皆さん、こんにちは。外務大臣の上川陽子です。まず、第１９回「東京－北京フォーラム」が、４年ぶりに対面で開催されることに、心からお慶びを申し上げます。また、主催者である言論ＮＰＯ、中国国際伝播（でんぱ）集団を始め、関係者の皆様が、コロナ禍という困難の中でも途切れることなく対話を続け、今回の対面での開催を実現されたことに、深い敬意を表したいと思います。

　本年は、日中平和友好条約締結４５周年の節目の年です。先人達が両国間の恒久的な平和友好関係を発展させることを誓った、この条約を土台として、両国国民は約半世紀にわたり、政治、経済、社会、文化等の幅広い分野及びあらゆる層で、交流と協力を着実に深化させ、友情と信頼を育んできました。そして、これからも、更なる発展の可能性を有しています。

　その一方で、現在、日中両国が直面する課題や懸案も少なくありません。このようなときこそ問題に正面から向き合い、率直な対話を重ねていくことが、両国首脳で一致している「建設的かつ安定的な日中関係」の構築につながるものと確信しています。

　まさに今回のフォーラムにおいても、日中両国の各分野で豊富な経験と深い知見を有する方々によって、有意義な議論が活発に行われることを期待しています。そして、皆様の英智により、日中平和友好条約に新たな息吹をもたらし、日中両国の未来を切り開く原動力となっていただければ幸いです。

　日中関係発展のために長年にわたり御尽力されている皆様に改めて敬意を表するとともに、フォーラムの益々の発展と皆様の御健勝を祈念いたします。

　ありがとうございました。　　　　　　　　　　　　　　（了）