「アメリカ大統領選の行方とアジアの将来」レセプション報告

2016年3月16日

 3月16日、言論NPOはアメリカ、カナダ、イギリスのジャーナリスト5名を招聘し、「アメリカ大統領選の行方とアジアの将来」と題した緊急討論会を開催しました。討論会終了後、海外・日本のパネリストを中心に70名が集まりレセプションが開催されました。

 冒頭、挨拶に立った代表の工藤は、まず4時間にわったった討論会にしたパネリストに感謝を伝えると同時に、今回の討論会を裏方で支えたスタッフや学生のボランティアに謝辞を述べ、「討論会は大成功だった」と振り返りました。

 その上で、今回の議論を通じて「『民主主主義』や『平和』など様々な課題に対して、私たちは無関心ではいけない。言論NPOは、そうした課題に積極的に向かい合い、責任ある議論を行っていかなければならない」とこれからの活動に対する決意を語りました。

 次に、言論NPOのアドバイザリーボードである宮本雄二氏(宮本アジア研究所代表)が挨拶に立ち、言論NPOが挑んでいる4つの活動について説明しました。そして、「これから世界の課題と同時に日本の課題に対しても取り組んでいかなければならない」と述べると同時に、これからの活動に対するさらなる支援を呼びかけました。

 続いて、挨拶に立った外務報道官の川村泰久氏は、日本は海外を理解しているだろうか、海外の人たちは日本のことを理解しているのだろうか、そうした視点で、今回の討論会は非常に活発な議論を傍聴することができたのではないか、と今回の討論会を振り返りました。

 その後、乾杯のあいさつに立ったグレン・S・フクシマ氏(米国先端政策研究所上席研究員)は、「ワシントンにいると、いろんな日米の対談があるが、今日は非常にレベルが高かった」と、今回の討論会の議論の質の高さを振り返りました。そして、今日の議論で印象的だったこととして、アメリカの影響力はまだまだ存在していること、アメリカ国内で議論するだけではなく、批判も含めて世界の人たちと議論し見てもらうことの重要性を指摘し、乾杯の発声がなされました。

 歓談の後、今回、海外から招へいしたジャーナリストの皆さんが登壇し、「大統領選挙について、海外からの意見を聞けたことは非常に貴重だった」(デビット・ナカムラ氏)、「民主主義というのは何か一つのプロジェクトとして終わりあるものでもなければ、常に進めていかなければいけないことだと改めて感じた」(オレン・ドレル氏)などのコメントが寄せられ、「今回の討論会は非常に中身の濃いものだった」との意見で5氏が一致しました。

 この後、読売新聞編集委員の伊藤俊行氏があいさつにたち、「世界の民主主義について工藤さんはこれから議論していこうとしているが、今日はその第一弾であり、壮大な野望だと思う」とユーモアを交えてあいさつにたしました。そして、「本当に民主主義は大丈夫なのか、といったことは世界で共通のテーマだ。ジャーナリズムの役目や選挙の大切さ、中間層がきちんと判断をして、よいリーダーを選んでいく。そのためにも、我々ジャーナリストがより正確な情報を提供して、有権者に判断してもらうことが重要だ」と指摘し、自身の挨拶を締めくくりました。

 最後に工藤は「言論NPOは、世界の想いを同じにする人たちと友達になりたいと思っている。そして、民主主義がきちんと機能できるように、世界の課題を解決していけるように、世界のジャーナリストとも繋がりながら、その目的を実現していきたいと思う」と語り、レセプションを締めくくりました。

 言論NPOは、今回の討論会に続3月27日(日)、世界的な課題について、世界の主要7カ国のシンクタンクトップを招聘し、「ワールド・アジェ ンダ2016」を開催いたします。現在、来場者を募集していますので、ご興味のあるかたはぜひお申込みください。

▼国際シンポジウム「ワールド・アジェンダ2016」詳細はこちら
 https://www.genron-npo.net/16-0327