「東京会議2019」は、世界10カ国(G7+3)のシンクタトップが米中対立とリベラルな国際秩序の将来を議論し、G7 、G20議長国に提案します

2019年2月18日

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 「東京会議」は、言論NPOが2016年に東京で立ち上げた世界的な国際シンクタンク会議です。国際社会が直面している様々な世界的な課題やグローバルガバナンスの問題の解決に向けて、価値観を共有する日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、ドイツ、カナダのG7参加国とインド、ブラジル、シンガポールの10カ国から世界を代表する10のシンクタンクの代表が毎年、東京に集まり、議論を行い、その意見や主張をG7議長国に提案することを目的としています。

 今回の「東京会議」は、2回目の米朝首脳会談や90日の対中追加関税猶予終了直後となる2019年3月初旬の重要なタイミングで開催します。米国内では中国への関与政策を撤回し、戦略的競争を主張する声が高まっており、米中対立の行方は、世界経済の分断を招きかねない事態になっています。。こうした局面で、私たちは米中対立の行方と自由貿易体制や多国間主義の未来を考察し、不安定化するリベラル国際秩序をどのように守り発展させるべきかの議論に挑みます。これらの議論で出された意見や提言は共同声明として、本年G20を主催する日本政府、及びG7ホスト国のフランス政府に対し提案します。

 報道関係者の皆様には、「東京会議」のオープンフォーラムに、ぜひともをご取材いただきたく、お願い申し上げます。パネリストや言論NPO代表工藤泰志に対する個別の取材依頼にも、積極的に対応させていただきます。


東京会議」オープンフォーラム概要

3月3日(日) 13:30~18:00
 13:30~13:45 開会挨拶、その他
 13:45~16:00 セッション1「深刻化する米中対立の行方と自由貿易や国際システムの今後」(仮)
 16:15~17:40 セッション2「リベラル秩序と多国間主義の未来とG7・G20に問われた役割」(仮)
 17:40~18:00 閉会挨拶、共同声明発表

出席者:世界10カ国シンクタンク代表者とゲストスピーカー
 工藤 泰志(言論NPO代表)
 ジェームス・リンゼイ(アメリカ/外交問題評議会(CFR)シニアバイスプレジデント)
 フォルカー・ペルテス (ドイツ/ドイツ国際政治安全保障研究所(SWP)会長)
 ロヒントン・メドーラ(カナダ/国際ガバナンス・イノベーション(CIGI)総裁)
 エットーレ・グレコ(イタリア/国際問題研究所(IAI)副理事長)
 レスリー・ヴィンジャムリ(王立国際問題研究所(チャタムハウス)米州プログラム責任者)
 アリス・イクマン(フランス/フランス国際関係研究所(IFRI)中国研究担当ディレクター)
 サンジョイ・ジョッシ(インド/オブザーバー研究財団(ORF) 理事長)
 オン・ケンヨン(シンガポール/S.ラジャトナム国際研究院(RSIS)所長)
 カルロス・イヴァン・シモンセン・レアル(ブラジル/ジェトゥリオ・ヴァルガス財団(FGV) 総裁)
◆ゲストスピーカー:
 <アメリカ>クライド・プレストウィッツ(米経済戦略研究所所長、元米国商務長官補佐)
 <中国>は現在、WTO/改革開放政策専門家を調整中
 <日本政府関係者・有識者>
 西村康稔 内閣副官房長官
 浅川雅嗣 財務省 財務官
 *パネリストは予告なく変更する可能性がございます

「東京会議」概要

 言論NPOは、世界が大きく変容する中、民主主義と国際秩序の将来、また、国際社会が直面している様々なグローバルイシューについて「自由」と「民主主義」という価値を共有するアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダのG7各国にインド、インドネシア、ブラジルを加えた10カ国の世界を代表するシンクタンクのトップが東京を舞台に議論する常設対話の場である「東京会議」を2017年3月に設立しました。

 世界的に大きなパワーバランスの変化の中で、不安定化する国際秩序、世界経済のリスクをはじめ様々なグローバル課題が深刻化しています。行き過ぎたグローバリゼーションは多くの経済・社会的問題を引き起こし、グローバリゼーションと国民国家の関係、そして責任ある個人の自由をベースにしたリベラルデモクラシーへのチャレンジが始まっています。

 先進国においてもポピュリズムが広がり、保護主義や排外主義的言説が目立つ中、民主主義や自由、平等といった共通の価値を有してきたG7を構成する先進国、そして新興国はこれらの課題にどのように取り組むべきなのか。

 東京会議では、単に議論を行うだけではなく、公開フォーラムや非公開会議などの議論を通じて導き出された合意点や主張を、G7に対するメッセージとしてG7議長国並びに日本政府に提言する仕組みになっています。こうした議論や提言の内容は、日本語と英語で国内外に発信され、課題解決につながる動きを市民社会に作り出すことを目指しています。

 さらに、グローバルイシューへの取り組みについて、様々な議論を重ね、国内に厚みのある言論空間を作り出し、東京を拠点に国際会議を行うことによって、日本のオピニオン発信を行うと同時に、主体的に世界の課題に貢献する姿を国際社会に示したいと考えています。

 言論NPOは、今回立ち上げた「東京会議」を舞台に共通の価値観を持つ知識層や言論人との連携を行い、世界の課題に取り組むと同時に、課題解決型の世論形成に向けて、日本の影響力を拡大していこうと考えています。

参加シンクタンク:

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※ワールド・アジェンダ・カウンシル(WAC)とは
 言論NPOは、2016年2月に世界が直面する地球規模的な課題の解決に向けた日本国内の議論形成、およびその解決策を東京から国際社会に発信するための有識者会議「ワールド・アジェンダ・カウンシル(WAC)」を発足させました。日本の3大シンクタンクの代表者、専門家、経済人、メディア関係者が横断的に参加し、恒常的に各分野の議論を実施するとともに「東京会議」の準備委員会も担っています。

委員・専門委員(順不同)

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世界10カ国のシンクタンク概要

【日本】言論NPO

 「健全な社会には、当事者意識を持った議論や、未来に向かう真剣な議論の舞台が必要」との思いから、2001年に設立された、独立、中立、非営利のネットワーク型シンクタンク。2005年に発足した「東京-北京フォーラム」は、日中間で唯一のハイレベル民間対話のプラットフォームとして13間継続しているまた、2012年には、米国外交問題評議会が設立した世界25ヵ国のシンクタンク会議に日本から選出され、グローバルイシューに対する日本の意見を発信しているこの他、国内では毎年政権の実績評価の実施や選挙時の主要政党の公約評価、日本やアジアの民主主義のあり方を考える議論や、北東アジアの平和構築に向けた民間対話などに取り組んでいる

【アメリカ】外交問題評議会(CFR)

 1919年のパリ講和会議での困難を極めた交渉や、アメリカ上院のベルサイユ条約の批准否認を受けて、外交官、経済人、学者、弁護士らのグループが、アメリカには世界的な重責と意思決定への準備が必要だという思いから、1921年に「アメリカに影響を及ぼす国際的な議論について、国家制度、金融、産業、教育、科学などの専門家を集めて、継続的な会議を行う」目的で外交問題評議会を立ち上げる。

【イギリス】王立国際問題研究所(チャタムハウス)

 1919年のパリ講和会議において、将来的に戦争を防ぐために外交の機関の必要性が認識され、米国のCFRの姉妹機関として、「英国国際問題機関(The British Institute of International Affairs)」としてロンドンに誕生した。1926年には王立条項を受け、現在の「王立国際問題研究所」となる。

【イタリア】イタリア国際問題研究所(IAI)

 IAIは1965年に設立され、昨年50周年を迎えた非営利の組織で、1991年に現在のローマの建物に移転した。創設者は政治家でイタリア共産党青年部で反ファシズム活動を行っていたアルティエロ・スピネッリ氏。EU創設に尽力した一人である。

【インド】オブザーバー研究財団(ORF)

 1990年、インドが国際経済の秩序に対し新しいかかわり方を模索し始めている最中、インドが直面する課題に対し批判的に調査し、かつ一貫した政策的反応を発展させることができるような独立したフォーラムの必要性が叫ばれORFが誕生した。ORFはインドにおいてはじめて経済学者と政策立案者を一つにし、インドの経済リフォームへのアジェンダを提示した。

【カナダ】国際ガバナンス・イノベーション(CIGI)

 ブラックベリーの創業者によって設立された国際ガバナンス・イノベーションセンター(CIGI)は、2001年に喫緊の経済やグローバルな政策課題のガバナンスに関して政策的な考えを前進させるため、独特のグローバルな視点を持った独立の非営利・無党派シンクタンクである。2005年にはプログラムの拡大が進み、G8システムの改革提案はG20の創設につながるなど大きな影響を持ち始めた。CIGIは、国際的に大きな影響を与える課題について、国際ガバナンス分野を牽引する国際シンクタンクとしてあり続けることを掲げている。

【ドイツ】ドイツ国際政治安全保障研究所(SWP)

 SWPは1962年に設立され、現在ベルリンにヘッドクオーターを構える、国際政治分野において最もヨーロッパで規模が大きい非営利のシンクタンクである。2009年よりブリュッセルにもオフィスを開き、EUやNATO関連の機関と活発に議論を行っている。

【フランス】フランス国際関係研究所 (IFRI)

 IFRIは1979年にフランスで初めてのシンクタンクとして誕生し、フランスで世界レベルの影響力を持つシンクタンクの一つに名を連ねる、独立した無党派の非営利組織。1995年に長期的な組織運営を見据え、現在の場所にビルを構えた。2014年から2015年には、4年間かけて行った経営文化や情報に富んだウェブサイトの改革に取り組み、新しい運営体制を整えている。40年以上に渡りフランスにおいて堅実な専門家やしっかりとした評判を築いている。

【ブラジル】ジェトゥリオ・ヴァルガス財団(FGV)

 FGVは公共・プライベートセクターの行政分野において質の高い人材を育てる目的で1944年に設立された。当時のブラジルがその後の経済成長を見越したことを念頭に置き、FGVも行政分野だけでなく社会科学と経済分野にも拡大。公共・プライベートの行政分野において、初めて大学と大学院教育をブラジルで提供した他、経済学・心理学・会計・教育分野においてもブラジルで初めて大学院プログラムを提供した。

【シンガポール】S.ラジャトナム国際研究院(RSIS)

RSISは、当時副総理と防衛大臣を務めていたトニー・タン・ケン・ヤム(第7代シンガポール大統領)が1996年に創設した防衛戦略研究所を前身として、シンガポール南洋理工大学内に2007年に誕生した。RSISのミッションは、アジア太平洋地域に於ける国際戦略に関する先鋭的な研究や大学院教育を提供することにある。

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本件に関してのお問い合わせ先 電話:03-3527-3972 FAX:03-6810-8729 言論NPO事務局(担当:佐藤、西村、宮浦)