ホセ・マリア・ラドス
(アルゼンチン・カウンシル・フォー・インターナショナル・リレーションズ(CARI))
私たちのシンクタンクが現在取り組んでいる最大の地球規模課題は、気候変動と国際食料安全保障である。アルゼンチン国際関係カウンシルでは、専門家、学者、外交官、政策立案者による議論を行い、こういった議題に関する意見交換を行っている。アルゼンチン国際関係カウンシルは直接の政策提言を行わないが、問題に深く関連するアクターたちが、より効率的に協働し、相乗効果を得るためのファシリテーターを務めている。
日本は、経済成長と国際秩序への融合を成功裏に実現した例である。この事実を考えた場合に、例えば気候変動では、日本は技術革新のリーダーとして持続可能な発展をけん引する役割を担うことができると考える。また、食料安全保障の面では、貿易における多国間交渉での推進役になると期待を寄せている。
グローバル経済の中での日本の重要性を考えた場合に、地球規模課題への取り組みに関する日本の役割はこういった課題が話し合われる国際会議の場でより活発な活動や主張をすることによって、より大きいものになっていくと考える。
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▸テクノロジー、金銭、人材を問題解決に活用することが問われる/リチャード・ブッシュ(アメリカ:ブルッキングス研究所シニアフェロー)
▸日本は世界・地域・2カ国間の舞台で課題解決の役割を果たせる/ロヒントン・P・メドーラ(カナダ:センター・フォー・インターナショナル・ガバナンス・イノベーション(CIGI)会長)
▸東アジア地域の安全保障で、地域協力の推進者となるべき/セリーヌ・パジョン(フランス国際関係研究所(IFRI)リサーチ・フェロー)
▸経済成長と国際秩序を両立させた経験を活かすことが重要/ホセ・マリア・ラドス(アルゼンチン・カウンシル・フォー・インターナショナル・リレーションズ(CARI))
▸日本の政治的プレゼンスを強化するためには積極的な発言と行動が必要/セルゲイ・クリーク(ロシア現代発展研究所ディレクター)
▸発展途上国に寄り添う形で支援し協同してきた経験は今後、日本にとって役立つだろう/サンジョイ・ジョシ(インド:オブザーバー・リサーチ・ファンデーション ディレクター)