アンケート調査「アジア問題に関するアンケート」結果

2003年6月25日

img_pencil.jpg(2003/6/6~6/23実施、回答数93)

Q1アジア戦略会議では、今年度は次の論点を中心に議論を深めていくことを考えていますが、あなたは、これらのうち特にどの論点にご関心がありますか。
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a.gif 1(32%)21世紀の国際秩序について。
b.gif 2(23%)日本の安全保障をどう構築するのか。(北朝鮮問題の平和的解決の道はどう描かれるのか)
c.gif 3(13%)アメリカという国をどう捉えるのか。
d.gif 4(20%)アジア経済圏の形成をどう進めるか。
e.gif 5(11%)(前述の)国家路線の選択の議論の具体化。
g.gif 6(1%)いずれも関心を持てるテーマではない。
 


コメント(文頭の数字は回答番号です):

1: 21世紀前半はアメリカの覇権の凋落をみることとなろう。
2: "50年後の日本"。
2: 再軍備と憲法改正。
2: 日本の安全保障をどう構築するのか。(北朝鮮問題の平和的解決の道はどう描かれるのか)
4: アメリカの独走を許さないためにも、中国、韓国、インド等との経済圏をつくり、米、ユーロ、アジアの3極構造とすることが望ましいと思います。今の状況では米中連携となる公算もあり、そうなると米の独走は避けられず、世界秩序はより混乱するものと予測しています。
5: 日本は、韓国、極東ロシア、台湾、東南アジア諸国、インド、パキスタン、アフガニスタン、イラン、イラク、サウジアラビア、その他の中東諸国をも含めて経済交流、人的交流を活発化し、この地域の発展を促すよう努力してアメリカと、中国の接点をできるだけ少なくするようにする事が世界の緊張を高めないことに貢献できると思います。また今のようなドル建ての為替を続ける限り円高円安に悩み続けることになるので、東南アジア諸国の貨幣と、オイルマネーのリンクがこの弊害をうち破ることができると思います。
6: アジアの市民社会の可能性についての議論がまったく見られないのは残念。
1: 今回の米国によるイラク攻撃・侵略は、第二次世界大戦後及び冷戦終結後の世界秩序に対する明らかな挑戦であり、力による一国支配の野望が露わに現実化したものである。

Q2去る3月20日のアメリカのイラクに対する武力行使について、あなたはどうお考えですか。
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a.gif 1(58%)湾岸戦争やアフガニスタンとは異なり、今回はイラク側からの具体的な軍事力の行使がなく、国連決議もない段階でアメリカが武力行使に踏みきったことには大義がなく、不適切であった。
b.gif 2(19%)大量破壊兵器を保有している疑いが濃厚であり、国連の査察に対しても非協力だったイラクは、国際社会に対する明白な脅威だったのであり、たとえ国連決議がなくても、アメリカの武力行使には大義があった。
c.gif 3(20%)国連決議がない状態での武力行使は大義が十分とは言えないが、やむを得ない選択だった。
d.gif 4 (3%) どちらとも言えない。
 


コメント(文頭の数字は回答番号です):

1: 私はおおかたの意見と異なり今回のイラク戦争を契機としてアメリカの超大国としての地位は低下に向かうと見る。
1: 不適切であったと思うが、米国が武力行使に踏み切った以上これに同調する以外に日本の選択肢はない。
2: 国連決議があった方が好ましいのは勿論であるが、国連のあり方にも問題がある。
4: 歴史のない国米国の短所である。
4: 現実の歴史と政治を見つめた時、その大義の裏に伺い知れないことが隠されている。正義と言う言葉は戦争時によく使われる言葉だと思う。
4: 文明国家の自営戦争は当たり前。
2: ただし、大量破壊兵器を保有し一般の人々の生活を脅かす団体(国、武装集団etc)の全てを同様と見なす。
1: 大量破壊兵器はいまだに見つかっていない。一方でWMDゲートが報道されている。小泉首相の国会答弁は、詭弁(奇弁)そのものであった。

Q3今後、国際社会は次のいずれの道を歩んでいくとお考えですか。
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a.gif 1(23%)国連が弱体化し、アメリカの一極支配が強まる。
b.gif 2(23%)国連を中心とした国際秩序は今後とも維持される。
c.gif 3(14%)テロなどの新たな脅威の存在も踏まえ、従来の国連に代わる新しい国際秩序が形成されることになる。
d.gif 4(29%)国際社会におけるアメリカの影響力はかえって弱まり、混乱と不安定な状態がもたらされる。
e.gif 5(11%)どちらとも言えない。
 


コメント(文頭の数字は回答番号です):

3: 国連の限界がはっきりしてきており、新しい枠組みが求められている。
4: アメリカは確かに軍事力では圧倒的超大国だが平和な、あるいは平和を指向する世界では軍事力による覇権は維持が難しい。アメリカの経済力、政治力の優位性は相対的に低下する一方だからアメリカは総合的な覇権を維持する事は出来ない。そのことにたいするアメリカの焦りが国際的不安定をもたらすことになるのではないか。
5: 1と2の両方の可能性がある。日本としてはアメリカと協調しつつ極端な一局支配に傾かないよう国連のシステムその他を強化していくことが必要。
5: 日本は、欧州と協調し、アメリカの一極支配を抑制するように動くべき。国連の役割は依然重要。日本は早くポツダム体制を脱却し国連で主要な位置を占め、世界平和に貢献すべき。
5: わからない。
5: 前にも書いたように、米とユーロ、アジアの3極経済圏(軍事も含むかも)により、平和的な世界秩序を築くことがいいと思います。その後は、アラブとアフリカの参加も得て、最終はどの程度の区分がいいかわかりませんが、経済等の関連による日本で言う道州制のような形で世界議会(国連ではないほうがいいように思います)ができるといいように思います。
2: アメリカのイラクに対する政策非難が集まるので、国連を中心とする国際秩序は保たれるだろう。
5: アメリカの軍事的プレゼンスが肥大化する一方、この抑圧に対抗する形で、多くの国で極端な右傾化が進むだろう。こうした状況下では、国家や宗教の個別性(真の強調のためには、まず互いの個別性を容認することが必要)を尊重し、対話によってバランス・ポイントを探る場である国連の役割を再認識する必要がある。
5: 国連は国連なりの役割はある。ただ、非常に限られた力しか発揮できないだろう。その上で、国家単位の秩序形成も見直すべき時期に来ているのはたしか(国家がなくなるというものではない)。市民に代表されるように、新たな複雑な要素が出てくるだろう。真に悲しく恐ろしい事ですが、一番可能性があると思います。一番望ましいのは3.ですが。
5: 「べき」論としては2. だが、可能性としは1. の方が高いように思う。4.の設問はヘン。アメリカの影響力が弱まることと混乱・不安定との因果関係がおかしい。むしろ、今はアメリカの影響力が強まることによって、テロをはじめとする混乱や不安定な状況が生み出されているのだともいえる。めざすべいは、そうした方向性の是正ということではないか。
4: アフガニスタンの現状を見てみよ。そこにあるのは混乱と不安定ではないか。
4: アメリカのイラク攻撃が始まる時に心配されたベトナム化というのは、戦争そのものではなく(その軍事力の差からして、結果は判っていたはず)、戦後の泥沼化であったでしょう。そして現在の状態、まさに混乱と不安定の泥沼ではありませんか。
4: 地球環境破壊 人口爆発 経済格差。米国による力の一極支配が、これらの深刻化する問題に対処できるとはとうてい思えない。

Q4今回のイラクに対する武力行使について、日本はアメリカを支持しましたが、これについてどうお考えですか。
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a.gif 1(19%)対米協調路線は日本という国の基本路線であり、当然である。
b.gif 2(23%)アメリカを支持したことは日本の置かれた状況からみてやむを得ない選択だったが、その前にもっと議論を尽くすべきだった。
c.gif 3(11%)対米協調路線自体はやむを得ないとしても、今回の武力行使については、アメリカに明確な支持を表明すべきではなかった。
e.gif 4(40%)行き過ぎた対米協調であり、日本はもっと独自のスタンスを取るべきだった。
g.gif 5(4%)日本は、平和を希求する唯一の被爆国として、いかなる戦争も支持すべきではなかった。
f.gif 6(3%)どちらとも言えない。
 


コメント(文頭の数字は回答番号です):

2: 議論を尽くすべきと思うが、現実はできなかっただろうと思う。
2: アメリカを支持したことは、日本がおかれた状況を考慮すばやむを得ない選択だった。
4: 同じ自民党政権、福田さんでも中曽根さんでも、最終的には米国支持変わらずとしても、そこに至る道でもっと幅広く可能性を残し、明日の国益を考えていたのではないか。
6: アメリカを支持したことは日本の置かれた状況からみてやむを得ない選択だった。
2: 北朝鮮の問題があるので米支持は戦略上仕方ないことだと思います。ただし、湾岸戦争などがあったのにも関わらず、まだ防衛をどのようにするかの議論が十分にできていないことは大きな問題だと思います。世界から平和ボケといわれても仕方ないのではないでしょうか。
1: 対米に対して協調路線を取ったことは、どの首相であっても取った行動であり当然のことだと思います。これにより日本は非常大きな柔軟性を手に入れました。1つは国民がイラクの武力攻撃に反対の姿勢を見せることで、首相はイラクに対するアメリカ一辺倒の政策を渋ることができる。もう一つアメリカの北朝鮮政策に対して強くアメリカの迫ることができる点です。
6: 軍事的支援も出来ない日本が表面的な支持を表明することは、ラディカルな解決策とは言えない。真の対米協調とは、その時々のアメリカの政策を盲目的に支持することではなく、あくまで日本が持つ基本的カードの中で、アメリカに対して協力できるものを出していく、という形でなければ、長期的な視点に立つことが出来ず、将来日本という国の自立は危うい物になってしまう。
3: ドイツやフランスのような態度は、取れと言う方が無理でしょうか。
4: 日本があえて信頼できる友人としてイラク侵攻に反対しておれば長い目で見てかえってアメリカの信頼、ヨーロッパからの評価も高まり日本の国際政治における地位は高まっていたと思う。アメリカへの盲従という選択をした為に日本は国際的にはアメリカの一衛星国に落ちぶれた。
4: 小泉という政治家には理念も哲学もなく、その意味で歴代自民党政権の中で最低の線にランクされる。アメリカの作り出す主流に遅れまいと、ひたすら棹さすだけではないか。
4: あの単純さ、説得力のなさ、無思慮は、これまでの日本の首相にはなかったものではないか。今までなら、少なくとも苦悩の痕跡をとどめたが(もちろん例外はある)。

Q5北朝鮮問題が関心を集めていますが、日本の対北朝鮮対策として、今、何を最優先に取り組むべきとお考えですか。
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a.gif 1(7%)拉致問題の解決。
b.gif 2(27%)北朝鮮に対する抑止力(軍事力、経済制裁の仕組みなど)の向上。
c.gif 3(21%)北朝鮮に対する断固たる制裁措置(送金や貿易の停止、北朝鮮船舶の寄港制限など)の実施。
d.gif 4(37%)北朝鮮との直接の対話の再開と相互理解の推進。
e.gif 5(1%)アメリカや中国などとともに、北朝鮮に対する国際的な交渉スキームにより強くコミットする。
g.gif 6(6%)経済支援の実行。
f.gif 7(1%)その他。
 


コメント(文頭の数字は回答番号です):

2: 抑止力を持たないで対話はできない。
5: 首相の考えをもっとはっきり言うべきだ。
5: 日本単独の抑止力などではおよばない。また火で火を消すことができるとは思わない。
6: 北の(予想されるあらゆる)行動に対する、逐次的な日本の「対応表」をつくり、公開し、それに則って行動する。つまり、新法。
6: 拉致問題については、韓国も同様の問題を抱えているので、韓国と共闘していくことが必要と思います。今の政界情勢では同様な問題が他国にある場合に自国の利益のみを訴えていては信用を失うと思います。また、一時帰国の予定の拉致被害者を帰国させなかったことが問題を悪化させているようにも思いますが、このあたりのことがきちんと分析されていないように感じるのは残念です。
6: 日本の軍事力の向上は中国・韓国等から反対も有るでしょうし、あまり経済的に追い詰めるのも北朝鮮の暴発を招きかねないし断定しかねます。太平洋戦争勃発前夜の日本が、資源の輸入を絶たれて開戦に突っ走った事を想い出します。
6: 微妙かつ少数意見であることを自覚した上で、4.と5.に考えは近い。要は、北朝鮮が軍事的に日本を攻撃をすると損するぞ、という仕組みをつくっておけば、北朝鮮からの軍事的な脅威を取り除くことは可能。
4: 麻生太郎氏の創氏改名発言、これまでにもあった植民地支配正当化発言、そこいらをキチンと整理しないと対等の国対国の関係を望むのは無理ではないか
4: もっとも、対話と理解のための基盤がどこまで整備されているのかとなるとはなはだ心もとなく、そのための努力が一から要求される現実である。

Q6北朝鮮問題の解決には、日本の軍事力など抑止力の向上が不可欠という議論が出ていますが、あなたはこれについてどうお考えですか。
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a.gif 1(47%)「抑止と対話」と言われるように、日本が対話の当事者となって諸問題を解決していく前提は、北朝鮮の軍事的な行動に対する抑止力であり、何らかの方法によってこれを強化すべきである。
b.gif 2(31%)日本の国是として、力による問題解決は避けるべきであり、あくまで対話による解決を図るべきである。
c.gif 3(19%)日本としては、軍事力に頼らなくても、経済制裁のように、それ以外の方法によって抑止力を確保できるはずである。
d.gif 4(3%)どちらとも言えない。
 


コメント(文頭の数字は回答番号です):

1: 北に対してもっとはっきりものを言うことが大切。対立を恐れるべきではない。
2: これまでの歴史的経緯をふまえた長期的視点からの対話が必要であると思う。北朝鮮の現政権はいつかは打倒されるべきと思うが、外部からの干渉が正当化されるのは、どういう時点でどのような手段を通してか、勧告や中国と足並みを揃えていく以外にない。
2: 米のイラク侵攻のように、力には力で対抗されることは目に見えています。圧力としての力は、彼の国の支配体制から見ると絶対的に必要でしょうが、それを前面にちらつかせることは避けるべきと思います。ただし、何らかのアクションがあった場合に即座に撃墜、攻撃するなどの体制をとっておくことは絶対に必要と思います。
1: 抑止力と対話の2丁使いは普通のことであり、議論の余地がない。
4: 「抑止」という思想は、先だってのアメリカのイラク攻撃によって根本的に覆された。したがって、冷戦時代のような(一種理想的とも言える)フレームをどのような規模であれ再利用することは、もう出来ないはずだ。まず、どの範囲まで「抑止」といえるのか定義し直すことが、決定的に重要である。これは日本に限らず、国連などでも行われるべき議論だと思う。
2: これまでの歴史的経緯をふまえた長期的視点からの対話が必要であると思う。北朝鮮の現政権はいつかは打倒されるべきと思うが、外部からの干渉が正当化されるのは、どういう時点でどのような手段を通してか、勧告や中国と足並みを揃えていく以外にない。
3: 前問の意見と同様。日本の軍事力の向上は中国・韓国等から反対も有るでしょうし、あまり経済的に追い詰めるのも北朝鮮の暴発を招きかねないし断定しかねます。太平洋戦争勃発前夜の日本が、資源の輸入を絶たれて開戦に突っ走った事を想い出します。
1: もし北朝鮮が核または通常弾頭のミサイルで我が国を攻撃してきた場合に備えて、攻撃があった直後に北のミサイル基地をこちらのミサイルで攻撃しこれを徹底的に破壊する体制を組むことが一番の抑止力となる。
2: 普通の国になって普通に軍隊を持ち普通に戦争をする。そんな普通も常識も、1945/8/15によって、この国は拒否したのでは?

Q7日本が北朝鮮の軍事的な行動に対する抑止力を強化すべきだとした場合、あなたは、次のうち、どのような方法によることが望ましいとお考えですか。
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a.gif 1(21%) 対米協調路線を強化し、日本への攻撃はアメリカからの軍事報復を招くとの認識を定着させる。そのための仕組みをより一層整備する。
b.gif 2(6%)日本自ら軍事力を増強し、核武装も視野に入れる。
c.gif 3(35%)核武装は採るべきではないが、ミサイル迎撃システムなど通常戦力面で効果的な抑止力を増強し、その発動のための制度を整備する。
d.gif 4(34%)日本として、そもそも軍事的な抑止力を議論するのは不適切である。
e.gif 5(4%)どちらとも言えない。
 


コメント(文頭の数字は回答番号です):

3: 運動の裏付けがあって初めて対話が可能。
5: 対話と圧力は両方あって有効である。また圧力をかける方法には非軍事的なものもあり、それが有効だと考えている。ただし、軍事面でも北朝鮮にミサイル攻撃された時に反撃できる航空機すら持たないというのは問題だと思う。
4: 憲法9条をどのようにするかという検討をしないままで、軍事的抑止力を議論するのは適切でない。長期的に、わが国がアジアにおいてどのような立場をとっていくのか、という観点からの議論と絡めてなされるべきと思う。
3: アジア連合に向けても、米の傘の下に入り続けることは避けるべきだと思います。ただし、現実的な問題として共闘体制にあることは必要ではないでしょうか。
1: まず1.であり、アメリカが北朝鮮に対する有効な対策を出さない場合は、日本国憲法の前文にある世界の信に立つ憲法の立場が崩れたのであるから、直ちに憲法を改正して2.に持っていく必要がある。
5: この質問自体、そして選択肢もあまりに限定的で不適切である。強引な誘導性を感じる。
4: 憲法9条をどのようにするかという検討をしないままで、軍事的抑止力を議論するのは適切でない。長期的に、わが国がアジアにおいてどのような立場をとっていくのか、という観点からの議論と絡めてなされるべきと思う。
4: 「自衛隊は軍隊」明言。続けて海外派兵のイラク新法。
4: わが国にはそもそもアジア侵略、朝鮮植民地支配のぬぐえない歴史がある。その反省、清算も十分でないことへの疑問、不信感が根強くアジアにはあるのを忘れてはならない。皇国、皇軍は決して過去の亡霊ではないのだ。
4: あんな漁船に毛の生えたような船しか持ってない国に対して、大げさな武器は必要なし。
3: 日本の核武装は何よりもアメリカが死力を尽くしても防止しようとするだろうから当面実現不可能。唯一の選択肢は強力な通常弾頭ミサイルを中心とする防衛体制を整えること。
4: 専守防衛との整合性に無理がある。
4: 専守防衛の大原則を破ってまでの軍事的抑止力が、果してアジアの国々に受け容れられるであろうか。侵略の歴史は永劫に記憶される。
4: 「日本国憲法は、あの戦争によって命を奪われた人々の、戦後の世界はかくあって欲しいの思いが、作らせたものである」この意見が身にしみる。

Q8

あなたは、今後、北朝鮮はどのような推移をたどっていくとお考えですか。
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a.gif 1(14%) 経済面での行き詰まりで自壊する。
b.gif 2(11%)テロや軍事的な行動に走るなど、日本などの周辺諸国にとってますます大きな脅威になっていく。
c.gif 3(12%)現在は支援を引き出すための威嚇を行っているに過ぎず、経済面で追い詰められれば、日本との対話路線に追い込まれるので、あまり大きな脅威と捉える必要はない。
d.gif 4(37%)中国などの支えがあるので、北朝鮮が経済的に追い詰められる可能性は低く、むしろ、日本の頭越しに米中など大国の思惑で情勢が推移する。
e.gif 5(17%)国際社会の包囲網が効を奏して体制が変わり、改革開放路線や朝鮮半島の統一に向けた流れが生まれ、北朝鮮も自由主義や市場経済の世界に取り込まれていく。
g.gif 6(9%)その他
 


コメント(文頭の数字は回答番号です):

3: 北が統治能力を失うことも考えられ、その時は十分脅威となりうる。
6: 1.、2.両方の可能性がある。そのうち、望ましいものを具現化すべく、日本としては主体的努力を重ねていかなければならない。
小泉政治は、戦後六十年近くの自民党政治が築き上げてきた良質なものを、総て捨て去ろうとしている危険性を濃く臭わせている。
6: 5.の結果を日本は北に望んでいるというメッセージを送ることが、必要ではないかと。
6: 中国の出方がわからないので、中国次第で様々な変化があるのではないでしょうか。また、北朝鮮の内部事情もよくわからないのでクーデターなどの発生可能性もよくわかりません。大きな脅威とはならないような気がしますが、ここでの対応如何で、日本のアジアにおける立場が大きく左右されることは確かだと思います。米中韓、また長期的にはインドなどのアジアとの関係を考えると非常に難しい対応になる2.トップの犯罪者的な資質から軍事行動に走る公算が濃厚である。犯罪者として扱うべきであろう。
6: 長期的には5. の途をたどると思うが、その間に起こる状況変化については楽観できない。太平洋戦争終戦時の天皇のような決断を金正日が行えるか、またその身分保証をだれが与えられるか、あるいはチャウシェスクのように民衆に打倒されるのか、まったく予想できない。
6: 朝鮮族の思考、行動体系からして北朝鮮が自らのちからで軍事独裁体制を打破して自由陣営の仲間入りをすることは期待できない。博打的に自滅の攻撃に走る可能性が大きい。そのあとに初めてまともな政権が出来る可能性あり。
4: 経済的に苦しい北朝鮮は日本との国交回復を願っており追いつめれば必ず折れてくる、などという論を広言(公言)するほど、いつの間にこの国はそんなにエラクそして驕慢になってしまったのでしょうか。
4: 圧力をかければ、経済的に苦しい北朝鮮は必ず折れてくる。こんな論が声高に叫ばれるほど、頭越しの可能性は増大していく。

Q9最近の日本では、安全保障問題への関心が高まり、様々な議論が行われるようになっていますが、それについて、あなたはどうお感じになっていますか。
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a.gif 1(42%) 拉致問題やミサイル、不審船など、北朝鮮を巡る様々な事件が感情的な世論を煽っており、危険な状況にある。そのような議論がかえって国益を損なうことがないよう、より冷静な議論が求められる。
b.gif 2(48%)安全保障に対する感覚が鈍かった日本人にとって、ようやく国益に目覚める議論が行われるようになったことは、大変好ましい傾向である。
c.gif 3(2%)安全保障をアメリカに依存せざるを得ない日本としては、そのような議論自体に意味がなく、もっと自国経済の再生などに専念すべきである。
d.gif 4(8%)その他
 


コメント(文頭の数字は回答番号です):

2: もっと国民的議論をすべき。
4: 観念論/理想論にひたっていれば良いと言うものではないが、逆の方向に流されてしまう危険性を警戒する必要がある。
2: 全てのアジェンダについて「経済価値」を踏まえる見地を望みたい。
1: バッシング→自主規制(萎縮) 情けないマスコミの体制。恐怖。
1: 拉致被害者の気持ちはよくわかるが、現在の北朝鮮バッシングは明らかに行き過ぎである。マスコミの報道ぶりにも疑問を感じる。
4: 北朝鮮のみでなく、日本を標的とするテロに対する安全保障体制の充実は不可欠です。また、戦略だけでなく、食糧問題や情報や特許の盗用など、情報化で島国で入られなくなった日本にあった議論が必要だと思います。
4: 最近の議論の盛り上がりは、単に感情的な盛り上がりにすぎず、冷静な視点と明確な理論にかけている。シビアな問題について実質的な議論をする基礎体力もない日本人が、メディアに煽られて浮き足立つことがもっとも危険である。こうした状況は、戦前の全体主義的傾向にとてもよく似ている。
4: 拉致被害者そのものはどこかに消え、その周辺が作り出している"神聖にして侵すべからず"の聖域に、非常(非情)な危険を感じる。
4: 拉致被害者の現状は、見方によっては逆拉致・二重拉致ではありませんか。北朝鮮にいるお子さん(もう大人ですよね)の意思・感情も配慮されないと。
2: 国益に目覚めた議論が広く行われるようになったこの時期を捉えて憲法改正に踏み切るべし。日本人自らが憲法を軽視、無視するような現在の在り方は誠に不健全だ。
1: いくら拉致被害者やその家族がお気の毒とはいえ、支援の会や議員連の言動には目に余るものあり、思わず反発したくなります。
4: 安全保障をアメリカに依存しているが、憲法9条は貫いてほしい。
1: 報道することすら北朝鮮を利する売国行為というような議論には、とてもついていけないどころか、恐怖さえ覚えます。
1: 拉致問題を奇貨とするがごとき、自由で多様な言論、報道への封殺傾向は、あまりに危険である。
1: 周囲の人間を通してでなく、拉致被害者本人の声をストレートに聞きたい。
1: 国益を背景とした外交交渉なくして、問題解決はありえない。だから情報の重要性は大であり、その責務に立ち返って報道機関の姿勢の再認識を望む。いたずらに聖域化、神聖化をなすことなきよう。

アンケート調査「アジア問題に関するアンケート」結果