「第21回東京-北京フォーラム」第1回実行委員会 報告

2025年3月27日

 3月18日、東京都内の言論NPOオフィスにて、「第21回東京-北京フォーラム」に向けた第1回実行委員会が開催されました。新体制の始動となる今回の会議には実行委員21氏が出席。今後の方針について話し合いました。


 その冒頭、武藤敏郎氏(大和総研名誉理事)が挨拶。その中で武藤氏は、トランプ米大統領の再登場によってますます世界情勢の不確実性が高まっているとの認識を示した上で、「この『東京-北京フォーラム』もどのような影響を受けるのか、それもまた不確実だ」と懸念。しかし、今年のフォーラムは「『次の10年』の第一歩であり、きわめて重要である」ことを強調し、各委員に協力を求めました。

 続いて、言論NPO代表の工藤泰志がマイクを握り、昨年の第20回フォーラムで中国側と合意に至った「次の10年」に関する協力協定の内容を改めて説明。その上で、この協定を実現するための体制づくりとして、「今回から日本側も中国側と同様に指導委員会と執行委員会の二つの仕組みにした上で、二つの委員会の合同会議として実行委員会を開催する。実行委員長は指導委員長が兼務することになった」と報告。実行委員長(兼指導委員長)は武藤氏が務めることも併せて発表し、この新体制で中国側指導委員会との連携を深めていく方針を示しました。なお、執行委員長は工藤が務めます。

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 5月に予定されている中国側との事前協議に関して工藤は、今年のフォーラムでは東京会議と同様に「世界の多国間主義の修復と平和がここでも基本的なテーマとなる」と見通しを示しつつ、「アジアの中に平和と安定のための仕組みをどのようにつくるかも課題だ。その作業に入るために議論を深めたい」と意気込みを語りました。さらに、世論調査結果の公表のあり方や分科会構成の見直し等についても話し合う方針を示すとともに、現段階の日程案として10月中旬を提示しました。


 その後の会議では、事前協議に向けた課題を整理するとともに世界情勢、日中関係の見通しなどについて、委員間で活発な意見交換が行われました。


 工藤や武藤氏など本フォーラム実行委員会の主要メンバーは5月下旬に、中国・北京を訪問し、中国側主催者である中国国際伝播集団との協議に臨む予定となっています。また、滞在中には中国政府要人との会談も予定しています。

 協議の様子や決定事項については言論NPOホームページやSNSで随時ご報告いたします。是非ご覧ください。