最後のセッション3のテーマは、「世界経済の分断に日韓はどう立ち向かうか」です。
司会は東アジア研究院院長のソン・ヨル氏が、サブ司会を言論NPO代表の工藤泰志氏が務めました。
議論では、世界経済が分断とブロック化に向かう中で、両国は現状の経済対立の修復を進めるため、担当大臣間の協議が必要、と言った議論の他に、自由貿易体制を守るという共通の利益での協力はあり得るとの、意見が出されました。
また、日韓二国間の経済協力が限界を迎えている一方で、グローバルマーケットやRCEP、IPEFといった多国間の枠組みの中では日韓両国には大きな役割があるとし、ここでの協力を求める声が相次ぎました。
さらに、米中対立の中においては、中国の不公正な貿易慣行を正すことが目的とされていた当初と異なり、現在では米国も中国の政策に追随し、一方的な貿易政策を取り始めたと、の声もあり、中国だけではなく、共通の同盟国米国の行動も不利益となる懸念から、日韓は米国に対してもきちんと過ちを指摘しなければならないといった意見も出ました。
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