非営利シンクタンク言論NPO(東京都中央区、代表:工藤泰志)は、2020年1月21日、日米中韓4カ国の外交・安全保障の専門家が参加する「アジア平和会議」を創設しました。
その第1回会議にて、北東アジア危機管理メカニズムの向上、そして紛争解決や将来の安定的な平和の枠組みに向けて作業を開始することで合意しました。
詳細な情報は、言論NPOウェブサイトで公開しています。報道関係者の皆様には、ぜひ報道いただきたく、お願い申し上げます。
言論NPOは1月21日、「アジア平和会議」を創設しました
言論NPOは2020年1月21日、構造的に不安定な北東アジア地域に平和秩序を実現するため、日米中韓4カ国から外交・安全保障の専門家18氏が参加し、「アジア平和会議」を立ち上げました。
現在、北東アジアには構造的な対立と緊張があり、多くのホットスポットがあるにも関わらず、二国間関係は不安定化し、安全保障に関する信頼醸成の仕組みや多国間の協議が枠組みすら存在しません。こうした不安定な北東アジア地域で紛争の可能性を減らし、偶発事故を抑制する危機管理の仕組みを高めると同時に、持続的な平和の仕組みを作るための作業を多国間で行うため、「アジア平和会議」を立ち上げました。このような多国間の民間の取り組みは、歴史的に見ても初めての挑戦です。
今後、同会議は毎年開催すること(次回は2021年1月)で合意しています。
「第1回アジア平和会議」において日米中韓4カ国で合意しました
1月21日午前に開催された「第1回アジア平和会議」では、①定期的なレビューを行いながら、最終的にこの地域で紛争防止のための枠組み作りを目指すこと、②北東アジアの目指すべき平和原則として、「不戦」「反覇権」「法の支配」とすること、③さらに二国間の対話とマルチの対話を連動させることが、日米中韓4カ国で合意されました。
※詳細は「アジア平和会議創設のコンセンサス」をご覧ください
「アジア平和会議」創設メンバー
アジア平和会議創設のコンセンサス
東アジア地域の安全と持続的な平和のために日本と米国、中国、韓国の4カ国から17氏の有識者が2020年1月21日、東京に集まり、「アジア平和会議」を立ち上げた。
会議では、北東アジアに構造的な対立と緊張があり、多くのホットスポットがあるにも関わらず、二国間関係が安定的にものになっておらず、また安全保障に関する信頼醸成の仕組みや多国間の協議が枠組みすら存在しないことへの懸念を共有。この会議が、信頼醸成の対話の舞台になると同時に、この地域の危機管理メカニズムの向上や将来の安定的な平和の枠組みに向けて作業を開始することで合意し、以下を確認した。
- 1.北東アジアでは偶発的な紛争リスクは高まっており、こういう時だからこそこれまで以上の各国間の交流が必要である。またこうした紛争を予防して、防止するために拘束力の高い仕組みを二国間でより強化する必要がある。また、アジア平和会議では定期的なレビューを行うい、こうした努力を通じて最終的にこの地域全体で共有できる枠組みを目指す。
- 2.将来の北東アジアの持続的な平和に関しては、まず目指すべき平和原則を不戦と反覇権、さらには法の支配とする。
- 3.この会議で話し合われたことは今後の日米、日中、日韓の二国間会議でさらに議論し、具体化し、次回のアジア平和会議に反映させる。次回のアジア平和会議は2021年1月に東京で開催する。
【言論NPOとは】
言論NPOは、「健全な社会には、当事者意識を持った議論や、未来に向かう真剣な議論の舞台が必要」との思いから、2001年に設立された、独立、中立、非営利のネットワーク型シンクタンクです。2012年には、米国外交問題評議会が設立した世界25ヵ国のシンクタンク会議に日本から選出され、グローバルイシューに対する日本の意見を発信しています。この他、国内では毎年政権の実績評価の実施や選挙時の主要政党の公約評価、日本やアジアの民主主義のあり方を考える議論や、北東アジアの平和構築に向けた民間対話などに取り組んでいます。
また、2017年3月には、日本で初めてグローバル課題の解決を目指す、世界的な議論のプラットフォーム「東京会議」を立ち上げ、議論の内容をG7議長国と日本政府に提案する仕組みをつくり上げました。
本件に関するお問い合わせ:
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