「東京―北京フォーラム」の20年とは
両国民の相互理解を目的とした単なる「交流」ではなく、日中が共有する目的に向け、お互いの政治体制や国情を超えて、課題解決に向き合う「戦略対話」を目指す、世界で唯一の日中民間対話「東京―北京フォーラム」。この20年でなにを実現したのでしょうか?
目次
◆「東京―北京フォーラム」創設者・工藤泰志氏インタビュー
◆「言論外交」ってなに? coming soon..
◆「共同声明」ってどんなもの? coming soon..
◆「東京―北京フォーラム」関係者インタビュー coming soon..
◆これからの「東京―北京フォーラム」 coming soon..
◆まずは、写真で20年間を振り返ってみましょう!
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◆「東京―北京フォーラム」創設者である工藤泰志氏に、この20年間についてお話をお伺いしてみました!
Q. なぜ中国と対話をすることになり、開催が実現できたのでしょうか?
20年前、言論NPOを立ち上げて日本の民主主義を立て直すための動きをしてる時、一つの疑問があったのです。政治家の靖国参拝を軸に、何十万もの中国の若者が、各都市で暴動になって日本の企業に投石をしていた。中国にある日本大使館も、群衆で囲まれる事態になっていました。にも関わらず、この問題を解決しようという声がなかった。隣国でそこまでの大きな騒動になっているときに、それでも傍観者的で、しかもお互いがお互いを批判し合ってる。政府は外交を止めて、多くの人たちが沈黙していた。この状況に非常に違和感を覚えたのです。
僕が北京に単身で乗り込んだのはそのためです。そして、多くの中国人と話し合った。その中の若者たちが、中国政府のある大臣を紹介してくれました。その大臣が「東京―北京フォーラム」の生みの親となるのですが、大臣に【公開型の対話】と【世論調査】をやらせてほしい、と頼んだのです。それが「東京―北京フォーラム」の始まりです。当時は20年もこの対話が続くとは思わなかったですね。
Q. なぜ中国と対話することに意味があるのでしょうか?
「東京―北京フォーラム」は友好の対話ではありません。友好は結果であって、目的ではないからです。我々は課題に対してみんなで向き合って議論し合う環境、場合によっては喧嘩してもいいと思っています。その結果、ひょっとしたらそれが友好というものになるかもしれないけど、それよりも、日本と中国が、アジアや世界の平和とか、世界の課題に対する協力のために、お互いが知恵を出して、意見をぶつけ合って行動できるような場にしたいのです。そのために、議論を設計したり、世論調査で両国民に問い続けています。
僕の問題意識は世界なのです。気候変動などの世界の課題を、中国なしで解決することは可能でしょうか。世界の戦争を止め、世界の協力を考えるために、より多くの人たちが力を合わせるためには、仮に体制や実情が違っても、それでも議論しなくてはいけません。だから私は中国と議論してます。
Q.この20年で「東京―北京フォーラム」に変化はありましたか?
第11回ぐらいまでは、奥歯に何かが詰まってるように、やっぱり中国と本音の議論ができていない感じがありました。これをどう壊せばいいんだろうと悩んでいたとき、日本で開催した第12回フォーラムで、日中の軍関係の人が勢ぞろいした、尖閣諸島の対立を巡る議論を、インターネットで中継したのです。実は中国は中継を認めてなかったので、なんてことするのだと怒ったけれど、僕はどうしても中継したかった。軍の関係の議論は、ほとんど非公開にやるものじゃないですか。でもこの対話では、全てをオープンにしたわけです。
しかし、その中継動画をPCで見ていて、びっくりしたのです。議論の中で、「我々は何のためにここにいるんだ。喧嘩のために来たのか。」「少なくとも真剣に向き合って、議論するために集まったんじゃないか」と、みんなが言っている。その動画に30万ものアクセスがあり、「こんな議論まで主催者は公開するのか」との書き込みが相次いでいる。その時僕は「東京―北京フォーラム」が、これから生まれ変わると思いましたね。 20回目を迎えた今、以前までは中国側に断られていた、核の問題や、ロシアの領土侵略についての問題を議論で扱うことが可能になっています。中国と日本の国民との間で、課題の共有ができる一つのステージができているのだと思います。今まで、地政学的な対立を軸に相手を攻撃したり、批判したりするような議論が多かったのですが、一緒に考えようという対話です。共通する課題に向け、互いに協力をする基盤ができ始めているのです。
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◆「共同声明」ってどんなもの?
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◆「東京―北京フォーラム」関係者インタビュー
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◆これからの「東京―北京フォーラム
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