ハンス・G・ヒルパート
(ドイツ国際政治安全保障研究所(SWP)アジア担当部長)
世界中で進む保護主義と、秩序の不安定化に大きな関心
今回のシンポジウムに参加できて光栄に思います。今回のシンポジウムでは、日本政府やG7や中国など各国のシンクタンクの人たちの意見を聞けること、非常に楽しみにしています。
私は、世界中で保護主義が進んでいるということに非常に関心があります。加えて、金融危機後、ケインズ派の戦略や政策が押し進められ、それによって恐慌には至らなかったのですが、ここからどうやって抜け出していくのか、という疑問を持っています。確かに、金融政策を打つことで時間を稼ぐことはできるのですが、しっかりと構造改革ができるのか。銀行などにも試練が訪れるとすれば、今後、それがどのように展開していくのかということについて関心を持ってみています。
また、今、世界各国で秩序が崩れていますが、そうした危機についても、明日のシンポジウムでいろいろと議論できると思いますので、楽しみにしています。
最後に、G7に対する期待ですが、今回のシンポジウム後、議論された内容を各国に持ち帰るときに、国内の野党からもいろいろと攻撃があって大変だと思いますが、しっかりとまとめていってほしいと思います。加えて、G7の7カ国の協力というのはぜひお願いしたいと思います。