガスや大阪ガスなどの新電力が家庭向けで低価格の電力販売に乗り出す一方、既存の大手電力も割安プランを打ち出し、競争が始まっている。消費者の選択の幅を広げた点では評価できる。 価格競争で劣勢に立たされる新電力他方、首都圏を中心に顧客を約8万件も抱えていたオリックス電力が電力小売りから撤退するなど、新電力が価格競争で劣勢に立たされる傾向が目立つ。 背景には、新電力は発電施設を持っていなかったり、持っていても自前の発電量が乏しいところが多いことがある。顧客を呼び込み、ビジネスを拡大していく上では、外部の電気を調達しやすい環境が必要だが、既存の卸市場で取引される電気は全体の2~3%にとどまる。大手電力が市場に供給する電気の量が少ないためで、新電力側にとっては不公正な競争条件となっている。 競争条件を整える改革が固定的な電源市場につながる可能性もこのため、経産省の有識者会合「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」は昨年12月から安定供給(ベースロード)電源としている原発などの電気について、2020年度を目途に大手電力に新電力が求める需要の3割ほどの電力供給を義務づける「ベースロード電源市場」の検討を開始し、今年2月には主要な施策をまとめて公表した。 これは大規模設備による発電なので、価格は安くなる可能性が高く、新電力から見れば競争条件の改善につながり得る。ただ、発電コストが低い原子力の拡大につながる可能性が高まり、再生可能エネルギーの利用を阻害するような固定的な電源市場をつくり上げる懸念もある。 「所有権分離」の議論はなく、電力改革の実効性は判断できないさらに、大きな電力改革の流れから見れば、今回の小売り自由化は通過点にすぎない。何より重要なのは、2020年の発送電分離であるが、今次改革の発送電分離は「法的分離」にとどまった。本来であれば、資本関係も断絶する「所有権分離」が中立性の観点からは望ましい。しかし、同委員会では2020年の発送電分離に向けて、新しい市場や制度の検討を進めているものの、こうした問題意識に基づいた議論は展開されていない。 そのため、一連の電力システム改革が「エネルギー供給構造」を実効的に変えるものになるかは、現段階では判断できない。 ガス小売りの全面自由化も始まった他方、今年4月から都市ガスの小売りが全面自由化した。家庭向け契約の切り替え申込件数は8月25日時点で累計36万7079件と全体の約2%にとどまる。一方で、地域によっては価格競争が始まっているところも見られるため、目標達成できるかは現段階では判断できない。 |
地球温暖化を食い止めるため、パリ協定の実施に貢献する 地球温暖化を食い止めるため、昨年取りまとめたパリ協定の実施に貢献する。 【出典:2016年参院選公約】 |
2点 4年評価:2点 |
「パリ協定」をめぐる国際的議論の中で、日本の存在感は希薄7月にドイツのハンブルクで開催された主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の首脳宣言では、米国以外の19カ国が結束して地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」に取り組むことが明記され、米国の孤立が鮮明になった。 温暖化に関する討議では、米国を除く多くの国から「パリ協定を着実に進める」といった主張が相次ぐとともに、協定からの離脱を決めた米国を批判したり、協定に復帰するよう求めたりする声もあった。ただ、トランプ米大統領はロシアのプーチン大統領との2国間会談のため討議を途中退席するなど米国とその他の国々の温度差は際立っていた。 一方、安倍首相はG20サミットの直前に独紙に寄稿し、その中で世界的な温暖化が長年にわたり様々な問題を引き起こしていると指摘。気候変動は世界中の人々に影響を及ぼすもので、将来の世代のために今我々の世代が取り組む必要があり、全員が一丸となって速やかに行動しなければならないとし、G20は気候保護政策の継続に向け協力すべきと訴えた。しかし、G20サミットの場において、安倍首相が個人的信頼関係を築いているトランプ大統領に対して説得を試みた形跡は見られない。それどころか安倍首相も別の会談で討議を一部欠席し、この討議では発言しなかった。 そうした中では、日本として実効的な「パリ協定の実施に貢献する」ための方策を打ち出すことができるのか、きわめて疑わしい状況である。 2050年目標の実現はきわめて疑わしい「パリ協定」の鍵となるのは、各国の積極的な国内対策であるが、日本国内の状況としては、環境省と国立環境研究所は4月、温室効果ガスの2015年度国内排出量は13億2500万トン(CO2換算)で、前年度比2.9%の減少、パリ協定で定められた温室効果ガス削減目標で、日本が基準としている2013年度比では、6.0%減となったと発表した。そのため、取り組み自体には一定の進捗があるといえる。 ただ、政府は2015年7月、日本の温室効果ガス排出量を2030年度に2013年度比26.0%減(2005年度比25.4%減)の水準にするとの約束草案を決定し、国連気候変動枠組条約事務局に提出したが、日本は2012年に閣議決定された第4次環境基本計画の中で、「2050年80%削減」という目標を掲げている。2012年から2050年まで直線的に80%の排出削減を進めると仮定した場合、2030 年時点では約38%の削減になっている必要があるが、今回の約束草案は、2012年度比では約25%の削減にとどまり、環境基本計画との整合性が取れていない。 前提としてのエネルギーミックスのうち、再エネが伸びず、原発も稼働が進んでいない中では、化石燃料を使い続けるしかないが、石炭発電の使用電力量当たりのCO2排出量は、超々臨界圧のような最新型の技術でも液化天然ガス火力発電(コンバインドサイクル)の2倍以上である。2016年の環境省の「長期ビジョン」では、CO2の回収・貯留技術(CCS)付き火力発電の積極活用が盛り込まれているが、その技術開発は途上であるし、政府の後押しも進んでいない。しかも、石炭火力発電所新設の動きが相次いでいる。世界が「カーボン・ニュートラル」に向けて動き出す中、その流れに逆行するかのような化石燃料重視の方針は、日本の存在感を著しく低下させることにつながる。 政府内でのまとまりも欠けているそうした中、8月から経済産業省で2050年に向けて長期的なエネルギー政策を検討する有識者会合「エネルギー情勢懇談会」が始まった。「パリ協定」を見据えて今年度中に報告書をまとめる計画となっている。しかし、同じような狙いの報告書はすでに2つあり、ひとつは、環境省が3月にまとめた「長期低炭素ビジョン」、もうひとつがその1カ月後に出された経産省の「長期地球温暖化対策プラットフォーム報告書」である。 2つの報告書の違いは大きく2点あり、ひとつは「2050年80%削減」との目標に関して、経産省は「日本企業などが国外で減らした分も算入すべき」としているのに対し、環境省は「国内だけで実現すべき」と主張している点。もうひとつは達成の手段に関して、環境省は企業などに排出枠を割り当てて過不足分を売買する排出量取引や、化石燃料に課税する炭素税の導入を訴えるが、経産省は「十分な効果が見込めないので必要ない」との立場を取っている点である。両省の報告書は方向性がまったく異なるが、これに今回始まったエネルギー情勢懇談会の報告書が加わることになり、政府全体の立場が決まるのにも時間がかかることになる。こうした政府内でのまとまりも欠けている現状では、パリ協定の実施に向けて貢献することは困難であると言わざるを得ない。 |
各分野の点数一覧
経済再生
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財政再建
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社会保障
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外交・安保
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エネルギー・環境
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地方再生
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復興・防災
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教育
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農林水産
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政治・行政・公務員改革
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憲法改正 |
評価基準について
実績評価は以下の基準で行いました。
・すでに断念したが、国民に理由を説明している
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1点 |
・目標達成は困難な状況
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2点 |
・目標を達成できるか現時点では判断できない
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3点 |
・実現はしていないが、目標達成の方向
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4点 |
・4年間で実現した
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5点 |
※ただし、国民への説明がなされていない場合は-1点となる
新しい課題について
3点
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新しい課題に対する政策を打ち出し、その新しい政策が日本が直面する課題に見合っているものであり、かつ、目的や目標、政策手段が整理されているもの。または、政策体系が揃っていなくても今後、政策体系を確定するためのプロセスが描かれているもの。これらについて説明がなされているもの |