グテーレス国連事務総長ら世界のリーダーたちが、国際協調と平和の修復に向けた視点を提示ー「東京会議2025」公開フォーラム基調講演報告

2025年3月04日

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 3月3日に開幕した「東京会議2025」の2日目の3月4日午後、約300人の聴衆が見守る中、公開フォーラムが行われました。

 開会式に続いて基調講演が行われ、国際連合事務総長のアントニオ・グテーレス氏のビデオメッセージに始まり、元インドネシア共和国大統領のスシロ・バンバン・ユドヨノ氏、国連開発計画(UNDP)総裁補兼アフリカ地域局長のアフナ・エザコンワ氏、前ポーランド軍参謀総長のライムンド・トマシュ・アンジェイチャク氏、ニュージーランドの元首相でのヘレン・クラーク氏(ビデオメッセージ)が基調講演を行いました。


「東京会議」は、「未来のための協定」の目的を推進し、多国間主義を未来へと導く重要なプラットフォームを提供している

 ビデオメッセージを寄せた国際連合事務総長のアントニオ・グテーレス氏は、「今年は第二次世界大戦の終結と国連創設の80周年にあたる。この節目は、人類の最も暗い時代から生まれた不朽の原則を再確認する重要な機会である」とした上で、具体的には「対話による平和」「人権と国際法の尊重」「社会の進歩と持続可能な開発の促進」の三点を提示。「これらの価値観を推進するリーダーであり、多国間主義の柱」である日本の果たす役割を重視するとともに、この「東京会議」による国際協力の再興に向けた取り組みは、「歴史を前向きに変化させる方法を示す強力な例になる」と大きな期待を寄せました。

 それとともに、「紛争の増大から猛烈な気候危機、広がる不平等から十分なガードレールのない人工知能」をはじめとする数え切れないほどの課題に世界が直面する中で、今年の会議のテーマは時宜を得たものであり、「地球規模の課題には地球規模の解決策が必要であることを私たちに思い出させる」と評価しました。

 グテーレス氏はさらに、国連も昨年の9月に「未来サミット」を開催し、安保理や国際金融アーキテクチャの改革などを盛り込んだ「未来のための協定」を採択してグローバル・ガバナンス変革に向けて動き出していることを紹介。こうした動きと「東京会議」は軌を一にするものであるとし、「世界中の政府指導者と多様な声を集めることで、『東京会議』は、(未来のための)協定の目的を推進し、多国間主義を未来へと導く重要なプラットフォームを提供している」と改めて高く評価しつつ、『この機会を捉えて、信頼、連帯、協力の基盤を強化し、永続的な平和、尊厳、進歩に向けた共通の旅路に新たな章を書き加えよう」と呼びかけました。

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