「アメリカ大統領選の行方とアジアの将来」晩餐会報告

2016年3月15日

 海外ジャーナリスト会議「アメリカ大統領選の行方とアジアの将来」の開催を翌日に控えた3月15日、東京都内のホテルオークラ東京にて、パネリストをお迎えして歓迎夕食会が行われました。

 まず初めに、言論NPO代表の工藤が開会の挨拶を行いました。その中で工藤は、世界の秩序が変化し、日本も欧米も平和や民主主義に関する共通の試練に直面している中、そうした課題に対して日本、そして言論NPOがどのような取り組みをしているのか、ということを多くの人に知ってもらうための重要な機会として今回初めて、欧米のジャーナリストとの対話の場を設けたと語りました。同時に、今回の対話を楽しみにしていたと語り、アメリカ、イギリス、カナダから招へいしたジャーナリストに対して、歓迎の言葉を述べ、挨拶を締めくくりました。


 その後、海外から来日した5人のジャーナリスト、並びに、夕食会参加者の紹介が行われた後、乾杯の音頭を取ったグレン・フクシマ氏(米国先端政策研究所上席研究員)は、日本は2016年に、G7や国政選挙、消費税の増税等、政治的にも文化的にも非常に興味深い年を迎えると指摘しました。同時に、大統領選を迎えるアメリカも過去の選挙時と同様、日本からの強い関心が寄せられるだろうと述べました。また、非常にユニークな活動を行っている言論NPOの活動にも触れ、明日行われる討論会に大きな期待を示しました。


 続いて、代表・工藤の友人として挨拶に登壇した外務報道官の川村泰久氏は、今回の対話を世界情勢において時宜を得たものと評し、日本及びアジアの将来にとって大事な対話になると述べました。

 その後、多忙を極める中駆けつけた石破茂地方創生担当大臣と、工藤との対談が行われました。対談ではまず、工藤が世界秩序の変化とその中での日本のあり方について問いかけると、石破氏はこれまでの世界の枠組みでは解決できない問題が出てきたことや、中国、北朝鮮の動向を踏まえた上で、日米同盟のあり方などについて本音の議論を展開しました。その他にも、石破氏は工藤との間で、日本の経済や少子高齢化、さらには自身が担当する地方創生について突っ込んだ議論を行いました。

 白熱した議論を受けて、その後行われた質疑応答でも、オレン・ドレル氏(USAトゥディ)が日本の移民政策について、デビッド・ナカムラ氏(ワシントン・ポスト)が、日本の女性の働き方の在り方について尋ねると、ここでも石破氏は踏み込んだ回答を示し、各パネリストからは日本を代表する政治リーダーの本音が聞けたことに対して、満足の声が相次ぎました。

 最後に、閉会の挨拶に登壇した近藤誠一氏(近藤・文化研究所代表、前文化庁長官)が、翌日の会議に向けた抱負と期待を述べ、歓迎夕食会は和やかなムードのうちに終了しました。

 明日、行われる緊急討論会「アメリカ大統領選の行方とアジアの将来」は14時より、インターネットにて生中継いたします。お時間のある方は、ぜひご覧ください。