10月19日午後、「第19回東京-北京フォーラム」の分科会の一つであるデジタル分科会は、「目指すべきデジタル社会と人工知能の共同ガバナンス」を全体テーマとして開催されました。日本側司会は山﨑達雄氏(国際医療福祉大学特任教授、元財務官)、中国側司会は高紹林氏(北京大学法律人工知能研究センター顧問)が務めました。
グローバルなAIガバナンスを打ち出した中国。共同ガバナンスを構築していく上で、日本とも一致できる点はある
その冒頭で両司会者が発言。高紹林氏は、デジタル技術は産業構造を高度化させ、スマート社会の実現に寄与しているものであるとしつつ、とりわけ人工知能(AI)は、「人類社会・文明の発展に大きな影響を与えている」と強調。AI技術が飛躍的な発展期にある中、日中両国は双方の優位性を活かしつつ、協力領域を拡大しながら「世界の人民に福利をもたらさなければならない」と訴えました。
高紹林氏は続いて、デジタル分野におけるガバナンスについて発言。中国では2017年に「中国サイバーセキュリティ法」が制定されて以降、データや個人情報、サイバーセキュリティ関連の法令やガイドラインなどが次々と制定・改正され、2021年9月には「中国データセキュリティ法」、同年11月には「中国個人情報保護法」が施行されたことを紹介。AI倫理についても同様に検討が進んでいるとしながら、中国政府は今後も必要な環境整備を行っていくとしました。
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