北東アジアでは、台頭を続ける中国と米同盟国との間で構造的な緊張があり、多くのホットスポットを抱えるにもかかわらず、地域の紛争回避や持続的な平和に向けた多国間の対話の枠組みは存在していません。
言論NPOは、そうした世界で最も危険な地域である北東アジアに、地域の紛争を予防し、持続的な平和を実現するための歴史的な作業に着手しています。日本と米国、中国、韓国の4カ国の安全保障や外交分野の専門家との協力を軸に2020年1月「アジア平和会議」を創設したのもそのためです。
また、中国や韓国との課題に真正面から向かい合い、相互理解や相互信頼を向上させるための取り組みを進めています。「東京-北京フォーラム」は、当団体が2005年に提唱し創設された、世界で最も影響力のある日中間の対話で、創設以来どんな困難があっても一度も中断したことはありません。また、同年より世界で唯一となる中国の世論調査を行い、毎年継続しています。韓国との間では国民間の感情的対立を乗り越え、新しい未来志向の日韓関係をつくるための「日韓未来対話」を2013年に創設し、議論を進めています。
言論NPOの様々な対話や民間外交の舞台を通じて、大国間対立が激化し地域の混迷が深まる中でも、課題を共有し、地域と世界の未来に向けた協力の在り方を探り、アジアに平和を実現するためのプラットフォームとネットワークを創出し続けています。